冴えない漫画家の鈴木英雄は再デビューを目指しながら悶々とした日常を送っていた。
唯一の癒しは恋人の黒川徹子(てっこ)の存在だが、てっこも何かと元カレで漫画家の中田コロリのことを引き合いに出し、英雄は嫉妬心を煽られる日々。
そんなある日、全国的に「噛み付き事件」が多発し、銃撃戦が起こるといった報道が立て続けに起こる。
英雄も深夜、タクシーに轢かれて両腕と右足が潰れ、首が真後ろに折れても運転手に噛み付き、奇声を発し立ち去る女性を目撃。
そして体調不良を訴えていたてっこもまた、変わり果てたゾンビのような姿になって英雄に襲い掛かるのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ゾンビと化した恋人
英雄の髪を全力で引っ張ったり、ドアにかじりつくなど奇行を見せるてっこに驚く英雄。
てっこの前歯は全て折れ、ドアを突き破って人間離れした力で掴みかかってくる。
そして英雄は右手を強い力で噛まれてしまい、血は出ずともくっきりと噛み跡が残ってしまう。
部屋の中には朦朧とする意識デカいたであろう、乱れた字で書かれた遺書と、自分を想って大事に飾り直してくれたデビュー作の漫画。
「ひでおくん だいすき」とうわ言のようにつぶやくてっこを見て、英雄はてっこがもう死んで別の何かになってしまっていることを悟った。
しかし感傷に浸っている暇はない。
てっこと同様にゾンビと化した近所の男が近づき、てっこと取っ組み合いの乱闘に。
未だに目の前で起きていることが現実と信じられない英雄だが、てっこの部屋で流れるテレビでは次々と異常事態の速報が。
そしてゾンビとなった近所の男を撃退しながらも手足がちぎれたてっこが部屋に戻ってくる。
今度はうわ言のように中田への尊敬を口にするてっこに嫉妬心を煽られた英雄は、思わず手に取った包丁でてっこに馬乗りになる。
よく見れば顔からは蛆がわき、もうてっこが死んでいることは明らか。
これが現実であることを噛みしめながら、英雄は包丁でてっこの首を切って楽にしてやるのであった。
街ではパニックが拡散
自分が已む無くてっこを殺したことを置手紙に残し、その場を後にしようとする英雄。
しかしゾンビは着実に増え始めており、街ではパニックが拡散していく。
あちこちでゾンビが人々を襲い、襲われた人もゾンビとなってまた別の人を襲い始める凄惨な状況。
この恐怖を誰かに伝えるため、ひとまず英雄はその足で自分の職場へと向かうのであった。
同僚の三谷と合流
職場につくと、そこでは陰部を噛み千切られた先生がフラフラと立っていた。
と、英雄に気づいた同僚の三谷が「俺達の時代がやってきたんだ」と言いながら先生の頭を金属バットでフルスイングする。
しかし既にゾンビと化していた先生は死ぬことなく、三谷はこれまでの鬱憤を晴らすかのように先生を何度も殴打。
これまでコキ使われたこと、三谷が好意を寄せるみーちゃんを含め、これまでの女性の同僚に手当たり次第性的関係を持っていたことへの嫉妬―。
他の同僚も既に死に、職場には三谷と英雄だけ。
と、そこに職場の風呂場からゾンビと化したみーちゃんが2人の前に姿を現した。
変わり果てた姿で襲ってくるみーちゃんをなんとか撃退した2人は、協力して安全な場所へと非難するため、駅から街の脱出を目指すのであった。
三谷も目の前で死亡
パニックが起きている街を走りながら駅を目指す2人。
しかし歩道橋でゾンビたちに追いつかれ、三谷が噛まれてしまう。
死を前にして初めて生きている実感がしたことを口にする三谷は、そこに墜落してきた飛行機に巻き込まれるかたちで英雄の目の前で命を落としてしまった。
電車に飛び乗る英雄だが…
目の前で三谷が死に、飛行機が落ちる中、ゾンビに追われる英雄は、全力で駅まで走って電車に飛び乗ることに成功する。
電車のなかの乗客はまだ街で起きている現実を知らず、無事でいる様子。
休息をとりつつこれからの行動を考えるうちに、てっことの思い出も蘇って涙が溢れてくる。
ところが危機はすぐそこにまで迫ってきていた。
電車の外から見える自衛隊の基地では爆発や銃声が鳴り響き、さらに隣の車両にはゾンビと化したサラリーマンが。
思わず後ずさりしようとしたとき、英雄は自分が猟銃を背負っていることに改めて気づくのであった。
【2巻のまとめ】
ゾンビと化してしまったてっこを自らの手で殺した英雄。
街にはパニックが拡散し、同僚の三谷と合流を果たすものの三谷も目の前でゾンビに噛まれ命を落としてしまった。
英雄はなんとか電車に飛び乗って街から逃げ出すことに成功するが、街の外では爆発や銃声が鳴り響く。
そしてその電車の隣の車両にもゾンビと化したサラリーマンが乗っていたのだった。
次巻へ続きます。
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