試合に出られず苦しんだ福田は、生きたスペイン語を身につけ信頼を勝ち取り、ガルージャとの連携でクラブを躍進させる。
花は単身でスペイン留学し、福田を支え続ける決意を固める。
一方、森野や冴島といった日本人選手たちの姿も描かれ、日本サッカーとの対比が浮き彫りとなる。
そして栗林とデミアンの出会いを経て、サバデルとバルセロナの運命的な一戦が近づく。
33巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
カンプ・ノウでの運命的な邂逅
バルセロナのホームスタジアムであるカンプ・ノウはバルセロナのファンで埋め尽くされ、アウェーのサバデルを雰囲気で圧倒する。
スタジアム入りする前に福田は路上でボールを蹴っているデミアンが目に留まった。
デミアンはバルセロナのキャンプで栗林にコテンパンにされた後、バルセロナの試合の観戦に訪れていたのである。
福田はデミアンの左足でのボールタッチの美しさを褒めたうえで、右足の扱いの精度がまだ甘いことを指摘し、お手本を見せた。
一方、キャンプでデミアンを上回った栗林もバルセロナ対サバデルの試合観戦へ。
栗林はそのスタジアムの光景で、それまで遊びの一環でしかなかったサッカーに対する考えがガラッと変わり、自分もそこに立つためにプロサッカー選手として生きることが明確な目標となった。
幼い花もまた、そのスタジアムでキャリアの黄金期を迎えた福田の活躍を見届けることになるのだった。
福田の躍動、バルセロナ戦での歴史的ゴール
スタジアムは9万人ものバルセロナのファンで埋め尽くされ、アウェーのサバデルのファンは約100人ほど。
だが福田はその威圧感すらも楽しんでおり、その雄姿はテレビ中継を通じて日本のファンも固唾をのんで見守っている。
そんななか、前半40分にガルージャのクロスに飛び出した福田が、あのバルセロナから先制点を奪ってのけた。
試合はその後バルセロナに逆転され1-2とリードを許すが、最高の環境でサッカーができる喜びを噛みしめる福田。
そして試合終了間際、なかなかチャンスを作れないサバデルが絶好の位置でフリーキックを獲得。
ここで福田は利き足ではない左足で見事なシュートで同点ゴールを叩き込んだ。
サッカー後進国である日本から出てきた福田が世界に衝撃を与え、見事に道を切り開いたのだった。
デミアンの急成長と栗林との再戦
試合後、デミアンは栗林を見つけると再び1対1の勝負を持ち掛ける。
すると、デミアンがキャンプの時とは見違えるプレーで今度は栗林を圧倒。
右足での扱いも急速に上達し、キャンプで栗林が見せた動きや、試合での福田の身体の動かし方をそっくりそのままコピーしてみせたのである。
結果、栗林はボールに触れることすらできずボロ負けし、それ以来デミアンのことを強烈に意識するように。
その後栗林は父親の仕事の都合で帰国することとなり、バルセロナのアカデミー入団は白紙に。
福田という偉大な選手のプレーが、デミアンや栗林の運命にも大きな影響を与えたのであった。
福田の大怪我と挫折、現役引退への道
バルセロナとの試合を経て福田の評価は急上昇し、移籍市場の注目株となったが、福田自身は左膝が本格的に痛み出していた。
だましだましで出場を続け、サバデルのファンからもクラブを救った英雄として、今オフでのビッグクラブへの移籍に向けて背中を押される。
しかし、リーグ戦の最終節で悲劇が起きてしまう。
少し滑りやすいピッチコンディションのなか、相手選手のタックルを受けて倒れた際に左足に体重がかかり、左膝に重傷を負ってしまったのである。
結局、その大怪我でワールドカップやチャンピオンズリーグへの出場といった夢は儚く散ることに。
福田は挑むことすらできない無念で悲嘆にくれ、幼い花もそんな福田を見て泣くことしかできなかった。
福田はそれからリハビリを続けて復帰し、2年後にはパラグアイの2部でプレーを続けていたが、それでも左膝の怪我が完全に癒えることはなく、本来のプレーは全くできない。
とうとう福田は涙ながらにそこで現役を引退することを決意。
唯一残ったのは、「サッカーを教えて欲しい」という現地の子供たちからの声だけだった。
花の決意とアシトへの告白、別れの時
当時の花はずっと福田の傍にい続けたが、何もできない自分の非力さから、せめて福田のような思いをする選手を減らすためにスポーツドクターになることを明確な目標に決めた。
ここで時は現代に戻り、当時のスペインでの生活から全てをアシトに打ち明けた花は、「アシトを好きになってしまったがゆえに自分の決意が揺らぎそうになる」と告白する。
アシトのことを日本でずっと見ていたいという思いを振り切って、目標に向けてスペイン留学に旅立とうと自分に言い聞かせる花。
そんな花の想いを聞いたアシトは、真っすぐな瞳で、少し微笑むのだった。
アルカスカップに向けたエスペリオンの挑戦
アルカスカップに向け、ガルージャ監督は栗林の出場を条件付きで承諾した。
エスペリオンのAチームは初戦でバルセロナユースと戦うこととなり、初戦だけの出場とすること、そしてバルセロナとの試合で得るものがなければ干すこと。
一連の話を聞いたアシトは、自分も世界に行きたいという気持ちが強くなり、アルカスカップに向けて気合が入る。
福田監督にとっても、欧州に有望な選手をどんどん送り込み、彼らが最後に日本に戻ってくることで日本サッカー界が強くなるという野望に向けて、アルカスカップはその第一歩となるのだった。
バルセロナユースの布陣とデミアンとの再会
一方、バルセロナユースではデミアンや、ガルージャ監督の息子であるユーリをはじめベストメンバーでアルカスカップに臨むことが決定。
バルセロナのBチームでは故障者が多く、アルカスカップで活躍すればBチームへ昇格する道が見えている。
さらに、エスペリオン戦に向けたコーチとしてあの冴島が帯同。
こうして、世界中から出場選手がアルカスカップ開催地であるカタールへと入る。
日本を、そしてクラブの名を背負い、バルセロナ戦で栗林と共にチームの集大成を見せて勝利を掴むべく気合が入るエスペリオンの選手たち。
出立前には、ガルージャ監督の協力のもとでバルセロナユース対策の特訓もしており、準備は万端。
そんななか、カタールの地に降り立ったアシトは、早朝に散歩している際、街中で偶然デミアンとそのマネジャーを務める姉と遭遇するのであった。
【33巻のまとめ】
カンプ・ノウで福田は圧巻のプレーを披露し、バルセロナ相手に歴史的ゴールを決めて世界を驚かせた。
その姿は栗林とデミアンにも大きな影響を与え、デミアンは急成長し栗林との因縁が芽生える。
しかし福田は左膝の大怪我により夢を絶たれ、リハビリを経て涙の現役引退を迎える。
花は福田を支えながら無力さを痛感し、スポーツドクターを目指す決意を固めた。
現代に戻り、花はアシトに想いを告げつつ留学の道を選び、物語はアルカスカップへと続く。
【33巻の見どころ】
この巻の見どころは、福田がカンプ・ノウでバルセロナ相手に放った歴史的ゴールです。
圧倒的なアウェーの空気を楽しむかのように躍動し、世界を驚かせた姿は、日本のファンだけでなく未来の選手たちにも大きな影響を与えます。
さらに、デミアンが栗林に再戦を挑み、急成長を遂げた姿も見逃せません。
福田のプレーを糧に若き才能が芽吹く瞬間は、物語の世代交代を象徴しています。

次巻へ続きます。
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