冴えない漫画家の鈴木英雄は再デビューを目指しながら悶々とした日常を送っていた。
唯一の癒しは恋人の黒川徹子(てっこ)の存在だったが、全国的に「噛み付き事件」が多発し、街にZQNと呼称されるゾンビがあふれ出したことで状況は平穏な日常が一変する。
てっこもZQNとなって英雄に襲い掛かり、英雄はやむなく自らの手でてっこを殺した。
ZQNのパニックが拡散する中、逃げ惑う人々は、数か月前からYoutuberとして新たな時代の覇権をとるために活動している「来栖」という人物を救世主として頼り始め、熱狂的な信者が増えていく。
他方、趣味である猟銃を手に逃げる英雄は逃げ延びた富士の樹海でいじめられっ子の女子校生・比呂美と出会うも、避難した先の神社でもZQNが発生し、赤ん坊のZQNに襲われた比呂美も感染してしまった。
しかし比呂美は完全にはZQNになってはいないのか、なぜか英雄のことは襲わず、幼児のように知能が退行しているものの時々言葉を発する様子。
移動しながら逃げ延びる英雄は、比呂美を車の中に拘束して移動しながら御殿場のアウトレットで生き残っていたコミュニティに合流を果たす。
そこにいた小田 つぐみという元医療従事者の女性は比呂美が半感染状態であることにいち早く気づき、ちゃんと検査すれば人類の希望になり得ると判断、英雄に協力することとなった。
そのアウトレットもZQNの侵攻によって陥落、崩壊するなか、英雄・藪(本名は小田 つぐみ)・比呂美の3人だけが生きて脱出に成功、負傷した比呂美を治療できる病院を探して東京方面を目指すのだった。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
動物病院で比呂美を治療
尿意を我慢しきれなかったつぐみが英雄の前で失禁。
それを機にふっきれたつぐみが英雄とじゃれ合うなか、比呂美が意識を取り戻す。
頭に刺さった釘を引き抜こうとする比呂美を拘束しつつ、これ以上ケガが悪化しないうちに手術できる場所を探すことにした2人。
カーナビで検索し、人がいなさそうな動物病院に到着。
薬と場所を確保し、つぐみが比呂美の頭を手術し、何とか無事に頭から釘を引き抜くことに成功するのだった。
勢力を拡大させるクルス一派
埼玉県久喜市、ネットユーザーたちに崇拝されるクルスは仲間と共に久喜幕府の立ち上げを宣言、そしてネットの世界で情報を交換し合いながら追い詰められた引きこもり達の救出活動を始める。
久喜の実家に引きこもっていた江崎 崇もクルス一派に助けられることとなる青年の1人。
母親が感染し、ネットに住所と氏名を晒して助けを求めると、クルスの代理である毅(こわし)の目に留まったことで、クルス含む4人で江崎の自宅凸をしてきた。
両手にナイフを持ったクルスが素早くZQNたちを倒し、江崎を救出。
クルスの命令でZQNと化した母親の首を苦悩しながらも切断し、クルス一派に加わることとなった。
しかし音に引き寄せられてZQNの群れが集まりだしてくる。
脱出を急ぐクルスたちはバラバラに逃走を開始し、後方部隊が花火を使って攪乱しながら撤収。
毅と共に逃げる江崎は、日の出を待つまでの間、死体で溢れ死臭が充満する川辺の高架下で一夜を明かすこととなるのだった。
【10巻のまとめ】
辿り着いた動物病院で比呂美を治療することに成功した英雄とつぐみ。
同じころ、埼玉県久喜市ではクルスが右腕的存在の毅らと共に、救助を求めるネットユーザーを助けながら勢力を拡大させていた。
実家に引きこもっていた江崎 崇も助けられクルス一派に加わった1人。
ZQNによって囲まれた実家から脱出を果たした江崎は、毅に連れられて撤収し、日の出を待つまでの間川辺の高架下で一夜を明かすこととなるのだった。
次巻へ続きます。
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