栗林との縁や技術への執念を胸に司馬はサブ組を鼓舞し、アシトは司馬を信じ抜く連携で自らの成長を示す。
敗戦の中で司馬は現役続行を決意、アシトにはトップ練習常態化を課し希望を託す。
同時にユースAチームはガノン大阪を制して国際大会への切符を獲得、アシトらはバルセロナ撃破を条件にプロ入りを目指す。
栗林は唯一の敗北を喫したデミアン・カントとの再戦を求め、国際大会への同行を直訴する。
31巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
祝勝会と福田監督の助言、花の留学を知るアシトの動揺
チャンピオンシップの祝勝会が開かれ、盛大に祝う強請のAチームたち。
阿久津は不参加だが、そこにトップチームから戻ってきたアシトと遊馬も合流する。
しばらくは練習も何もないオフシーズンに突入するとあり、アシトは栗林が強く意識しているバルセロナや海外事情について調べてみようと考えた。
アシトは先に祝勝会を後にする福田監督を呼び止め、歩きながら少し話すことに。
福田監督は、日本と海外の違いについて、海外では幼いころからでも実力が無ければ容赦なくクビになる実力主義であり、子供でも1人のサッカー選手として扱う文化。
つまりバルセロナユースはその熾烈な生き残り競争のなかで抜きんでた者たちの集まりなのである。
日本ではただの部活動だが、海外では街の大人たちも仕事を早めに切り上げてサッカーを教えるなど、文化そのものが違う。
そして「花も来年4月からバルセロナに行くし、花から色々教わるといい」とアドバイス。
すると、花から留学の話を聞いていなかったアシトは寝耳に水であり、居ても立っても居られなくなる。
今まで花のことを本当に知ろうとしていなかった自分を恥じ、今すぐにでも会いたいが、今さら聞いていいのかという葛藤も抱える。
福田監督はそんなアシトに「年末には自分と花は墓参りで愛媛に行く」と告げ、アシトにも帰省を促すのであった。
杏里の本音と富樫の決意、すれ違う想い
富樫は、祝勝会の際に誰にも悟らせないようにしていたものの少し疲れていることを杏里に見抜かれ、驚いていた。
事実、富樫はFWの位置に上がった際に切り替えがうまくできず、無駄に体力を消耗することを福田監督から指摘されていた。
そんななか、アシトは学校の屋上に杏里を呼び出し、花の留学について知っていることはないかと尋ねる。
杏里は、自分の恋敵である花のことを聞いてくるアシトの無邪気さに少し呆れながらも、「自分の気持ちも聞いてほしい」と切り出した。
そして悩みながらも、自分のアシトへの好意は口にしないまま、本気で夢を追う女子としての共感や尊敬の念を伝え、「花と会って話した方がいい」とアドバイス。
時間を潰すために屋上にいた富樫は意図せず一部始終を見届ける形となり、杏里の女心を察して一肌脱ぐことに。
富樫は杏里に、自分がFWになると無駄走りが多くなる原因を分析することを依頼しつつ、その引き換えとしてアシトの使わなくなった名前・背番号入りのリストバンドをアシトからもらい、それを杏里に譲るのであった。
アルカスカップ組み合わせ発表と因縁の再会への予感
エスペリオンのユースAチームも出場する国際大会、アルカスカップの出場チームが出そろい、グループリーグの組み合わせが発表された。
全世界から錚々たるクラブのユースチームが集うなか、エスペリオンはバルセロナと同じ組に。
組み合わせを知った栗林が一層、大会出場への意欲を燃やす一方、因縁の相手でもあるデミアンも、名前は覚えていないが自分の記憶に残る印象的な日本人との再会の可能性に胸を膨らませるのであった。
福田のスペイン挑戦と差別、ガルージャとの運命的な出会い
ここから物語は10年前、福田監督が現役選手としてスペイン移籍を決めた時に遡る。
当時、エスペリオンの躍進の立役者としてクラブに見送られ、スペイン一部で降格の危機にある新参クラブ・サバデルへの移籍を実現させた福田。
サバデルは弱小クラブで資金力も無く、リーグ最下位に沈んでおり、救世主として福田に白羽の矢が立った形である。
サバデルの地に降り立つ福田は、通訳の日本語もカタコトですぐに言語の壁にぶち当たるが、「サッカーをやるだけだ」と自信満々。
しかし福田は思わぬビハインドを背負うこととなる。
それは、「アジア人」というだけでの差別。
技術の足りない味方選手は福田の素晴らしいパスの意図を汲むことができず、降格危機でギスギスした空気のなかで良く知らないアジア人にパスは回ってこず、コミュニケーション不足を理由にベンチにすら入れない。
そして街の人々からは給料泥棒と白い目で見られる日々。
だが、日本では熱烈なサッカーファンしか声をかけてこないのに、街行く人が自分に注目している状況を福田はポジティブに捉え、この逆境も楽しんでいた。
言葉は通じないままでも子供たちの草サッカーで教えて見せ、子供たちの心を掴むと、少しずつ大人の目線も変わっていく。
福田を心配した幼い花も、自分なりに精一杯応援するため、自ら子供たちのサッカーの輪に入り、家族の一員として奮闘。
すると、その輪に入っている息子を見に、同じサバデルの選手であるガルージャも通りがかる。
ガルージャはクラブの最年長であり、バルセロナ出身でスペイン代表歴もある名手であるものの、最近は故障がちでサバデルでは不出場が続いており、福田と同様に白い目で見られている身。
しかしこれが、福田や花たちにとって運命の出会いとなるのであった。
愛媛での墓参り、花とアシトの偶然の再会
時は現代に戻り、墓参りのために愛媛を訪れた福田監督と花は、アシトの実家にも立ち寄る。
当のアシトは不在にしているようで、アシトの母と花はすぐに意気投合し、母はアシトもすぐに帰ってくるだろうと話す。
だが花は留学に行く前にアシトに会うと自分の決意が揺らぎそうな気がして、アシトにはどうしても会えないと、たまらず走り出してしまった。
すると、図らずも花は海辺の公園で食べ歩きをしているアシトとばったり遭遇。
2人とも心の整理がつかないまま、偶然の再会を果たしてしまったのだった。
【31巻のまとめ】
チャンピオンシップ優勝の祝勝会で福田監督から海外と日本の違いを聞いたアシトは、花の留学を知らされ動揺する。
杏里はアシトへの思いを隠しつつ助言を与え、富樫も決意を新たにする。
アルカスカップの組み合わせが発表され、エスペリオンはバルセロナと同組に。栗林は因縁のデミアンとの再会を予感する。
物語は10年前に遡り、福田のスペイン挑戦と差別、そしてガルージャとの出会いが描かれる。
現代に戻り、愛媛で花とアシトは偶然再会し、揺れる想いを抱える。
【31巻の見どころ】
この巻の見どころは、祝勝会で福田監督が語る海外と日本の文化の違い、そして花の留学を知らされ動揺するアシトの姿です。
さらに杏里の秘めた想いと助言、富樫の決意が交錯し、それぞれの成長と葛藤が丁寧に描かれます。
アルカスカップの組み合わせ発表では、因縁のバルセロナと対戦が決まり、栗林とデミアンの再会への期待が高まります。
また、福田監督の現役時代のスペイン挑戦と差別、そしてガルージャとの運命的な出会いが物語に厚みを加えます。

次巻へ続きます。
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