若き書道家の半田清舟は、自作を酷評されたことに腹を立て書道展示館の館長を感情に任せて殴りつけてしまい、見かねた父によって自然豊かな五島へ左遷されてきた。
自分の家は村の子供たちである琴石なるや美和、タマなどの溜まり場と化しており、都会とは全く違う村の生活に振り回されることとなる。
なるの底なしの明るさや村人たちとの関わりによって少しずつ気持ちに整理をつけながら、自分を見つめなおすためのド田舎ライフが始まるのであった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。
川藤と神崎が来訪
清舟は海に落ちた際にケータイが壊れ、川藤から何度も連絡が来ているのは知っていたがメールに返信ができずに放置している状態だった。
そんな折、清舟の様子を見に五島へ降りたった清舟の友人にして画商の川藤ともう1人の若手書道家・神崎康介。
2人は怪しいよそ者として郷会に連行され、飲み会に巻き込まれた後にようやく清舟と再会を果たす。
神崎は清舟に憧れて書道家の道を歩み始め、ついには清舟を差し置いて書展で大賞を取った(1巻参照)ほどの逸材。
ヒロシたちは清舟のプライドを傷つける原因となった張本人との対面に気を揉むが、川藤からのメールで神崎のことを知っていた清舟は全く意に介していないのであった。
成長とスランプからの脱却のきっかけに
翌日、川藤が二日酔いで動けないなか、神崎がなるやひなに振り回されながら清舟のもとを訪れる。
清舟の熱烈なファンである神崎は清舟が過去に出していた黒歴史のようなインタビューのコメントや雑誌の切り抜きを大量に持ち寄りながら、清舟が今ここで何をしているのか問いただしながら都会へと連れ戻そうとする。
島に来てから字が下手になっていると言われて悩みかけるが、村に来て成長した清舟は他人と自分を比べる必要はないと立ち直り、自分の字を探求するために島に留まる決意を固めた。
その翌日には復活した川藤も交えて海辺へ釣りへ。
そこで神崎は清舟の真似をしながら書道家として頭角を現したものの、手本にすべき清舟が島へ行って変わってしまったことでスランプに陥っていることが判明する。
川藤は清舟の成長への刺激、そして神崎がスランプから脱却するきっかけを狙って2人を引き合わせていた。
清舟は釣り体験を経てまたインスピレーションが沸き、釣った魚の魚拓で字を書くという新境地を切り開くのであった。
2人を見送る清舟
川藤と神崎が東京へ帰ることとなり、空港まで見送りに来た清舟やなるたち。
川藤との会話で清舟は父親が実は自分のことを嫌いなのではなく、期待を込めて厳しく接していただけであることを知り、父親に対する考えが変わり始める。
一緒に見送りに来ていたヒロシはいつか自分も島を出ていく日が来るのかと、別れを惜しみながらセンチメンタルになる一方、清舟は全く寂しがる様子を見せず、また次に会うのを楽しみにしているのであった。
子供たちをそつなくまとめるあっきー
分校でのラジオ体操。
出席のあかしとして教頭からハンコをもらうのが日課だが、適当な教頭はひなの出欠カードにハンコを逆さまに押してしまい、ひなはヒステリーを起こしてしまう。
こんなときに頼りになるのはタマの弟であるあっきー。
教頭よりも如才なく子供たちをまとめあげるあっきーは、自分のカードをひなのカードと交換し、教頭のミスを見事に収拾するのであった。
台風で家が大ピンチに
島に台風が接近し、清舟の家の近くに雷が落ちた影響で清舟の家は停電に。
さらに暴風によって窓ガラスは割れ、雨戸や瓦が容赦なく飛ばされていく始末。
台風対策を知らずパニックになっていた清舟は、駆け付けたなるとなるの祖父に助けられ、何とか家を応急処置。
かなりの数の雨漏りが発生したものの、村の名工であるともひろ大工が建てた家は頑丈であり、だいぶ昔に建てられていても倒壊の心配は無いという。
台風が過ぎ去り、また書道の仕事にとりかかろうとした清舟だが、落雷の影響からかPCが動かず、ネットも電話もない生活を強いられるのであった。
【3巻のまとめ】
親友で画商の川藤が清舟に憧れる若き書道家の神崎と清舟を引き合わせ、成長やスランプからの脱却を促す。
出会いをきっかけに新たなインスピレーションを得た清舟だったが、台風が島を直撃すると暴風雨で家が大ピンチに。
なるとなるの祖父のおかげで何とか応急処置ができたものの、落雷によってPCが故障。
ネットも電話もない生活を強いられるのであった。
次巻へ続きます。
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