若き書道家の半田清舟は、自作を酷評されたことに腹を立て書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまい、見かねた父によって自然豊かな五島へ左遷されてきた。
自分の家は村の子供たちである琴石なるや美和、タマなどの溜まり場と化しており、都会とは全く違う村の生活に振り回されることとなる。
なるの底なしの明るさや村人たちとの関わりによって少しずつ気持ちに整理をつけながら、自分を見つめなおすためのド田舎ライフが始まった。
島での生活に慣れ始めたある日、親友で画商の川藤が清舟に憧れる若き書道家の神崎と清舟を引き合わせ、成長やスランプからの脱却を促す。
出会いをきっかけに新たなインスピレーションを得た清舟だったが、台風が島を直撃すると暴風雨で家が大ピンチに。
なるとなるの祖父のおかげで何とか応急処置ができたものの、落雷によってPCが故障。
ネットも電話もない生活を強いられるのであった。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
あっきーの助けで川藤に連絡が取れた
PCが壊れケータイも電話も使えない清舟は、川藤に連絡を取るために木下商店で電話を借りることにする。
そこで店の留守を任されていたあっきー・なる・ひなと出会い、あっきーに黒電話の使い方から教わりながら何とか川藤に連絡を取ることに成功。
仕事の為に新しいPCを買ってほしいと頼むと、川藤は今度の書展に集中するためにしばらく仕事は休んだらどうだと提案してきた。
清舟はその言葉に甘え、自分の好きなように書いた字を極めることに。
そして借りた電話代のあまりはあっきーたちへの駄菓子としてプレゼント。
あっきーとは初対面ながらも気さくに打ち解けるようになったのであった。
魚捌きに悪戦苦闘
パンチから活きた魚のお裾分けをもらった清舟だが、生き物が苦手な上に輪をかけて不器用。
そこに将来の進路について悩みを抱えるヒロシが通りがかり、捌き方を教わるも悪戦苦闘する。
さらに通りがかったタマが助けに入り、グロテスクな手法ながらも魚を捌くことに成功。
最後は料理上手なヒロシが刺身にし、清舟から「人に自慢できる」と言われたヒロシは料理を自分の進路志望へのヒントにするのであった。
清舟の家への侵入経路はどこだ
なるたちが家に侵入する頻度が増え、清舟はどこかにあると思わしき秘密の入り口を潰すべく家の周りを調べていく。
縁側から床下の穴へと通じる道を見つけて塞ぎ、徹底的に侵入経路を塞ぐ清舟だったが、翌日以降も普通に子供たちは家に侵入。
どこから入っているのかわからず最後には清舟は主犯と疑うなるを拘束して夜を明かす。
しかし翌朝、美和とタマは普通に玄関のカギを開けて入ってきた。
美和は清舟が来る前からこの家の合鍵をいくつも作っており、子供たちがそれぞれ持っているうえに1本は失くしたという。
謎は解けたが、もはや鍵をつけている意味を成していない現状が明らかとなるのであった。
幼児の迷子騒動
看護師の育江は赤ちゃんを抱きながら幼い姪のあいこを預かることとなるが、目を離した隙にあいこはおもちゃの車に乗って一人でどこかへ行ってしまった。
道に沿って気の向くままに走るあいこは、急な坂道を下って戻れなくなり、迷子となったところになるが通りがかる。
おもちゃに書かれた「あいこ」という文字から名前を「ありこ」と勘違いをしたまま、なるは自分より年下のあいこを連れて急な坂を登ろうと奮闘。
何回も失敗を重ねていくうちに、あいこも自立心が芽生えて自らの足で坂を上るように。
育江たちがあいこを探し回るなか、無事にあいこは育江のもとに戻ることができ、短い間で成長を見せたのであった。
ヤクザのような美和の父親
考え事をしながら海辺の道を歩いていた清舟は、大量のワカメが入ったカゴをひっくり返してしまい、ヤクザのような風貌の男に絡まれる。
男は清舟が書道の先生だと気づくと、自分の新しい船に船名「唯我独尊丸」を書くように依頼。
男は美和の父親であり、断るに断れない清舟は船体にペンキで書くという初めての経験に一発勝負で臨むことに。
書道のプロとして失敗できないプレッシャーがあるなか、なるを筆頭に子供たちがペンキで手形を船体にべたべたつけていき、清舟も吹っ切れた。
子供たちの手形を上書きするために勢いよく筆を走らせ、依頼人の満足のいく出来栄えとなる。
報酬として大量のワカメをもらう清舟だったが、美和の父親に対してヤクザっぽい風貌やネーミングセンスの無さを揶揄していたことがバレると一目散に退散するのであった。
お裾分けとお返しの物々交換
大量のワカメをもらった清舟は村人たちにお裾分けしに回ることに。
まず寄った郷長のところでは雑草を刈るための草刈り機で誤って大事に育てていたピーマンを刈り落してしまい、ワカメと引き換えにそのピーマンをもらった。
パンチからは梨を、木下商店の店長からはこのもんをもらうなど、物々交換で次々とお返しが増えていく。
最後に回った美和の家では酒盛りに付き合うこととなり、お裾分けに行ったはずなのにかえって色々と施しを受けることとなった清舟は、酔っぱらいながら今度はさらに皆を喜ばせることを胸に誓うのであった。
タマが初作品の投稿へ
漫画家志望のタマは、ついに処女作を出版社に投稿することに。
万一に備えてベニヤ版で大事に梱包し、緊張しながらポストへと向かうタマ。
だがポスト付近ではケン太をはじめとする悪ガキたちがおり、ベニヤ版のせいでポストに入りきらなかったところをケン太に狙われてしまう。
何とか中身をみられることなく奪い返したタマは、たまたま出くわした清舟に緊張のあまり弱音を吐く。
すると清舟は「何よりも自分が楽しいのが一番」と言葉を送った。
弟のあっきーも自分が将来漫画家として島を離れることを信じて心配していることを知り、タマは翌日自分を信じて郵便局へ投函しに行くのであった。
村のお盆
お盆を迎え、なるの祖母の墓参りについていくことになった清舟。
浴衣を着る、花火をする、提灯を灯すなど村の風習を知りながら、村人たちが被り物をしながら初盆の家の墓で行われる「オンデ」と呼ばれる踊りを目の当たりにすることに。
いつか都会に帰るのかもしれないが、すっかり村に溶け込んだ様子の清舟。
一方、なるも昨年より笑顔が増えたという。
いつも明るく振舞ってはいるが、父も母も身近にいないなるは人並みに寂しさを抱えており、清舟が家族のような存在になりつつあるのであった。
【4巻のまとめ】
子供たちのまとめ役であるあっきー(タマの妹)のおかげで川藤と連絡を取り、しばらく仕事を休んで次の書展に集中することにした清舟。
村人たちとはすっかり打ち解け、なるとは家族同然のような絆が芽生え始めているのであった。
次巻へ続きます。
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