やがてスペイン代表経験を持つ中盤を軸にした高速パス回しに圧倒され、防戦一方の展開となる。
完成度で劣るエスペリオンだが、栗林の個人技が光り、チームに落ち着きを取り戻す。
福田監督の秘策「スイッチャー作戦」を担う高杉が仕掛け、勝負の行方は次の瞬間に委ねられる。
36巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
バルセロナの先制点とアシトのトラウマ再燃
バルセロナのなかでは足元の技術がわずかに劣るオプシダンにターゲットを絞り、パスが出た瞬間を狙って一気にプレスに行く高杉。
だが一瞬だけプレスが遅く、オプシダンを慌てさせるには至らない。
バルセロナはすぐにパスを回し、それまでの中央からの突破ではなく急にワイドな攻撃を仕掛けてきた。
相手FWのジャカが抜け出し、パスが渡ればピンチの状況。
エスペリオンのなかでもアシトだけがそれを読んで防ごうとするが、純粋なパワーとスピードでジャカがアシトを押しのけ、アシトの脳裏には船橋学院戦でトリポネに歯が立たなかったときのトラウマが蘇る。
阿久津が身体を張ったタックルで突破を防ぐも、FWガトーがこぼれ球を拾い、ゴール前でフリーになっていたアスカリにラストパス。
アスカリが冷静に流し込み、バルセロナが力でねじ伏せて先制点を奪うのだった。
高杉の執念のプレスとエスペリオンの反撃開始
作戦が失敗し痛恨の先制点を献上したエスペリオンだが、福田監督がベンチからチームを鼓舞。
アシトも、ジャカを相手にトラウマの克服を誓い、チーム全体で士気を高く保つ。
そしてアシトは、バルセロナが試合中にやってきたのと同様にジャカ相手に動き出しのタイミングを早め、ジャカがスピードに乗る前に阻止。
そのまま前半はアディショナルタイムに突入。
ジャカもギアを上げてアシトとの1対1からの突破を図るが、アシトはさらにわざとジャカが切り込むコースを空けて誘導し、阿久津のカバーによってボールを奪取。
駆け引きで上回り、ジャカに心理的なプレッシャーを与えることに成功する。
一方、バルセロナはそれ以上無理せずボールをキープして前半を終えようと、パスをディフェンスラインへ戻した。
すると、ここでオプシダンを狙い続けていた高杉がすかさずプレスを仕掛けてスイッチを入れる。
完璧なタイミングでのハイプレスに慌てたオプシダンは、ボールを確実に受けるために無意識に頭を下げてしまうが、それこそがエスペリオンの狙いだった。
一度ヘッドダウンすればプレスを躱す余裕がなく、パスが乱れたところを全員の連動したプレスで刈り取りに行く。
オールコートマンツーマンでパスコースを塞ぎつつ、リスクを冒してCBの富樫までもが前線までプレスへ行き、パスをカット。
そして富樫から凛胆へパスが渡り、チャンスを迎えるのであった。
栗林の同点ゴールと試合の振り出し
怖いもの知らずの凛胆が勢いに乗ってペナルティエリア内に侵入。
惜しくも相手DFの足にボールが引っかかってしまうが、こぼれ球を拾った桐木がシュート。
バルセロナは驚異的なセーブ力を持つ守護神のネイソンが最後の砦として君臨するが、ゴール前にいた栗林が空中で桐木のシュートの軌道を変え、ボールがゴールに吸い込まれていった。
栗林の値千金の同点ゴールによって、再び試合は振り出しに。
勢いに乗ったまま、ハーフタイムを迎えるのであった。
後半に向けた両チームの交代策と新たな局面
作戦が見事にハマったエスペリオンは、予定通り後半から黒田に代えて大友を投入することに。
皆自分たちのサッカーがバルセロナにも通用することに自信を持ち、後半に向けても士気は最高潮。
だが、福田監督は「後半に入ってすぐ同点に追いつく展開が一番良かった」と漏らし、わずかな懸念を抱いている様子。
一方、同点に追いつかれて嫌な空気のままハーフタイムに入ったバルセロナは、後半開始から2人の選手を交代を決める。
FWのスザク、そしてデミアンを投入し、FWの枚数を増やして攻めに出てくるのだった。
【36巻のまとめ】
バルセロナの先制点でアシトのトラウマが蘇るも、阿久津の奮闘で最少失点にとどめる。
福田監督の檄により士気を高めたエスペリオンは、高杉の完璧なプレスから流れを奪い返し、富樫のカットを起点に凛胆がチャンスを作る。
最後は栗林が桐木のシュートを巧みにコース変更し、値千金の同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻す。
後半に向けて両チームが交代策を打ち、さらに激しい展開が予感される。
【36巻の見どころ】
この巻の見どころは、バルセロナに先制を許し、アシトが過去のトラウマに苦しむ場面です。
しかし阿久津の体を張った守備がチームを救い、さらにアシト自身がジャカとの駆け引きで成長を見せる姿が胸を打ちます。
そして高杉の執念のプレスがチーム全体の連動を呼び込み、富樫のカットから凛胆がチャンスを作り出します。

次巻へ続きます。
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