医師でありジャズピアニストでもある産科医の鴻鳥サクラは自身も孤児として育ちながら、赤ちゃんが無事に生まれることを最優先し家族の幸せを願いながら常にベストを尽くす。
1巻では飛び込みでの出産受け入れ、望まぬ妊娠で赤ちゃんを育てられない母親、切迫流産による緊急の帝王切開、浮気した夫から淋病を移された妊婦、身体に傷をつけたくないと帝王切開を拒むストリッパーの妊婦のエピソードが収録されていました。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
高校生での妊娠
この日サクラのもとに来たのは、高校生の妊婦・ミホ。
同じく高校生の彼氏・タカシとの性交渉で妊娠してしまい、タカシを庇うために「父親は分からない」「親には知られずに堕ろしたい」といった相談を持ち掛ける。
サクラは未成年の中絶手術にはパートナーと両親の同意が必要であり、今の週数からの中絶は死産となることを伝えたうえで、お腹のエコー写真を持たせてひとまず両親と話すように促した。
ミホは胸が締め付けられるような思いをしながらエコー写真を握りしめ、病院の外で待っていたタカシにも診断結果を話す。
その様子を見ていたサクラは、彼が妊婦の相手であることを悟った。
後日、両親と共にサクラのもとに来たミホは中絶希望であることを伝える。
サクラは中絶手術のリスクを説明したうえで、あえて妊婦だけには「喜んで中絶を受ける女性はいないのと同じで、喜んで中絶を行う産科医はいない」としながら、それらを独りで背負わないために相手の彼とお互いの両親と話すように諭した。
他方、タカシは定食屋を営みながら男手一つで自分を育ててくれた父に彼女を妊娠させてしまったことを告白。
すぐにタカシの父はタカシを連れて謝罪に向かい、両家での話し合いとなった。
「高校を辞めて働くから結婚させてください、産んでほしいです」
と宣言するタカシに対し、タカシの父は「一番かわいそうなのは腹ん中の子供だろ。母ちゃん亡くしたオレにこんなもん(中絶への同意書)書かせんじゃねーよ!」と本気で叱り、涙ながらに同意書にサインをした。
そして手術の当日、ミホは悩みぬいた末に「赤ちゃんを産みたい」という本音を口にした。
サクラはその気持ちを汲んで中絶の措置を中止し、もう一度お互いの家族を交えて話し合うように促す。
ミホの父は中絶に賛成であったが、タカシの父は「母親が子供を産んで自分で育てられるのは幸せなこと」と交通事故で赤ちゃんだけ残し妻を亡くした自分の気持ちを話し、「2人で育てられないときは親である自分たちに甘えたらいい」と諭す。
ミホの母も生みたいというミホの気持ちを汲み、頭を抱えるミホの父。
最後には「高校生同士の出産や育児にはお互いの両親のサポートが必要です。だからミホさんと彼の子供ではないんです。家族の子供なんです。」というサクラの言葉に背中を押され、出産することとなった。
妊娠を継続し臨月を迎えたミホとタカシがピアニスト・ベイビーのライブに行くとしったサクラは、お腹の赤ちゃんのために落ち着いたセットリストで演奏するのであった。
無脳症
ピアニスト・ベイビーとしてのライブを急遽切り上げてまで川村という妊婦の出産に立ち会うことにしたサクラ、それには2年前の悔しい経験が理由だった。
2年前、定期検診で川村を診察したサクラは、「赤ちゃんが無脳症であり、産んでも外の世界では生きられない。助けられる方法はない」という残念な宣告をすることに。
妊娠を継続してもリスクしかなく、母体保護のためには一日も早く諦めた方がいい―。
合理的に考えればそうするしかないが、当然ながら動揺する夫婦にとってはすぐに受け入れることができない。
赤ちゃんのために何もできない無力さを抱えるサクラ、そして堕ろすかどうかの決断を迫られる夫婦。
夫はサクラの後押しで「生きられない赤ちゃんより妻の方が大事だ」という気持ちを正直に妻に伝え、夫婦は涙を飲みながら中絶を決断。
悲しく悔しい出産が終わり、その1年後に再び川村は妊娠。
一度ダメだった怖さを乗り越えて、今度こそ順調な出産を―。
天に召された赤ちゃんが守ってくれたのだろうか、川村は元気な赤ちゃんを産んだのであった。
助産師の小松との再会
病院のロビーで妊婦が破水するハプニングがあっても冷静に対処するサクラ。
実は15年前の研修医時代にも同じような経験があり、そのときには何もできなかったようだ。
当時、NICU(新生児集中治療室)もなく当直の小児科医もいない夜間に被膜児の出産に立ち会うことに。
破水せずに産まれてきたため、すぐに破膜しないと呼吸ができない危険な状態。
動けないサクラの代わりにベテラン助産師の小松がテキパキと対処し、何とか事なきを得た。
「研修医だからっていうのはあなただけの言い訳で、患者さんにしたらあなたは産科医。不安な時こそ笑顔で患者と接しなさい」
という小松の言葉が刺さり、サクラは助産師に助けられ学ぶべきことがたくさんあると知る。
その後プライベートでも酒を飲む仲となった小松、彼女とは研修医時代以来会っていなかったが、再びサクラの勤める病院に助産師として来たのだった。
妊婦の喫煙を激しく嫌う産科医の四宮
妊娠していながらもどうしても喫煙がやめられない妊婦に、赤ちゃんに十分な酸素と栄養が届かない・流産や早期胎盤剥離といったリスクを説明するサクラ。
患者に親身に接するサクラとは対照的に、サクラとは研修医時代からの付き合いで小松とも親交のある四宮は無愛想で冷血な接し方をしていた。
胎盤が前回の帝王切開部に癒着し大量出血の恐れを抱える妊婦の手術方針では「子宮を残したいという患者の希望なんかより患者の命を第一に考えて子宮を摘出してしまうべき」と断言する四宮。
喫煙がやめられない妊婦に対しては「私はタバコを止めない妊婦は、母親になる資格がないと思っています」とまで言い放つ。
昔から真面目で堅い性格のようだったが、小松の知らないうちに患者に嫌われクレームを受けるまでになってしまった四宮、そこには5年前に彼を変えてしまった出来事があるようだ。
昏睡状態のある少女の病室を毎日1人で訪れる四宮、果たして四宮を変えてしまった出来事とは―。
【2巻のまとめ】
2巻では妊娠に悩む高校生妊婦、無脳症で一度は赤ちゃんを諦めた妊婦のエピソードを収録。
さらにサクラの研修医時代からの付き合いであるベテラン助産師の小松、サクラの同期で無愛想な四宮が登場。
四宮は昔から真面目で堅物ではあったが、5年前の出来事を機に妊婦の喫煙を激しく嫌うようになったという。
昏睡状態のある少女の病室を毎日1人で訪れる四宮、果たして四宮を変えてしまった出来事とは―。
次巻へ続きます。
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