紅白戦ではレギュラー陣に敗れたものの、1回のみの登板で大きなインパクトを残した文吾。
絶対的エースの吉見からも目をかけられ、吉見に師事しながらトレーニングに熱が入る。
そして日本選手権への出場権をかけて関東大会が開幕。
4番手の投手として最終メンバー入りを果たした文吾は緒戦の先発を任され、5回コールドの参考記録ながらノーヒットノーランという鮮烈なデビューを飾るのだった。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。
偵察するライバルたち
緒戦で鮮烈なデビューを飾った文吾だが、エラーや四球もあり、野田や水嶋らは「相手がただ弱小だっただけ」と気を緩めない。
静央シニアのライバルである上本牧シニアの主砲・立花、また全日本のU-12チームでは野田を抑えて遊撃手のポジションだった諸星らも、静央シニアとの対決に向けて警戒。
特に昨年の関東大会では吉見が立花に滅多打ちにされており、静央シニアにとっては雪辱を果たすべき相手である。
さらに昨年の関東大会で上本牧シニアを破って優勝した流山シニアからもNo.1ルーキーの家長が偵察に来ているのだった。
吉見の挫折と復活
絶対的エースの吉見が昨年滅多打ちにあったと知り、トレーニングにいっそうの熱が入る文吾、野田、真琴ら。
吉見は昨年まではゴリゴリの速球派だったが、立花に滅多打ちをくらったことでチームが敗けたどころか、上本牧シニアの圧勝によって先輩たちへのスカウトの評価も変わり、大活躍した上本牧シニアの主砲に推薦枠を奪われるかたちで静央シニアの先輩の進学先が白紙になってしまったという。
つまり、その1試合だけで人生がひっくり返ったのである。
責任を強く感じた吉見はそれから塞ぎこみ、イップスでオーバースローができなくなったことから、一時は野球を辞めることも考えた。
だが吉見の尊敬するOBで元エースの豊田が吉見を引っ張り出して鍛え直し、吉見は今の技巧的な投球を身に着けて真のエースとして復活を果たす。
それから今に至るまで吉見は圧巻の投球を見せており、進学先が未だに決まっていないのも、声がかかっていないのではなく、吉見本人が最高峰である翔西大付属翔西高校を志望しているためだという。
昨年、上本牧シニアの先輩が推薦枠を奪ったのと同じように、吉見はこの大会で圧巻の結果を残して翔西の推薦枠を奪い取ろうとしているのであった。
本心と向き合う袴田
紅白戦を機に捕手というポジションについて興味がわいた袴田は、正捕手の鮎川のもとを訪ねる。
だが鮎川に「本来のポジションであるショートでは野田からレギュラーの座を奪えないから捕手に逃げているだけでは」と痛いところを突かれ、袴田は返す言葉もなく悔しさをにじませる。
自分も一秒でも早く認められたいという思いが強くなる袴田。
だが鮎川は厳しい言葉の裏では袴田の捕手としての素質の高さを見抜いているのであった。
因縁の上本牧シニアと激突へ
静央シニアは2回戦では吉見が1安打完封、3回戦も2・3番手投手の佐藤・鈴木の継投で完勝を収め、4回戦に進出。
一方の上本牧シニアも、昨年の甲子園覇者・東光学園のスカウトが一目ぼれした打撃力を持つ立花、2年生ながら翔西の推薦枠が内定しているエース・下川、華麗な守備力を誇る諸星、ストーカーのように真琴に付きまとう砂川ら猛者揃いであり、難なく勝ち進んでいく。
文吾はそんな上本牧シニアに気圧されるどころか、吉見を差し置いて自分が投げて倒すことしか頭になく、吉見の元で練習に励む。
「狙って曲げたど真ん中は速球派の投手にとって最大の武器になり得る」という吉見の持論に、文吾はさらにモチベーションを上げた。
吉見は立花への雪辱を、野田は諸星に格の違いを見せつけようと気合が入る。
そして4回戦で、上本牧シニアとの激突を迎えるのであった。
【4巻のまとめ】
関東大会を順当に勝ち上がる静央シニアは、4回戦でライバルの上本牧シニアと激突することに。
昨年の関東大会ではエース・吉見が滅多打ちにあい、挫折と真のエースとして生まれ変わるきっかけとなった因縁の相手。
主砲の立花に加え、2年生ながら超有望株との評価を受けるエース・下川、U-12の日本代表で野田とポジションを争った同学年の諸星、そして驚異的な運動能力と派手な守備力を誇る砂川ら猛者を擁する相手に、静央シニアも気合が入るのであった。
【4巻の見どころ】
この巻の見どころは、エース・吉見の過去と因縁のライバルとの再戦に向けた静央シニアの闘志です。
昨年の大会で立花に打ち込まれ、仲間の進路にも影響を与えてしまった吉見の挫折と復活のドラマは胸を打ちます。
また、捕手としての道を模索する袴田と鮎川のやり取りも見逃せません。
迎える4回戦では、強打の立花や技巧派の下川らを擁する上本牧シニアとついに激突。

次巻へ続きます。
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