緒形総理はD計画を表に出さないために、このことを公にしないことを決断した。
小野寺は京都で大地震を目の当たりにしていた。
幼馴染の六郎を救出するも、大多数を見殺しにに逃げ帰ることしかできなかったことから力を求め、ついにD計画への参加を決意した。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。
危険な再調査
A計画を率いる山城名誉教授が、海底開発株式会社に接触していた。
京都に向かったはずの小野寺が半月も行方不明のままである以上、彼の後輩だった結城が調査に協力することになる。
調査地点は、年末に田所たちが潜った日本海溝の底――小野寺の卓越した操縦技術があったからこそ生還できた、あの危険な場所だ。
不安を抱えながらも、結城はこの任務を引き受けた。
探査船「わだつみ号」で海底に到達した山城たちは、異様な光景に息を呑みながら地質サンプルの回収を命じる。
結城は、小野寺でさえ命からがら逃げ帰ったこの海底に触れることへの恐怖を感じていた。
慎重にマニピュレーターを土壌に差し込むが、引き込まれるような力がかかり、わだつみ号は壁面に激突してしまった。
衝撃で全員が軽傷を負い、山城名誉教授はパニックに陥る。
結城はすぐに救難信号と救援要請を発信し、それを中田と小野寺が受信するのだった。
沈黙の救助
D計画が手に入れた新造深海潜水艇・ケルマディック号。
小野寺は従来の潜水艇よりも遥かに高速で潜航できるこの艇で、日々学者たちとともに深海に潜るあわただしい日々を送っていた。
その日のミッションで指示された地点は、これまで作業してきた場所からずいぶん離れていた。
小野寺には非効率に思えたが、中田には何か考えがあるようだ。
さらに中田は、同じ時刻にA計画の調査が海底開発との合同で行われていることを告げていた。
中田の予想が的中し、わだつみ号からの救難信号を受け取る。
すぐに小野寺は救助を提案するが、D計画の機密性、替えの利かない小野寺を危険にさらすリスク、ギリギリのスケジュールで進行するD計画――いずれも中田が提案を拒否する理由として十分なものだった。
そのころ、一か八かの賭けに出た結城は、冷静に脱出の機会をうかがっていた。
しかし、さらなる海底地震がわだつみ号を飲み込もうとしていく。
山城名誉教授の悲鳴が艦内に響き渡る中、結城はわだつみ号の前方に何者かの気配を感じた。
直後、文字通信によって救助作業の開始が告げられる。
それは行方不明のはずだったケルマディック号からのものだった。
驚異的なアイデアとスピードでわだつみ号の救助を完了したケルマディック号は、A計画の調査データをすべてコピーすると、わだつみ号を海上へと送り返すことに成功。
浮上の最中、これが小野寺の操縦であることを確信した結城は、ケルマディック号へ呼びかけるが、返事は一切なかった。
小野寺は結城には応えなかったものの、わだつみ号からの救難信号を予測して備えていた中田に、心の中で感謝するのだった。
運命の日まで
わだつみ号の帰還からほどなくして、D計画の重要な会議にA計画の山城名誉教授が呼ばれていた。
相変わらず尊大な態度をとる山城に、緒形総理はD計画の存在を明かした。
田所の予感と中田の情報科学により京都の震災を事前に予知していたことを初めて知る山城は、もちろん反発し受け入れようとしない。
しかし、2台の潜水艇を失いかけた事態を受けて、山城にも伝えるべきと判断されたのだ。
すでに田所は、数十時間以内に起こる京都以上の大地震を予知してしまっていた。
田所は、自身の予知、そしてこれから起こりうることの裏付けとして、大陸移動説を覆す新たな推論を語り始める。
新宿の事象を始まりとして、相次ぐ不可解な現象に対する一つの結論を導き出してしまったのだ。
田所と中田の理論に基づく未来の予測が、今まさにスーパーコンピュータで計算されている。
この数十年の間に何が起こるかを予測するためだ。
最悪の場合の予測を田所が告げようとしたその瞬間、コンピュータは演算を終え、その日の予測を提示した。
それは――342日後、日本列島の大部分が海面下に沈んでしまうという、衝撃的なものだった。
【5巻のまとめ】
小野寺が姿を消した海底開発に、A計画の山城名誉教授から合同調査の依頼が入ります。
結城はわだつみ号を操縦し、田所たちが潜ったあの危険な海底へ再び向かいました。
わだつみ号は異常な現象に巻き込まれ危機に陥りますが、これを予測していた中田の機転により、ケルマディック号と小野寺によって秘密裏に救出されます。
田所たちと山城たちが得たデータを基に、田所はついに日本の行く末についての結論を導き出します。
それは342日後、日本列島の大部分が海面下に沈むという衝撃的な予測でした。
【5巻の見どころ】
この巻の見どころは、A計画とD計画が交錯する深海での救出劇と、田所が突きつける衝撃の未来予測です。
結城が小野寺の不在を埋める形で危険な海底調査に挑み、わだつみ号が絶体絶命の危機に陥る場面は、緊迫感に満ちています。
そこへ突如現れたケルマディック号による鮮やかな救助作戦――結城と小野寺の因縁を感じさせる、言葉なき再会の瞬間です。
小野寺は声をかけられても応えず、ただ黙々と任務を遂行します。
その姿に、D計画の重さと彼の覚悟が表れています。
そして何よりも、田所が「342日後に日本列島の大部分が沈む」と告げる場面――この予測は物語のスケールを一気に広げ、読者を圧倒します。

次巻へ続きます。
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