鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」への出場を勝ち取る。
静虎も鬼龍を倒す共通目的のもと、その実力を道元に買われて格闘技のスペシャリスト集団「チームD」の一員としてハイパー・バトルに参戦する。
ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キングの正体が尊鷹であることがわかり、鬼龍も乱入するなかバトル・キングへの挑戦権が賭かったハイパー・バトル本戦が開幕した。
影の支配者ガンビーノが巨額の賭けや八百長で大会を支配しようとするなか、危険な筋肉増強剤に手を出したチームDのリーダー菊多、鬼龍を命の恩人であり悪魔として崇拝する聾唖の天才格闘家ジェット、静虎、キー坊が2回戦を突破した。
2回戦終了後、鬼龍がガンビーノに制裁を加えて命を狙われるなか、キー坊は鬼龍との修行を経ていよいよハイパー・バトルの準決勝が始まる。
第1試合ではキー坊と静虎の親子対決が実現。
「キー坊と静虎に血のつながりがない」という衝撃の事実が明かされるなか、キー坊が究極の当身技・幻突で静虎を破り、決勝進出を決めた。
しかしガンビーノの雇ったスナイパーが鬼龍を狙撃し、鬼龍が倒れてしまう。
その死の真相は不明のまま大会は延期となり、ガンビーノの実弟にして影の大統領とも称されるジョゼフィーノの私邸で仕切り直しとなる。
準決勝のもう1試合は菊多とジェットが激突。
筋肉の暴走の副作用を抑えた新たな薬を投与された菊多がジェットに挑むのだった。
23巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
菊多vsジェット
ジェットの強烈なミドルキックが菊多の折れたアバラを襲う。
しかし菊多の筋肉が異常に隆起し、脇腹を盾のようにガード。
ネオタチカワスペシャルの効力は攻撃面にも現れ、人間離れしたパワーによるパンチ一発でジェットをマットに沈める。
〈一撃でジェットからダウンを奪う [TOUGH 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
過去に愛する恋人に裏切られ絶望から這い上がったジェットも執念で立ち上がり反撃に出るが、菊多のマッスルシールドを破ることができない。
自信を深める菊多に対し、ジェットは鬼龍直伝の霞突きを繰り出し、反応する間も与えないほど素早い打撃で菊多にダメージを与える。
そして互角の攻防が続くうちに菊多の方に薬の副作用が現れ始めた。
〈菊多に副作用が現れ始めた [TOUGH 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
筋肉暴走のタイムリミットまでに試合を決めたい菊多が猛攻を仕掛けるが、渾身の寝技もジェットは凌いだ。
タイムリミットを迎え、菊多の筋肉が肥大して皮膚を突き破りかけたとき、ジェットのハイキックで菊多は失神。
〈ジェットのハイキックで沈む菊多 [TOUGH 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
意識が途切れたことで筋肉が弛緩し惨事を免れ、ジェットが決勝進出を飾った。
怒るジョゼフィーノ
薬の思わぬ副作用に怒るジョゼフィーノが立川博士に制裁を加えようとするところを静虎が助け、立川博士を逃がす。
〈ジョゼフィーノに盾突いた静虎 [TOUGH 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
面子を潰されたジョゼフィーノは立川博士に続いて静虎にも恨みを募らせていく。
逃げた立川博士はあえなく捕まり、身柄を拘束された。
不穏な空気のなか決勝が始まる
そしてブラック・ハウスでは続いてキー坊とジェットの決勝戦が開かれる。
ジョゼフィーノがレフェリーに指名したのはファビアノ・ゴエスという札付きのワルである元ファイター。
不穏な空気が会場を包むなかバトル・キングも姿を現し、全世界のファンが注目する人類最強を決める戦いが始まるのだった。
〈不穏な空気のなか決勝が始まる [TOUGH 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【23巻のまとめ】
薬物の力で一気に攻め立てる菊多の攻撃を凌ぎ切ったジェットが決勝進出を決めた。
薬物の武器化に失敗した立川博士はジョゼフィーノの怒りを買い、立川博士の身を守ろうとした静虎もジョゼフィーノから目をつけられてしまう。
一方、ブラック・ハウスではそのままキー坊とジェットの決勝戦が開催されることに。
ジョゼフィーノの息がかかった男がレフェリーに就き、不穏な空気のなか決勝が始まるのだった。
次巻へ続きます。
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