しかし、チャイルド家の公司・アルバートが負傷したとの一報が入る。
危険を伴う手術を何とか乗り切ったエリーゼをリンデンはねぎらい、自身の部屋で休むよう取り図るのだった。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。
リンデンへの想い
リンデンはエリーゼを抱き上げ、強制的にベッドへ寝かせる。
前世とは違う優しいリンデンに、寝付かれないエリーゼをリンデンは優しく抱きしめて眠るのだった。
翌日エリーゼは、前夜のリンデンを思い出すたびにほほを染め呆然としています。
それを振り払うかのように、いつにもまして仕事に勤しむ。
ベッドでリンデンに抱きしめられたとき、エリーゼはまだ起きていたのだ。
さんざん前世で冷たくされたにも関わらず、不思議と嫌な思いは無い。
エリーゼは自身が再びリンデンに惹かれていることを自覚したのだった。
出血熱の流行
エリーゼのもとをミハイルが訪ねてきた。
風邪を引いたというもの、高熱を出していることが判明する。
強制的に入院となると、ミハイルに憧れていたスタッフのジェイが身の回りの世話をすることとなった。
しかし、翌日にジェイが高熱と咳を訴え、ついには吐血してしまう。
これを皮切りに次々と吐血患者が運ばれ始めた。
伝染性の出血熱を疑ったエリーゼは、リンデンのもとを訪れ、全軍の統帥権と医療スタッフのある程度の被害を了承するよう求める。
疫学調査と隔離、患者の治療のためにはどちらも欠かせないものだった。
リンデンはエリーゼの参加に難色を示すものの、結局どちらも許可し、彼女の無事を祈る。
エリーゼはすぐに治療を始めたかったが、そのための器具がなかった。
近隣国から借りようかと逡巡していたその時、チャイルド家の傍系の貴族が貸してくれることとなる。
すぐに治療効果が発揮され、7割近い死亡率はあっという間に1割まで減らすことに成功し、ミハイルも順調に回復していった。
伝染病は収束に向かい、連日帝国でもその活躍は報道されている。
このままいけば、この遠征の一等勲章は間違いなくエリーゼのものになるほどの大手柄だった。
しかし、エリーゼは病気の出所を解明しなくてはいけなかった。
調査の結果、この伝染病は自然発生したものではなく、共和国の策略であることがわかる。
それぞれ皇位をめざすリンデンとミハイルは本来敵対関係にあるが、今は共和国を前にそれぞれのやり方でこの件にけじめをつけようとしていた。
ルイの策略
リンデンの策により、ルイが非人道的な方法で戦争を仕掛けていることが一気に広まる。
共和国内でも日に日にルイの退任を求める声が大きくなっていった。
そのころ、リンデンは戦争を終わりにするべく動き出すものの、最近エリーゼが姿を見せないことに落胆している。
各地を治療のために巡回しているエリーゼだが、当然リンデンを避けるためでもあったのだ。
一方で、追い詰められたルイは、エリーゼを捕らえ、屈辱を晴らそうと画策する。
またもや非人道的な方法を考え出し、帝国は罠にかかってしまった。
ルイの目的はエリーゼの孤立であり、リンデンがルイの策略に気付いたころには、病院を共和国が襲撃し始める。
周囲はエリーゼだけでも逃がそうとするが、病院の責任者としてこの場を離れる気はない。
エリーゼは皆に部屋から出ないよう命令し、自分ひとりでルイと対峙する決意をしたのだった。
【7巻のまとめ】
エリーゼは自分がリンデンに再び惹かれ始めていることに気付く。
思い悩むエリーゼだが、共和国の策略によって帝国陣営内に致死率の高い伝染病が蔓延した。
リンデンやチャイルド家の協力もあり、伝染病は収束に向かうが、共和国の非人道的な策略であることが判明する。
またも自身の策略を破られた敵将ルイはついにエリーゼを直接捕らえようと罠を張り、病院はルイ率いる共和国軍によって襲撃された。
【7巻の見どころ】
この巻の見どころは、リンデンへの想いに揺れながらも、医師としての使命を全うし続けるエリーゼの強さと覚悟にあります。
致死率の高い出血熱に挑み、死の淵から多くの命を救う姿勢は圧巻です。
さらに敵将ルイの策略により病院が襲撃される中、仲間を守るため自らを囮にするという決断も心を打ちます。

次巻へ続きます。
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