福田監督の檄により士気を高めたエスペリオンは、高杉の完璧なプレスから流れを奪い返し、富樫のカットを起点に凛胆がチャンスを作る。
最後は栗林が桐木のシュートを巧みにコース変更し、値千金の同点ゴールを決めて試合を振り出しに戻す。
後半に向けて両チームが交代策を打ち、さらに激しい展開が予感される。
37巻のあらすじを振り返ってみましょう。
ユーリの成長と「白いタイル」の視点
幼いころからバルセロナの育成組織の中で育ってきたユーリ。
元スペイン代表選手で同じくバルセロナユース出身の父を持ち、周囲からもその才能を期待されてきた。
常にプレッシャーに晒され、サッカーを辞めたい想いを抱えながらもギリギリのところで首の皮1枚繋がる日々。
親友であってもサッカーの実力が無ければ容赦なくクビを切られていくシビアな世界で、ユーリはいつしかピッチにおける自分の武器と役割が理解できるようになっていく。
各選手が自分の役割を確実に果たせる範囲が「白いタイル」のように見え、ピッチ全体で味方同士の「白いタイル」を繋ぎ合わせるように動くのが、ユーリの役割。
ユーリが中盤で繋ぐことでチームの連携がスムーズになり、ユーリは競争を生き抜いて純粋にバルセロナというクラブの頂を目指す決意を固めていく。
そして今、エスペリオンの試合では後半から選手交代でFWのスザクとデミアンが入ることが決まった。
FWからSBに転向を指示されたガトーは不満と落胆していたが、ユーリの目にはピッチ上をバルセロナの「白いタイル」が覆う理想的なフォーメーションが完成したのだった。
デミアン投入でエスペリオンに試練が
後半が始まると、エスペリオンは大友が栗林と桐木の推進力を加速させるべく、味方を活かす動きで攻撃を支える。
前半と同じくオプシダンを狙って高杉がスイッチを入れ、オールコートマンツーマンでボールを奪いに行くが今度はオプシダンが個人技で高杉のプレスを躱した。
さらにバルセロナが意地を見せ、ガトーがアシトのマークを振り切って抜け出す。
そして前線に張り付いていたデミアンにロングボールを通し、エスペリオンは一転してピンチに。
スピードに乗ったデミアンは富樫のタックルをものともせずに突破し、阿久津がまともに当たっても倒れない。
阿久津が何とか身体を投げ出してデミアンのシュートの軌道を変えると、ボールはゴールの隅へ。
GKの秋山が指先で弾きなんとか失点を免れたが、オールコートマンツーマンをキレイに剥がされたこと、ロングボールを使う戦術に切り替えてきたこと、そして阿久津と富樫の2人がかりでも敵わないデミアンの防ぎ方と、エスペリオンには一気に大きな壁にぶち当たるのであった。
デミアンの力でバルセロナが勝ち越し
デミアンを警戒するあまりリスクを冒してボールを奪いに行くこともできず、たったワンプレーでエスペリオンの勢いを削いだバルセロナが主導権を握る。
俯瞰の目で動きを読んだアシトがデミアンへのパスをカットしようとするが、デミアンは足元の技術も傑出しており、個人技で躱してエスペリオンの守備を切り裂いていく。
スピード、フィジカル、足元のテクニック、味方に点を獲らせる技術まで全てが異次元のデミアン一人に翻弄されるエスペリオン。
デミアンは自ら中央突破をしかけてエスペリオンの選手を引き付け、中央に密集したところでペナルティエリア外にいたジャカにパス。
フリーになっていたジャカの強烈なシュートがGK秋山の手を弾いてゴールに突き刺さり、バルセロナが勝ち越し点を奪った。
後半開始からまだ10分。
福田監督の抱いていた懸念のとおり、前半のうちに同点に追いついてしまったがゆえに、ハーフタイムでバルセロナに完璧な修正をする猶予を与えてしまった形である。
立て直す策も見いだせないまま、デミアン・ジャカ・スザクの強力な3トップがエスペリオンに容赦なく襲い掛かるのであった。
【37巻のまとめ】
幼少期からプレッシャーに晒され、ユーリはバルセロナの育成組織で自分の役割を理解し、ピッチ上で「白いタイル」を繋ぐ司令塔として成長する。
後半、エスペリオンは高杉のスイッチで攻撃を仕掛けるも、デミアンの個人技とスピードに翻弄され守備の壁に直面する。
デミアンは中央突破からジャカへパスを通し、フリーのジャカが勝ち越しゴールを決め、エスペリオンは強力な3トップの前に勢いを削がれる。
ハーフタイムでバルセロナに修正の猶予を与えたことで、立て直しが困難な状況に追い込まれる。
【37巻の見どころ】
この巻の見どころは、デミアンの圧倒的な個人技とスピードによって守備は翻弄され、一瞬でピンチに陥る展開です。
デミアンは中央突破からジャカへ完璧なパスを通し、フリーとなったジャカが勝ち越しゴールを決める展開は、エスペリオンにとって大きな試練となります。

次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考Jリーグユースクラブを舞台に無限の可能性を秘めた少年が世界への道を駆け上がる『アオアシ』全40巻【ネタバレ注意】
続きを見る


