鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」へ出場。
決勝では鬼龍の実子ジェットとの死闘を制したキー坊は、大物フィクサーの御子神が主宰する「モンスター・ウォーズ」をはじめ新たなる戦いに身を置くこととなる。
静虎と鬼龍の兄・尊鷹が生きていたこと、そしてキー坊の実の父親が静虎ではなく灘神影流と同じ祖をもつ幽玄真影流の当主・日下部覚吾だったことなど新たな真実が明らかとなった。
自らの出生の秘密を知りながらもキー坊は灘神影流の当主として戦う決意を固め、宮沢3兄弟も当主を支える。
その頃、時を同じくして覚吾も帰国を果たし、幽玄死天王の4人は次期当主の座を灘神影流との戦いぶりを見て決めることとした。
抗争が激化するなかキー坊と覚吾はトップ同士停戦に合意し、戦いは収束したかに思われた。
しかし闘いはまだ終わっておらず、宮沢3兄弟がそれぞれ幽玄真影流と決着をつけるべく決闘を持ち掛ける。
高速道路で”疾風”の春草と対峙した鬼龍は満身創痍になりながらも何度でも立ち上がり、尊鷹と”鼬”の観山の決闘は痛み分けに。
そしてキー坊の育ての親として並々ならぬ想いで覚吾に挑む静虎。
2人の決闘の場にはキー坊も駆けつけるのだった。
36巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
静虎vs覚吾 キー坊が見守る決闘
ハイパー・バトルでキー坊と全力で戦い敗れたことで、キー坊を立派に育てる役目を勤め上げた静虎。
いま静虎にとっての使命は灘神影流と幽玄真影流の忌々しい因縁を断つことにあった。
〈覚吾のカウンター [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
覚吾を倒すために菩薩拳を仕掛ける静虎に対し、覚吾は幽玄真影流・双手穿孔拳でカウンターを合わせ、キー坊の見ている前で静虎が崩れ落ちる。
闘いを止めるためキー坊が割って入るが、静虎は最後の力を振り絞って立ち上がり、再び覚吾に挑もうとする。
静虎は覚吾の幻突によって倒れ、敗北を喫するのだった。
〈静虎敗れる [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
春草に恐怖を植え付けた鬼龍
死んでもおかしくないほどの重傷を負いながらも何度でも立ち上がってくる鬼龍に春草はいつしか恐怖を感じ始めていた。
〈鬼龍の流儀 [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
勝てないことはわかっていながらも、「もう二度と闘いたくないという恐怖を植え付けられれば勝ち」というのが鬼龍の流儀。
パニックを起こした春草のラッシュによって鬼龍はようやく倒れる。
奇しくも、双子の弟である静虎が覚吾によって倒されたタイミングと重なるのだった。
〈鬼龍も倒れる [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
姿を消した覚吾を追って
一連の戦いによって幽玄真影流と闘う運命にあることを悟ったキー坊は停戦を破棄し、覚吾に挑みかかる。
しかし覚吾は応じることなく姿をくらまし、去っていった。
〈姿を消した覚吾 [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
尊凰、鬼龍、静虎は揃って治療のために入院し、同じく入院していた観山から覚吾の居場所を聞き出そうとするキー坊。
尊凰の塊蒐拳によって寿命を握られている観山は逆らうことはできず、覚吾の居場所はわからないまでも、覚吾と深い仲にある人物の名を口にした。
〈鬼喰島の天狗なら…? [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
「鬼喰島の天狗様」こと真魔流体術総帥・竹神栖鳳なら覚吾の居場所を知っているはずだという。
それを聞いたキー坊は鬼喰島を目指すのだった。
〈鬼喰島に上陸 [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
鬼喰島での修行
覚吾を追うために鬼喰島に上陸したキー坊。
人類未踏の霊山ともいわれるほど険しい山をかき分け、天狗様がいるという天空堂にたどり着くと、師範代の安藤夢二がキー坊を出迎えた。
〈真魔流の道場へ [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
あいにく天狗様は不在であり、キー坊は天狗様と会うまで真魔流の修行に参加しながら待つことに。
その夜、下半身だけの幽霊に襲われたキー坊。
幽霊の蹴りによって失神し、夢か幻かわからぬまま翌朝の修行を迎えるのだった。
〈修行が始まる [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
天狗様との接見を懸けた過酷なレース
滝行や山伏の荒行を経た後は、いよいよ過酷なレースである「修羅場くだり」。
〈過酷なレースが始まる [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
断崖絶壁が連なる山を駆け下り、麓にある祠の札を一番に取ったものが天狗様に会えるというものである。
天狗様に会うために意気込むキー坊だが、毎回優勝をさらっている師範代の夢二も参加を決めた。
合図とともに一斉に駆け出すなか、危険なショートカットを使う夢二の後を追うキー坊。
〈夢二についていくので精一杯 [TOUGH 36巻](c)集英社/猿渡哲也〉
最初の難関をロッククライミングの要領で下る夢二に食らいついていくが、第二の難関は滑落すれば死という「蟻スベリ」が待ち受けているのだった。
【36巻のまとめ】
静虎が覚吾に敗れ、鬼龍もまた春草に恐怖を植え付けながらも倒れた。
一連の闘いで幽玄真影流との決着をつける宿命を悟ったキー坊は、その後姿を消した覚吾を追って「天狗様」こと真魔流体術総帥・竹神栖鳳の棲む鬼喰島に上陸する。
真魔流の師範代・夢二の了承を得て修行に参加することとなったキー坊。
天狗様に接見する権利を懸けて過酷なレース「修羅場くだり」が始まるのだった。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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