鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」への出場を勝ち取る。
静虎も鬼龍を倒す共通目的のもと、その実力を道元に買われて格闘技のスペシャリスト集団「チームD」の一員としてハイパー・バトルに参戦する。
ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キングの正体が尊鷹であることがわかり、鬼龍も乱入するなかバトル・キングへの挑戦権が賭かったハイパー・バトル本戦が開幕した。
「キー坊と静虎に血のつながりがない」という衝撃の事実が明かされるなか、大会は影の大統領とも称されるジョゼフィーノの私邸で行われ、キー坊vs鬼龍の実子ジェットの決勝が実現。
菊多を実験とした薬物の武器化に失敗した立川博士はジョゼフィーノの怒りを買い、立川博士の身を守ろうとした静虎が命を狙われながらも博士を救出し、さらに麻薬密造の現場を押さえてFBIに通報する。
一方、大会はそのまま続いてキー坊とジェットの決勝戦が開催され、バトル・キングがレフェリーとなるなか激しい攻防を繰り広げる。
特に鬼龍との血の繋がりを知り発奮したジェットが猛攻を仕掛けるのだった。
26巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
キー坊vsジェット 激闘決着
マウントポジションを獲られピンチのキー坊だが、ジェットのパウンドを弾丸すべりで躱しながら再び塊貫拳で反撃。
尊鷹の塊蒐拳と静虎の弾丸すべりを鬼龍の教えによって会得したキー坊のオリジナル技。
ジェットがついに力尽き、ハイパー・バトルの決勝はキー坊の勝利に終わるのだった。

〈キー坊が優勝 [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ジェットの死
意識を取り戻し、生まれて初めての敗北に混乱しながらもキー坊に再び挑みかかろうとするジェット。
バトル・キングが割って入り、キー坊はジェットの強さを認めながら「もうお前とは二度と闘いたくない」と最大級の賛辞を送る。

〈絆が生まれた2人 [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ジェットもキー坊との戦いで初めて通じ合ったことに喜びを感じるが、大会の余韻に水を差すようにジョゼフィーノの部下たちが武装して取り囲んだ。
FBIによって小型爆弾を埋め込まれた鬼龍だが、意にも介さずジョゼフィーノの部下たちをなぎ倒していき、見かねたFBIも待機していた部隊を強行突入させる。

〈SWATが強行突入へ [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
一転して大混乱に陥る現場。
そして倒れたジョゼフィーノの部下が鬼龍に向けて発砲したとき、ジェットが鬼龍をかばって首に銃弾を受けてしまう。

〈鬼龍を庇ったジェットが死亡 [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊たちの必死の呼びかけもむなしく、ジェットはそのまま息を引き取った。
FBIによってブラック・ハウスにいたジョゼフィーノらは逮捕され、ジェットの死と共に後味の悪い幕引きとなる。
身寄りのないジェットをせめて宮沢一族として手厚く葬ってやりたいというキー坊の顔を立て、鬼龍はジェットの墓標に「KIRYU'S SON」の文字を掘るのだった。

〈せめてもの手向け [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
プロモーションに励むブル・マツダ
ハイパー・バトルを終え帰国したキー坊。
その空港ではちょうど総合格闘家のブル・マツダがたった一人で飛行機を牽引するパフォーマンスを披露していた。

〈ブル・マツダのパフォーマンス [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
全ては試合を組むためのプロモーション。
そしてブル・マツダは帰宅したキー坊の後をつけ狙い、ルール無しの決闘を一方的に申し入れるのだった。

〈キー坊を狙うブル [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
代理交渉人ブッカー・ゼロの罠
戦うこと以外に生きる術を知らず、試合を組んでもらうための売名のためにハイパー・バトル優勝者のキー坊を執拗に追い回すブル・マツダ。
キー坊や静虎がブル・マツダから話を聞くと、その背後には強権を持つ代理交渉人”ブッカー・ゼロ”こと大江万次郎が糸を引いていることが明らかとなる。

〈裏で糸を引くブッカー・ゼロ [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
プライドに拘らないキー坊はブル・マツダにあえて花を持たせるかたちで「ストリートファイトでブル・マツダがキー坊に勝った」という報告をさせる。
しかしブッカー・ゼロは更なる売名を求めてブル・マツダにアポなしやらせなしのストリートファイトの生中継を命じる。

〈ブッカー・ゼロの命令 [TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
最初に狙う相手はプロレスラーの鯱山十蔵。
命じられるがまま喧嘩を吹っ掛けるブル・マツダだったが、あえなく鯱山に返り討ちに遭いキー坊に助けを求めるのだった。

〈鯱山にボコボコにされる[TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊がブルに協力
鯱山はパンチ一発でブル・マツダを倒し、その後も執拗に殴り続けて前歯をすべて折る重傷を負わせた。
さらにタイミングを計ったかのように総合格闘技への本格参戦を表明し、ブッカー・ゼロが逆に鯱山の売名のためにブル・マツダをかませ犬として利用していたことが判明する。

〈ハメられていたブル[TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ブル・マツダに同情したキー坊は共にブッカー・ゼロのもとを訪れ、とある提案を出した。
それは「もう一度鯱山とブル・マツダを戦わせ、ブルが勝てばブルの試合を組む、ブルが負ければキー坊がブッカー・ゼロのために試合興行に協力する」というもの。

〈キー坊がブルに協力[TOUGH 26巻](c)集英社/猿渡哲也〉
再戦は1か月後となり、その間にキー坊はブルを徹底的に鍛えることとするのだった。
【26巻のまとめ】
ジェットとの死闘を制したキー坊。
試合後、FBIの特殊部隊がブラック・ハウスに強行突入しジョゼフィーノを逮捕するが、銃撃戦のなかで鬼龍を庇ったジェットが首に銃弾を受けて命を落としてしまった。
後味の悪い結果に終わり、帰国したキー坊。
休むのも束の間、強権を振るう代理交渉人ブッカー・ゼロの罠にハメられた総合格闘家ブル・マツダを助けることとなる。
プロレスラーの鯱山相手にリベンジさせることを宣言し、「ブルが鯱山に再度負ければブッカー・ゼロの試合興行に協力する」という賭けに出る。
闘いまで1か月、キー坊はブルを徹底的に鍛えることにするのだった。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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