『高校鉄拳伝タフ』の続編で、主人公の“キー坊”こと宮沢熹一が、2年前の鬼龍との死闘の末に身体に障害を起こしている父親を救うため、 暴力団が主催する闇試合『ダークファイト』で闘っている所から始まる。
19歳になった主人公・宮沢熹一が、鬼龍との死闘により重体の身となった父・静虎の復活、自身の精進のため新道組のヤクザ・新道力丸と手を組む。
静虎の回復を機に、闘いの場を闇試合から表の世界の『ハイパーバトル』へと移し世界の頂点を目指す。
その後明らかとなった熹一の出生の秘密に迫り、それに絡んで幽玄真影流との争いも描かれていく。
※次作「TOUGH~龍を継ぐ男~」も連載中!
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登場人物紹介
<灘神影流>
宮沢 熹一(みやざわ きいち)
主人公。19歳。通称「キー坊」。父、宮沢静虎から灘神影流を受け継いでおり、現在第15代当主。
当主であり、病床に伏す父を守らなければならないという責任と、目前で最も尊敬する父を倒し、なおかつ灘神影流の壊滅を目論む伯父・鬼龍を打倒する意志を強くしている。
後に静虎とは血がつながっておらず、後述の日下部覚吾が実の父であることが明らかとなる。
宮沢 静虎(みやざわ せいこ)
熹一の父親で灘神影流第14代当主。他の武術家たちからは「静かなる虎」と恐れられ、熹一からは「史上最強のモラリスト」と呼ばれる人格者。
前作の終盤において双子の兄・鬼龍と激闘を繰り広げるも、奥義「呪怨」を喰らい、心神喪失・半身不随となり、さらには「塊蒐拳」の後遺症で余命半年となる。
宮沢 鬼龍(みやざわ きりゅう)
宮沢静虎の双子の兄。「怪物を超えた怪物」、「悪魔」と称されており、人間の領域を超える神の如く強靭な肉体と圧倒的戦闘能力、悪魔の様に切れるIQ・200の頭脳を併せ持つ。
宮沢 尊鷹(みやざわ そんおう)
鬼龍と静虎の兄にして灘神影流第14代当主となるはずだったが、鬼龍に吊り橋から突き落とされ行方不明になっていた男。
”バトルキング”としてハイパーバトルに参戦した謎の男。
宮沢 喜恵(みやざわ きえ)
静虎の妻で熹一の実の母親。
海外旅行中にある事件に巻き込まれ、窮地を救ってくれた男と一夜の関係を持ち、熹一を身籠もる。
しかしその男にも去られ、子を一人で育てていこうと決意した矢先に癌が見つかり、失意から自殺を計ったところを静虎に救われ、その後プロポーズを受けて再婚する。
しかし熹一が産まれる前に飲酒運転の車にはねられる事故に遭い、帰らぬ人となった。
宮沢 金時(みやざわ きんとき)
熹一の祖父で尊鷹、鬼龍、静虎、由美子の父親。灘神影流活殺術13代目当主。
<スポンサー>
新藤 力丸(しんどう りきまる)
関東道城会系新藤組の組長。闇試合の世界における熹一のマネージャーであり、熹一には全幅の信頼を置いている。
自分の父親の仇を探しだすために熹一を利用しているが、強い信頼関係で結ばれたパートナーでもある。
柳場 道元(やなぎば どうげん)
大手カードローン会社の会長でハイパーバトルの主催者の1人でもある。
金に対する執着心は半端ではなく、自分から金を奪う者に対しては容赦なく叩き潰しにかかる。
鬼龍を強く憎んでおり、打倒鬼龍のために「チームD(道元)」を結成する。
立川博士(たちかわはかせ)
チームDに所属するマッドサイエンティスト。強力な筋肉増強剤を製造しては選手に投与させていて、チームDの選手を道具扱いにしている。
ドン・ガンビーノ
アメリカのマフィアの首領。ハイパーバトルの主催者の1人で、裏で操っている。勝つ為なら手段を選ばない卑劣な人物。
ジョセフィーノ
ガンビーノの実の弟にして、アメリカの「影の副大統領」。
兄以上の残酷な性格をしていることから、「アイスハート」との別名もある。
<ダークファイトの闘技者>
苫篠 源内(とましの げんない)
通称「人刺し指のゲン」。鬼龍の下僕で、彼からは蛆虫呼ばわりされている。
首里手空手の使い手で、鋭く尖った爪で相手の体を切り裂く。
セックスマシンガンズ
筋骨隆々で獰猛な「ケンゾー」と一回り小さく穏やかな様子の「ケンゴ」のコンビ。
並外れた性欲の持ち主で、噛みつきを含めた喧嘩のようなファイトスタイルで相手を圧倒する。
九条 シオン(くじょう シオン)
カソリック系の神父。かつて自分の両親を殺しているが、二重人格により記憶が混濁している。
右手小指の中手骨が異常発達しており、相手の体を切り裂くパンチを武器とする。
<ハイパーバトルトーナメント予選の闘技者>
宮下 和香(みやした わか)
空手道石心空手の使い手で、女性の身でありながら館長を務めている。
父の仇である新堂を倒すためにハイパーバトル予選に出場。
新堂 万次(しんどう まんじ)
新堂流体術の使い手。かつて武者修行で方々の武道家を倒して回り、流派の流儀上再起不能になるまで痛めつけていた。
一方で倒した者達のためにも自分は絶対に負けてはならないという強い信念を持っている。
帯刀 右近(たてわき うこん)
帯刀流棒術宗家。別名「盲目の奇術師」。以前鬼龍と闘い、その結果視力を失ったが、その後の鍛錬により目が見えなくとも相手を判別出来るようになった。
王 獅冥(おう しめい)
元々は台湾のエリート医師で、人々を救う事が自分の使命だと語る善人であった。
強盗に殺害された妻の仇を討つため、鬼龍の手を借りて自らの禁断の経穴を押した事で目の前にいる者に襲い掛かる獣となる。
九条 薔薇丸(くじょう ばらまる)
円月流剣術師範。ハイパーバトルにはジョーカー(参加者を倒すだけの役目を持ったファイター)として参加する。
決して筋骨隆々というわけではないが、その剣術は一振りの枝で人体を貫通させることができるほどの威力をもつ。
秋川 清風(あきかわ せいふう)
自称「裸足のアキちゃん」。元々は柔道81kg級の名選手だったが、急に柔道界を引退、世界を放浪して回っている。
佐渡(さど)
元第1空挺団所属の元自衛官。自称「サバイバル術に関しては俺に勝るものはいない」。
様々なトラップを仕掛けて闘技者を捕獲する。
有働 征二(うどう せいじ)
自称「闘う武器商人」。石を鋭利なナイフに加工する技術を持ち、他の闘技者にも売る。
米軍特殊部隊に所属していた過去があり、ナイフ術そのものにも長けている。
<ハイパーバトル本戦の闘技者>
鈴木 ミノル(すずき ミノル)
別名「風のミノル」。灘神影流と同じ源流を汲む覇生流体術の師範代。得意技は手のひらを突き出して強風を生み出す「風当身」。
マーシオ"ジェット"内藤(-ないとう)
別名「聾唖のジェット」。パワー、スピード、テクニックの全てを兼ね備えたコンプリート・ファイターであり、その正体は鬼龍の実子。
生まれつき耳が聞こえないため、格闘技はコミュニケーションの手段に過ぎず、躊躇なく対戦相手を破壊できる。
鬼龍が父であることを知らないままブラジルでストリートチルドレンとして育ち、ある時ストリートチルドレン狩りに襲われ陥ったところを偶然鬼龍に救われて以降、
彼を悪魔と崇拝、その存在に心から惹かれている。
ディーゼルノイ・チョモンペット
「スピード・ダンサー」の異名を持つ現役ムエタイ王者。素早い動きからの多彩な蹴り技を持つ。
ヨハキム・シュルト
「リアル・ガリバー旅行記」の異名を持つスカンジナビア柔術王者。
シュートファイティングの王者でもあり、その一撃は相手を粉砕する威力を持つ。
カーロス・ベンジャミン
「レスリング・アルティメット・マシーン」の異名を持つカナダ人。グリズリーからもテイクダウンを取れるタックルを武器に持つ。
菊多 サナエ(きくた サナエ)
「寝技フリークス」の異名を持つチームDのリーダー。
仲間たちと格闘技道場を立ち上げた際に不動産詐欺に遭い借金を行ったことから道元に多大な負債があり、そのため彼には逆らえない。
イリューヒン・ラスマトリン
「今そこにある骨折」を座右の銘とするサンボ90kg級王者。
ペ・ヨンヘ
通称「愛のペーさん」。シルム白頭級優勝、天下壮士大会優勝者。
霍嵩高(ホォー・チェンガォー)
「少林寺の魔人」の異名を持つ推定250kgの巨漢。
気功を操ることで、相手の攻撃を吸収してしまい、ベアハッグの要領で岩にすら痕を残す「玉帯功」を得意とする。
モロゾフ・ゼンツォフ
「白い悪魔」の異名を持つレスリング・サンボ王者。
異名とは裏腹に妻と子供1人を大切にする良き父親でもある。病気の妻の治療費を捻出するために大会に出場。
ヤムチャッカ・スミザレ・ヨックタール・ナンタラー
通称「ヤム」。モンゴル相撲最強の横綱と呼ばれており、チンギス・ハンの末裔でもある。どんな体勢からでも投げ技を使える。1回戦はオースチンに勝利するが、2回戦ではジェットに敗北し、心まで折られる。
テッド・オースチン
「ベルト・コレクター」の異名で知られる総合格闘家。
アメリカでは無償の愛を持つ善のヒーローとして知られ、大衆から絶大な支持を得ているが、全ては自作自演によるもので、本性は目的の為には手段を選ばない卑劣漢である。
アーネスト・カーマン
「ボーン・クラッシャー」の異名で知られるキックボクシング世界チャンピオン。
ニースタンプを得意としており、過去には「裏ビデオ」でしか内容を扱われないほど凄惨な試合を行ったことがある。
アンドレ・フェルナンデス
「ラバーマン」(超軟体人間)の異名で知られるブラジリアン柔術の体重別と無差別の世界王者。
関節を自在に着脱することが出来る上、打撃を見切る能力にも長けている。
闇猿(ダーク・モンキー)
ドン・ガンビーノの刺客で、人間ではあるがインドネシアの遺跡で猿に育てられた。
可動域の広いビッグアイという突き出た目を持ち、360度見渡す事ができる。
人間を超えたスピードを持ち、常人が相手なら瞬く間に5人以上惨殺するほど強い。
ガンビーノに捕らわれてからは電流による折檻を恐れており、刺客として働かされている。
朝昇(ちょうしょう)
本名・朝田昇(あさだ のぼる)。「奇人」の異名を持つ関節技の達人。
かつての熹一のライバルで前作に引き続き登場。
現在はニューヨークで格闘技の他に様々な日本文化(伝統芸能から漫画、コスプレまで)を教える道場を経営している。
<その他>
ミハイル・ミロコビッチ
熹一の幼年時代の回想シーン(15年前)に登場するロシア軍の脱走兵。
特殊任務部隊に所属していたが、軍内部の不正を告発しようとしたことをきっかけに軍だけでなくロシアン・マフィアからも追われる身となり、家族を残し日本に密入国。その後は雄華組に匿われていた。
ロシアのマーシャルアーツ「システマ」の使い手で、アイアン木場をして「バケモノ」と言わしめる実力の持ち主。
アイアン木場(-きば)
日本最大のプロレス団体「ワールド・プロレス」総師にして、プロレス界のスーパースター。
「プロレス最強論」を証明し続けてきたが、ある高名な武道家から「お前は灘神影流には勝てない」と言われたことに腹を立て、静虎宅に乗り込んでくる。
塙 団十郎(はなわ だんじゅうろう)
神戸に本拠を置く国内最大の暴力団・雄華組の組長で、ミハイルを匿っていた。
居合の達人でもあり、愛用の杖は仕込み杖となっている。
<モンスター・ウォーズの闘技者>
ブル・マツダ
元アマレスラーの総合格闘家。タックルでコンクリートの壁を壊し、生身でジャンボジェット機を引く怪力を持つ。
妻子持ちだったが、自身のDVが原因で離婚され、妻が過労で亡くなった事で娘からも嫌われるなど、散々な生活を送っている。
鯱山 十蔵(しゃちやま じゅうぞう)
『サムライ・プロレス』所属のプロレスラーで、往年の人気覆面レスラー、グレート・オルカの息子。
高い身体能力と卓越した格闘技術の持ち主だが、根っこはプロレスラーであり、その事にプライドを持っている。
ブッカー・ゼロ
本名は大江万次郎。格闘技界の代理交渉人で、儲けるためなら手段を選ばない悪徳プロモーター。
モンスター・ウォーズを主催する。
御子神 銀次(みこがみ ぎんじ)
大物フィクサー。サムライ・プロレスのオーナー及びモンスター・ウォーズの真の主催者でもある。
かつてファントム・ジョーに四肢を切断され頭皮の一部を剥がされるという凄惨な目に遭い、それ以来100mを10秒で走る電動義足と、毎秒100発の弾丸を発射するガトリング砲を仕込んだ義手を装着しており、自身を襲撃した鉄砲玉をそれで返り討ちにしている。
富岡 伴内(とみおか ばんない)
ヤクザ空手家で、かつて妹が薬物中毒で自殺に追い込まれたことで組長を殴打し、重傷を負わせて組を破門になったところを御子神に拾われる。
それ以来、御子神に対して強い忠義心を抱く。
<幽玄真影流>
日下部 丈一郎(くさかべ じょういちろう)
幽玄真影流の前当主。
その強さと高潔な人格から「拳聖」と謳われたほどの当身の達人で、両手を後ろに組んだまま当身を繰り出す「幻突」の使い手。
尊鷹もかつて弟子入りしていた。
金城 剣史(かねしろ けんし)
日下部丈一郎の最後の弟子。「ファントム・ジョー」を名乗り、かつて素手で御子神の四肢を切断し頭皮の一部を剥ぎ、グレード・オルカを握手だけで再起不能にしている。
日下部 覚吾(くさかべ かくご)
日下部丈一郎の息子で幽玄真影流の当主であると同時に、熹一の実の父。
20年前に幽玄真影流を解散し、4人の弟子に視野を広めるよう命じて20年後に再会することを約束していた。
不知火 検丈(しらぬい けんじょう)
巨大右翼団体・集英新党の総裁で、武道家でもある。
「日本武道界の大重鎮」「日本の黒幕(ドン)」とも称される実力者。
横山 春草(よこやま しゅんそう)
日下部覚吾の4人の弟子、幽玄死天王の1人。「別名「疾風の春草(はやてのしゅんそう)」。
20年前の幽玄真影流解散後はブラジルに渡り、クラブの経営に乗り出す。
現地の女性と結婚し間に子をもうけているが、愛人を持つなど見かけによらず艶福家である。
木村 大観(きむら たいかん)
日下部覚吾の4人の弟子、幽玄死天王の1人。死天王一の巨漢で、「犀の大観(さいのたいかん)」の別名を持つ。
幽玄真影流解散後は市役所職員となって生活をしていた。
「力だけで戦えば死天王では最強」と評されているものの、本人はその巨体をコンプレックスにしている。
下村 武山(しもむら ぶさん)
日下部覚吾の4人の弟子、幽玄死天王の1人。全身の関節を蛇のように自在に曲げることができ関節技を無効化する体型から、「大蛇の武山(おろちのぶさん)」の別名を持つ。
滞在国からの出国審査を受けてる最中、何者かによって渡された木像の土産の中に麻薬が隠されていたせいで刑務所へ送られ、死刑判決を受けて死刑囚として拘束衣をつけられたまま独房に収容されるが、全身の関節を外して脱出。
菱田 観山(ひしだ かんざん)
日下部覚吾の4人の弟子、幽玄死天王の1人。小柄な体格と俊敏な動きを持つ軽業師で、「鼬の観山(いたちのかんざん)」の別名を持つ。
幽玄真影流の秘技で自身の体重を小鳥のように軽くすることも象のように重くすることも自在だという。
<真魔流>
竹神 栖鳳(たけがみ せいほう)
絶海の孤島・鬼喰島にある「天空堂」の主で、真魔流体術の総帥。
普段は天狗の面を着けており、夢二ら弟子からは「お師様」と呼ばれている。
実は覚吾のかりそめの姿である。
安藤 夢二(あんどう ゆめじ)
天空堂で修行中の修験者で、真魔流体術の師範代。