アシトは前半の反省を抱えつつも感覚を信じて攻撃を仕掛けるが、読まれてボールを奪われ、逆襲からトリポネの衝撃弾を許しGK秋山も負傷交代となる。
動揺を引きずったアシトはやけくそ気味の対応でペナルティエリア内のハンドを犯し、一発退場。
PKで逆転を許したエスペリオンは数的不利の苦境に立たされるが、阿久津と栗林が勝利への執念を燃やし、逆転を目指して挑み続けるのだった。
20巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
阿久津の同点弾とアシトの痛感した差
劣勢のなか、栗林が味方を煽るとみなそれに呼応し、少ないチャンスを確実にモノにするべく戦意が蘇る。
福田監督の指示のもと、捨て身のプレスで泥臭くボールを追い回し、後半40分。
阿久津がボールを奪うと、栗林のサインで阿久津はGKまでパスを戻し、栗林が自らボールを受けに下がった。
すると栗林は個人技でドリブル突破を開始し、さらに10人でファイブレーンの攻撃を再現してチャンスを作る。
そしてエスペリオンは、高杉のパスに抜け出した阿久津が執念のダイビングヘッドで同点ゴールを奪い、試合はそのまま終了。
ベンチでうなだれながら観戦していたアシトは、栗林とトリポネ、阿久津の3人が別次元の存在であることを痛感する、悔しい結果となるのであった。
中村の引退と阿久津への弟子入り
アシトの挫折を見ていた花の目からは涙がこぼれ、試合後には富樫・大友らもアシト以上に何もできなかった自分たちの実力不足に悔しさをかみしめる。
帰り道に富樫は、花と同じようにベンチで泣きじゃくっている杏里を見つけた。
一方、中村の退団届が正式に受理され、先輩たちはみな中村のもとへ集まっていた。
中村はベンチから見ていて仲間たちが世界に打って出る姿が浮かんだものの、そこに自分は入っていなかったことを明かし、別れの挨拶を済ませる。
その後、阿久津はアシトを呼び出して中村の引退試合をぶち壊されたことについて罵倒。
だが阿久津も内心では、アシトの退場までのプレーは認めており、成長にかけて修正を指示しなかったことについて責任を感じていた。
アシトは自分の無力さを受け止めたうえで、阿久津に「一から守備を教えてください」と頭を下げ、そこに通りがかった中村も、今後のチームを想ったうえでアシトへの指導を阿久津に頼むのだった。
新主将の任命と「ユース史上最強」宣言
アシトの母は、大きなショックを引きずるアシトを想って直接声をかけず、福田監督にアシトのことを任せて帰郷。
ちょうどそのころ、高杉が阿久津を呼び出してあることを伝えようとしていた。
高杉は、船橋学院戦でも心折れることなくいち早くチームの士気を煽っていたことから、主将を託そうとしていたのである。
高杉が既に2年生全員の総意を取っていることを明かすと、そこに通りがかった福田監督も高杉の考えに同意。
義経らがトップチーム帯同で抜けることも踏まえると、新しい主将を据えるには今が好機。
福田監督も阿久津に主将、高杉に副主将を任せることを告げ、そのうえで今のチームを「ユース史上最強」にすることを宣言するのだった。
栗林のプロ契約と海外への道
一方、栗林は正式にエスペリオンとプロ契約を結ぶことが決まった。
これまでは2軍登録のままアマチュアとして出場していたが、正式に年俸が支払われるプロ契約である。
16歳という若さでのプロ契約を喜ばしいと感じる栗林だが、その契約期間が18歳の誕生日までになっていることに驚く。
福田監督はその意図として、栗林には18歳になったらすぐに海外に羽ばたいてほしいと話した。
フリーでの移籍となるためクラブには移籍金はもたらされないが、それでも補償金を得られる仕組みはあり、さらにクラブや日本のサッカー界の未来のために栗林が道を切り開くのを全力で応援する、というのが福田監督の考え。
クラブからの期待、自分の後に続くであろう後輩たちに対する責任感、そして引退した中村から託された想いを背負って、栗林がプロになったのだった。
花と仲直り
アシトは学校での授業を終えた後、花に会ってこれまでの非礼を謝る。
一方の花も、今後のアシトの献立メニューを渡し、2人の間にあった気まずさが解消された。
そして気持ちと覚悟を新たにしたアシトは、阿久津に教えを乞うのだった。
青森星蘭との頂上決戦への序章
船橋学院戦から2か月後。
栗林がトップチームで輝かしい結果を出し続ける一方で、ユースのプレミアリーグでは阿久津を新主将に据え、トップ昇格が内定している山田と志村らが合流して万全の体制となったエスペリオンが首位を走る。
だがアシトや大友ら1年生はベンチ外が続き、唯一富樫と控えGKの明神がベンチに入るのみ。
一方、3位の船橋学院はトリポネの故障離脱で足踏みとなり、リーグ優勝争いは2位の青森星蘭との一騎打ちの様相を呈してきた。
青森星蘭は、長年の指導歴を持つ成宮監督のもとで多数の有望選手を輩出してきた強豪校。
現在の主将の羽田は元東京VANSユース出身という異色の経歴を持ち、右SHの藤永、U-18日本代表GKの槇村、大型CBの森山・堤、そして1年生ながらU-18日本代表でも才能を存分に発揮する司令塔の北野など、超高校級のオールスターを擁する。
11月から雪が降り、ろくにボールを使った練習もできない過酷な環境下でも、それをバネに「勝利」への執念を燃やし、ユースに打ち勝つ強さを持つチーム。
なかでも北野は、アシトと同じかそれ以上の俯瞰の目を持つ天才プレーヤーなのだった。
【20巻のまとめ】
船橋学院戦は阿久津の執念弾で引き分けに終わり、アシトは差を痛感して阿久津に弟子入りを願う。
中村が正式に引退し、阿久津が新主将、高杉が副主将に任命され、福田監督は「ユース史上最強」を掲げる。
栗林は16歳でプロ契約を結び、18歳での海外挑戦を託される。
花とのわだかまりを解消したアシトは新たな覚悟を胸に再出発し、エスペリオンは青森星蘭との頂上決戦に向けて歩み出すのだった。
【20巻の見どころ】
この巻の見どころは、阿久津が執念のダイビングヘッドで同点弾を決める場面です。
土壇場でのゴールは、泥臭くも仲間の気持ちを一つにした象徴的な瞬間であり、試合終了の笛まで諦めない強さを示しています。
一方で、ベンチからそれを見つめたアシトが、自分との差を痛感し阿久津に弟子入りを願う流れは、彼の成長物語における大きな転機となります。

次巻へ続きます。
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