三里三中の2年生、上場は友達とグルになってみんなの憧れ女子バレー部の青田の下着姿を盗撮しようとするが、そこを阻んだのが富士山牧央、全長１８１㎝のブラジャーからはみ出そうな胸だった。
その姿が忘れられず上場は富士山さんにコクハクする。富士山さんの答えはYesだった。
それからというもの部活をサボっていた上場は、練習を励むようになり、富士山さんと共に秘密の交際をしながら一緒の時間を過ごすようになる。
「みまもりケータイ」しか持っていない富士山さんとは毎日、神社で落ち合うのが約束。
夏休みの花火大会では友達の目を盗みながら、上場は大勢の人波に紛れて富士山さんの手を握ることに成功する。
部活の夏合宿で上場と富士山さんの距離が近づくが、調子に乗った上場が富士山さんの胸を揉んでしまい、さすがに警告されてしまう。
合宿後にはアイスのパピコを分け合った際に勢い余って間接キスし、照れる2人。
そして公園の思い出から、富士山さんが小さい頃から身体の大きさを気にしていたことを悟った上場は、自分で傘を手にもって相合い傘をしてあげることに。
お互いに窮屈な姿勢だったが、富士山さんはそんな上場の気持ちを嬉しく思ったのか、腕を寄せてその身を任せ、2人の距離も縮まっていくのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。
ついに交際解禁宣言！？
２学期が始まり、それぞれ生徒たちは変化を迎えていた。
副校長もサラサラヘアーになっていた。
上場の教室の蛍光灯が切れていて、副校長が上場に蛍光灯の替えを取りに行かせる。
その間に富士山さんがピンチヒッターとして借りだされて蛍光灯を変える準備をしていた。
その姿に見惚れる上場。
富士山さんが他の生徒に背の高さをからかわれて赤くなっていると、上場はムッとするが、付き合っていることは秘密であるために彼氏として富士山さんを庇うことができなかった。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
そして富士山さんは教室を駆け出して出て行ってしまう。
上場はゴミ出しをすることにして、富士山さんの後を追い、そして付き合っているのを内緒にするのはもうやめたいと告げる。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
富士山さんも恥ずかしそうにしながらも賛成し、２人は付き合うことをみんなに公表する仕方を考えることに。
上場は朝正門の前で待ち合わせして堂々と手を繋ぎ、他の生徒たちからツッコまれたら交際していることをバラす作戦を提案。
富士山さんはそれを想像したら恥ずかしすぎると顔を赤らめた。
そうこうしている間に、女子たちがゴミ捨て場にやってきた。
青田の噂をしているようだったが、それどころではなく、急いで隠れる２人。そして富士山さんが「予行練習」といってそっと手を差し出す。こうして手を握り合う２人だった。
そして翌日、眠れなかった富士山さんと上場が学校へ。
上場は改めて生徒の多さに息をのみ、恥ずかしさで頭がいっぱいに。
いざ、手をつなごうとするのだったが、その瞬間に富士山さんが友達から話しかけられ、交際解禁作戦は失敗に終わるのだった。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
放送委員になりたい！
富士山さんと違うクラスであることを嘆く上場。
学校の委員をそれぞれ決める日になり、「放送委員は放送室でご飯を食べる」ということを聞いた上場は、富士山さんと少しでも一緒にいられる時間を作るため、富士山さんに一緒に放送委員をやろうとメモで伝える。
委員を決める時間になって立候補する上場。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
しかしライバルが多かった。
じゃんけんで決めることになり、なんとか勝つことができた。
一方、富士山さんはというと、富士山さんを含めて３人が手を挙げた。
しかし先生が、「富士山にやらせたらバレー部の顧問に文句を言われる」と却下し、富士山さんは放送委員になれないのだった。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
台風と距離が近づく２人
友達と帰ろうとしている富士山さんは、忘れていたノートを提出するために学校に引き返していく。
台風が近づいているこの日は、下校時刻の放送をし、上場も帰ろうと思って準備をしていたところに富士山さんが放送室にやってきて、２人きりになった。
「放送委員一緒にやれなくてごめん」と謝る富士山さんに、上場は「いいよ別に」とそっけなく返す。
そこへ大雨が降ってくる。
台風が真上にやってきたのだ。
雨が弱まるまで２人で時間を潰すことにし、濡れた窓を使って○×ゲームをしていると、富士山さんは一度も勝てずにいてイラっとしていた。
富士山さんが上場の手が届かないように上の方にゲームの表を書き込み意地悪すると、それを見た上場は机の上に乗り、「富士山、俺よりチビだな」とからかう。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
それを聞いた富士山さんはいたずら顔になり、机を揺らし始めると上場がバランスを崩し、２人は抱き合うスタイルに。顔の距離が近い。
さすがに照れたのか、富士山さんは思いっきり机を押して、上場を振り落とすのだった。
大雨とお母さんとの遭遇
暴風雨のなか、下校しようとする２人。傘はすぐに壊れてしまい、使い物にならない。
富士山さんは傘をあきらめ、駆け出すと上場もそれに続き走り出す。
びしょぬれになりながら、お店の前にあるベンチで雨宿りする２人。
靴の中も、スカートも濡れていたので絞っていると、上場が「ここまで誰とも会わないとこの街には今、俺ら2人だけしかいないみたいだな」とカッコいい一言をつぶやく。
一方の富士山さんは可愛くくしゃみをしてしまう。
上場は富士山さんの頬に、富士山さんは上場の手に触れながら、お互いの冷たさを指摘しあう。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
そんないい雰囲気のなか、たまたま通りかかった車の窓が開くと、そこには富士山さんのお母さんの姿があるのだった。
ドキドキのお留守番
富士山さんのお母さんと出会い、2人は富士山家へ。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
玄関でタオルを持ってくるとお母さんがいい、富士山さんと上場は濡れた制服を脱ぐことになり、富士山さんは先にお風呂へ。
上場は富士山さんの着替えを借りることになった。
お風呂に入ってきた富士山さんは自分のTシャツを着ている上場を見て、お母さんにグチる。
「ズボンも貸してあげてよ」とお母さんに言われると、ふてくされながら了承する富士山さん。
そして富士山さんのお母さんが祖母の様子を見てくると言って外出し、家に２人きりとなった。
上場がお風呂に入るために脱衣所に行き、富士山さんのTシャツの匂いに大興奮。
さらに乾燥機の中に富士山さんのパンツを見つけてしまう。
そこに富士山さんがズボンを渡しに来ると、素早く何もなかったかのように振る舞う上場。
風呂から出た後も上場は富士山さんにデレデレ。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
テレビを見ながら膝枕してもらい、ついつい富士山さんの胸を見上げてしまうと、その瞬間どつかれた。
雨が上がると、富士山さんのお母さんも帰ってきた。
歩いて帰ることにした上場。
富士山さんは直接見送らなかったが、自分の部屋の窓から手を振ってお互い別れを惜しむのだった。
傷だらけの体育祭
秋になり、体育祭が始まった。富士山さんはリレーを走り、男女混合2人３脚では男子と組んでゴールをしてハイタッチをしたりしていた。
大活躍の富士山さんを見た上場は、「俺なんてどーせ…」とすねてしまう。
今のところ、富士山さんが属する白組が圧倒的に有利。女子の綱引きをしていると、今度は赤組のチャンス。
赤組が一気に綱を引くと白組はなだれ込んでしまい、アンカーを務める富士山さんは鼻血を出してしまう。
それを見た上場はムンクの「叫び」状態になってしまうのだった。
赤組のアンカーからハンカチを渡され、保健室に向かう富士山さん。
保健の倉敷先生に綿をねじ込まれて放置されると、教職員参加の障害物リレーがあるからと言われ、保健室を出るときは鍵を閉めておくようにと富士山さん１人を保健室に残して出て行ってしまった。
一方、上場は富士山さんのことを悪く言っていた塙を意識して、リレーに挑んでいた。
保健室の窓からそれを見ていた富士山さん。
しかし、上場は思いっきり転んでしまう。
「超ダセぇ」とグチりながら上場は水道で傷口を流していると、そこへ富士山さんが現れ、「どこ怪我したの？」と聞いてきた。
恥ずかしそうな上場は強がって富士山さんの手を振りほどいてしまうものの、すかさず謝る。
富士山さんは上場の傷口にカワイイ絆創膏を貼ってあげた。
「ダセー」と爆笑されてしまう上場だったが、「人のこといえる？」と鼻に綿を詰めたままの富士山さんにチクり。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
２人で爆笑しあい、こうして楽しい体育祭は終わりを迎えた。
まだまだ大きくなる富士山さん
女子バレー部の試合が終わった後に、富士山さんの姿がないことに気づいた上場は、富士山さんの友達にお母さんの車で帰ったと聞かされる。
そして保健室に走っていくと先生から富士山さんは以前から腕の骨に違和感があると相談していたことを明かされる。
心配になった上場は、富士山さんが向かった病院に走っていく。
泣きそうになりながら「骨に異常って」と富士山さんのお母さんに尋ねると、「レントゲン撮ったけどたいしたことないってば」と大声で笑い飛ばされた。
そして富士山さんがいるカーテンを開けると、富士山さんはパンツ姿だった。
上場も富士山さんも顔が真っ赤になる。
２人はお母さんが会計を済ませている間に話をすると、富士山さんから告げられた病名は、なんと！『成長痛』だった。
病気ではなかった。
上場は「富士山はまだデカくなれるのか」とうらやましく思っていると、「わざわざ来なくてよかったのに」と話す富士山さん。
ただ部活を1週間休むこととなった富士山さんは部のみんなに迷惑をかけてしまうと泣き始めてしまう。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
初めは大したことないと思っていた上場は、「その程度」と思ってしまったことを素直に謝りながら、涙をふくために自分の制服のシャツを差し出した。
富士山さんは泣いたフリをしていただけだったのに、上場のその言葉を聞いて、本当に泣き始めてしまう。
それを見た上場は、思いきってある提案をしてみることにした。
富士山さんが毎日部活しているためにずっとできなかった、放課後デートなのだった。
「富士山さんは思春期」3巻©双葉社/オジロマコト
【3巻のまとめ】
ついに、富士山さんと上場は付き合っていることを堂々と公表しようと試みるが、恥ずかしい気持ちが先に立ち失敗に終わった。
どうしても２人になりたい上場は、委員決めをするときに放送委員なら放送室で二人きりになれると思い、富士山さんの机に置き手紙をして誘うが、富士山さんは放送委員になれなかった。
台風が近づき、大雨の中、富士山さんと2人きりになった上場は、そのまま富士山さんの家にお邪魔し。膝枕をしてもらいながら甘える。
体育祭が終わり秋になると、富士山さんは成長痛でしばらく部活を休まざるを得ないことに。
上場は部活の皆に迷惑をかけることに落ち込む富士山さんを慰めながら、今までできなかった放課後デートを提案するのだった。
次巻へ続きます。
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