栗林と大友に託された打開策からチャンスを得るも、守護神ネイソンのスーパーセーブに阻まれ流れを失う。
デミアンの一撃で心理的にも突き放され、防戦一方に追い込まれるエスペリオン。
しかしアシトは福田監督に直談判し、阿久津を巻き込み反撃の兆しを見せる。
39巻のあらすじを振り返ってみましょう。
阿久津の一撃で生まれた反撃の狼煙
アシトはピッチ上にいる味方に戦術を共有し、福田監督もここでFWの凛胆に代えてCBの竹島を投入する。
DFを増やすことでエスペリオンは試合を諦めたようにも見えるなか、栗林は福田監督からポジション変更の指示を受けて驚いた。
初めて福田監督とイメージが一致せず、アシトや阿久津が描く戦い方がわからないまま、即興で協力することとなる。
アシトは左SBからドリブルで右サイドまで突っ切り、CBの阿久津も前線へ。
攻撃のフィニッシャーが誰なのかだけ、短いメッセージで味方とイメージを共有したアシトはピッチを縦横無尽に動き回り、阿久津と栗林との連携で攻め上がる。
そして栗林のパスでサイドからペナルティエリア内に侵入したアシトがフィニッシャーへクロスを上げる。
そのフィニッシャーは、逆サイドから走りこんでいた阿久津だった。
CBの阿久津がヘディングでシュートを叩き込み、1点を返したエスペリオンはさらに次の点を取るために急ぐ。
一方のバルセロナは試合の主導権を握りながらも、なぜ失点したのか、何が起きたのかわからないまま、対策を取るかどうか判断に迷うのであった。
古典的戦術と竹島の奮闘で同点弾
エスペリオンのポジショニングからわかるのは、栗林がゼロトップ、そして左SBのアシトが極端に自由に動き、攻撃になると阿久津がポジションを上げるということ。
そして阿久津が上がった後の守備を担うのは実質的に富樫と竹島の2人だけ。
守備のスペシャリストとして大事な場面で投入された竹島は、運と自分の勘も信じてデミアンに対峙し、1対1でデミアンのドリブル突破の阻止に成功。
竹島が時間を稼ぐうちにアシトと阿久津が守備に戻ってボールを奪い、再び攻撃へ。
実は、アシトは阿久津に攻撃と守備の両方を統率するリベロの役割を託していた。
古典的な戦術により、現代サッカーに慣れ親しんでいたバルセロナは対応が遅れるなか、エスペリオンはそこに遊馬と桐木も加勢。
2人でバルセロナのゴール前をひっかき回し、遊馬がキーパーの不意を突くタイミングでシュートを放つ。
ゴール隅を狙ったボールは惜しくもポストに阻まれるが、走りこんできたアシトがそれを押し込み、後半37分でついに同点に追いつくのだった。
アシトの采配と痛恨のPK判定
阿久津をリベロ、栗林をゼロトップに置くプランは、福田監督も考えていたものだったが、まったく同じことを考えていたアシトはピッチ上に浸透させるために指揮権を要求していた。
アシトを信じて託し、福田監督の考えを受け継いだアシトがチームをここまで盛り返す。
エスペリオンの怒涛の逆襲に観客も熱狂し、勢いのままに勝ち越し点を狙いに行くエスペリオン。
しかし、攻守にわたって縦横無尽に走り回り、またいつも以上に頭を使い続けてきたアシトのスタミナに限界が近づいていた。
底力を見せるバルセロナが再び押し込み始め、こぼれ球を拾ったFWのジャカがシュートモーションに入る。
富樫が身体を投げ出してそのシュートをブロックしにスライディングすると、ジャカが倒されてPKの判定となってしまった。
富樫のタックルはジャカの足には引っ掛かっていなかったが、ずる賢いジャカが審判を欺いたのである。
抗議も判定は覆らず、後半43分で痛恨のPKを献上してしまうのだった。
秋山の神セーブとつながる希望
もはやこれまでか―。
PKのキッカーを務めるのは、大チャンスをモノにしてトップチームへのアピールにもしたいジャカ。
諦めてもおかしくはない状況のなかで、GKの秋山は最後まで集中していた。
ジャカのシュートの威力を考慮したうえでコースを完璧に読み、決死のビッグセーブ。
試合はアディショナルタイムに突入、エスペリオンの希望の灯はまだ消えていないのであった。
【39巻のまとめ】
アシトは仲間と戦術を共有し、阿久津を前線へ送り込む奇策で1点を返す。
さらに竹島の奮闘と古典的戦術でバルセロナの対応を遅らせ、アシト自身が押し込み同点に追いつく。
采配を託されたアシトは攻守を統率し逆転を狙うが、富樫のスライディングが判定を覆せず痛恨のPKに。
しかし秋山が神セーブでチームを救い、希望をつなぐ。
【39巻の見どころ】
この巻の見どころは、阿久津が前線へ上がり、まさかのヘディング弾で反撃の狼煙を上げる場面です。
守備専任のCBがフィニッシャーとなり得点する意外性が、試合の流れを一変させます。さらに竹島がデミアンとの1対1を止め、古典的なリベロ戦術でバルセロナを翻弄し、アシトのゴールで同点に追いつく展開は圧巻です。
勝ち越しを狙う中での痛恨のPK判定も緊張感を高めますが、秋山が集中力を切らさず神セーブを見せ、最後まで希望をつなぎます。

次巻へ続きます。
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