平凡な毎日が突然終わりを告げる。
突如として始まった全世界の高校生たちの命を賭けた選別試練。
全国の学校に「だるま」が現れゲームが始まり、前作の高畑瞬らが巻き込まれる一方で、学校を欠席した明石靖人の前には「二宮金次郎尊徳」の像が現れ、セイン・カミが取り仕切るオーディションに挑むことになる。
「かみまろ」と名乗る神が始めたこのゲーム。
果たして明石や瞬たちの運命は―。
死の因果に薄い一般人が突然に生き残りを懸けた不条理に巻き込まれるサバイバル・シチュエーション・ホラーの流れを汲む作品「神さまの言うとおり」の第2作です。
登場人物紹介
明石 靖人(あかし やすと)
『弐』の主人公。青山とは親友同士でサッカー部のパサーだったため、サッカーで培った驚異的な動体視力を持つ。
青山 仙一(あおやま せんいち)
明石の親友。サッカー部ではストライカーだった。
持田 涙(もちだ るい)
ヒロインの一人。マイペースでどこか飄々とした性格の持ち主。
丑三 清志郎(うしみつ きよしろう)
「神の力」を欲する自称「くだらない人間」。
夏川 めぐ(なつかわ めぐ)
ヒロインの一人。愛称は「ナツメグ」。
「まめまき」編
星川 芽衣(ほしかわ めい)
気分屋で惚れっぽい。将来の夢は絵本作家で、絵心がある。
原 海(はら かい)
愛称は「ハラカイ」。肥満体型で普段はおどおどとしているが、興奮すると攻撃的な性格に豹変する。
柘植 まさみ(つげ まさみ)
山で育ったため目がいい。訛りがひどいが、眼鏡を取るとなかなかの美少女。
「すなとり」編
戸呂井 アキラ(とろい あきら)
大柄で強面の少年。芽衣に一目惚れしている。
西野・スーザン・花(にしの・すーざん・はな)
愛称は「スージー」。眼鏡をかけた出っ歯の少女。数字に滅法強く、国際数学オリンピックアジア7位の実績を持つ。
「学校の七×七不思議」編
紫村 影丸 (しむら かげまる)
「いすとり」チームの表向きのリーダーで宮崎県出身。
「光導者(シャイナー)」を名乗り、自分を信じるものを生き返らせることができると自称して、「いすとり」チームの生き残りメンバーを支配する。
愛甲 龍臣(あいこう たつおみ)
「いすとり」チームのメンバー。紫村の右腕的存在だが、実際は影の支配者と呼べる存在。
「防禦士(ボウギャー)」を名乗る。「催眠暗殺」を生業とする一族の生まれで、背中に描かれた模様を見せることで相手に催眠術をかけることができる。
福満 重里(ふくみつ しげさと)
「いすとり」チームのメンバー。面長の太っちょ。
蓬莱やえ (ほうらい - )
「あやとり」のチームメンバー。ツインテールと八重歯が特徴の美少女。陸上部の三段跳びの名選手だったが、足の骨を病に侵され引退を余儀なくされた。
巴 光圀(ともえ みつくに)
「いすとり」チームメンバー。ウェーブヘアとあごひげ特徴で、ラップ口調で話す。
「空中ケンパ」 編
東浜 佑(ひがしはま たすく)
青山と同じ第41の箱の生還者。IQ150を超える天才少年で「神に最も近い男」としてTVで取り上げられている。
何事も合理的かつ冷徹に思考するリアリストで、ゲームクリアの為なら他人の命も平気で危険に晒すなど冷酷さが目立つ。
天馬 遊(てんま ゆう)
第83の箱の生還者。好きな言葉は「迷わず行けよ、行けばわかるさ」。少女に見えるが、実は女装した少年である。
安 千夏(やす ちなつ)
第93の箱の生還者。パズルゲームが趣味の少女。携帯ゲームをプレイすることに余念がない。
「地獄変」編
太陽の国
リリィ
「太陽の国」の王に任命された外国人の少年。筋骨隆々のボクサーのような出で立ちをしている。
自分の国の1200人の中から紛争地域の少年兵として共に育った5人ミケ、ダンデライオン、オスメス、CB、プゥを精鋭として指名し、自身とを入れた6人で「六糞野郎(サノヴァ・シックス)」を結成する。
根っからの悪人ではないが人を殺していくことを「どうしようもないこと」と称し、「何人殺してでも神に」なり「誰も何も殺さなくていい世界を創る」と語る。
ミケ
「六糞野郎」のメンバー。仲間に対して思いやりを見せるが敵に対しては残忍。
ダンデライオン
「六糞野郎」のメンバー。狂人のような風貌で斧を使い敵を切り殺す。
CB(カスタムボーイ)
「六糞野郎」のメンバー。左手と両足に装備した義手で敵を貫く。頭を丸め数珠を持ち歩くなど、僧侶のような風貌をしている。
オスメス
「六糞野郎」のメンバー。顔の♂と♀のペイントが特徴で2m以上はある大男。
プゥ
「六糞野郎」のメンバー。
アルフ・E
明石を監視するための門番3人衆の1人。
ファトマ・カルカヴァン
「星の国」の王に任命された外国人の少女。美術室らしき部屋で巨大なキャンパスに「予知絵」を描く。
月の国
ハンナ・フェリックス
役職は鍵使い。サーカス団「ミルク・ドゥ・サーカス」にて主役(ヒロイン)を務めている。
ジェイク
役職は狙撃手。ハンナの友人であり彼女と同じサーカス団にて曲芸ピエロを務めている。
イパネマ
インド人のような出で立ちをしている。役職は詐欺師。軍略を担当。
メルト・カルカヴァン
ファトマの兄。役職は狙撃手。運動能力は高く、実験で味方を狙撃するなど非情な一面を持っている。
ゲーム関係者
神小路 かみまろ(かみのこうじ かみまろ)
全ての事件の黒幕。「今世紀の神」を名乗り、生き残った子供たちを「新世紀の神」と呼んでいる。やる気のない口調が特徴的。元は幼少時に両親を亡くしたごく普通の人間だった。
セイン・カミ
「ごみ箱学苑」の理事長を名乗る少年。外国人めいた風貌ながら流暢な日本語を話す。欠席者たちを「ごみ箱」へ集めゲームを主催する。
アシッド・マナ
セイン・カミの姉。セインの進めていたのレッスンの最中から乱入し、無理やり主催者の立場を奪う。
「にの」
欠席者たちを迎えにきた二宮金次郎の像。薪の代わりに「決断」と書かれたごみ箱を背負っている。
その他の登場キャラクター
榎田 拓海(えのきだ たくみ) / タクミ
引きこもりの男。元は暴走族のリーダーだったが、虚無的な現実の世界に絶望していたところに二次元の世界と出逢い、そのままオタクとしてのめり込んでいった。
過去にかみまろと面識があり、彼が描いた同人誌を所持している。
奥平 忠勝(おくひら ただかつ)
大学教授で報道番組のコメンテーターである男。過去に姉夫婦が死に身寄りを無くした甥のマサル(かみまろ)を引き取り、その境遇をテーマにした曲を出したことがある。
タクミからかみまろの同人誌を見せられ、彼と共に事件の真相を追う。
小森 靖子(こもり やすこ)
明石靖人の母で、直感系フリージャーナリスト。
明石純一郎(あかし じゅんいちろう)
明石靖人の父。警視庁テロ対策本部に在籍する警察官。息子の靖人を溺愛しており、かなり過保護。
六手 進一(ろくて しんいち)
丑三の初めての友達である少年(故人)。高校一年生の冬に転校し、いじめられっ子であった丑三と出会い友達になる。
第一部からのキャラクター
高畑 瞬(たかはた しゅん)
主人公。おとなしくマイペースな性格の平凡な高校生・16歳。母子家庭。
都立みそら高校2年B組に所属。人生に漠然とした退屈を感じていた折、突然の試練に巻き込まれる。
秋元 いちか(あきもと いちか)
ヒロイン。都立みそら高校2年C組に所属する女子生徒。言いたいことははっきり言う気丈な性格。
天谷 武(あまや たける)
都立みそら高校2年E組に所属する男子生徒。喧嘩に明け暮れる不良少年で、生徒たちから恐れられている。
己の欲望のままに行動し、暴力で他者を破壊することにのみ喜悦と自己実現を感じる残忍な性格を持つ危険人物。
真田 ユキオ(さなだ ユキオ)
尋常ではない身体能力を誇る長躯の少年。マイペースな性格の持ち主。
板東 純子(ばんどう じゅんこ)
第34の箱の生還者。左側頭部の髪を刈り上げた、つり目の少女。
平井 響子(ひらい きょうこ)
第32の箱の生還者。平井翔子の双子の妹。
欠席者の試練
「ごみ箱学苑」編
一次試験「まめまき」
終了条件:鬼をすべて倒したらおわり
「くすだま」の中から出現した「あったか~い」「つめた~い」「くさ~い」「まばゆ~い」「ちいさ~い」の5体の鬼たちに「豆」と書かれたカプセルに入っている豆を当てて倒す。
鬼たちにはそれぞれ個性や違った能力があり、鬼に捕まった者はその能力で死亡する。
二次試験「くりすますぷれぜんと」
「まめまき」をクリアした98人が「いすとり」「すなとり」「あやとり」の中から先着順で好きなゲームを選択する。
終了条件:すなとりは1チーム棒を倒したらおわり。あやとりはほうきを完成させたならおわり。いすとりは不明。
●「すなとり」
「東山」「西山」「南山」「北山」の4つの山で各8人が参加し、同時進行で行う山崩し。参加者が椅子に座ると腰を拘束される。1回につきチームの中で立候補した代表者のみが目隠しされながら挑戦する。
棒が倒れたチームは全員死亡。また1回のゲームで取った砂の量が100gに満たないとその挑戦者は死亡する。
●「いすとり」
音が聞こえない状態での椅子取りゲーム。
●「あやとり」
会話ができない状態での人間あやとり。
三次試験「といれのはなこ」
終了条件:16日経過したらおわり
陣取り、リバーシ、お化け退治。
いすとり、すなとり、あやとりのグループの生存者で行われるチーム戦。学苑内で出没する「七×七不思議」の計49マスに隠された不思議を1つずつ解決していく。
参加者は七つ道具の中から一人1つを選ぶことができ、不思議に対して使うことができるが、他チームへの攻撃など不思議の解決以外に使用すると失格・即死となる。
不思議の原因を倒すことができればクリアとなり、そのチームがマスを取得できる。
49マスの盤はオセロになっており、最終的に16日経過してマスの数が一番多いチームが勝利となる。
最終試験「こぶし」
終了条件:カミに勝ったならおわり
生き残った生徒全員が呼ばれた順番にセイン・カミとジャンケンで勝負する。勝った者は天にある合格室へいざなわれるが、負けた者は死亡する。
「クラスハウス」編
レッスン1「帰宅」
各自自宅へ帰され「一番大切なもの」を1つ選び持ち帰る。制限時間は48時間。
現在置かれた状況を無関係の人間に話した場合は、ルール違反と見なされ処分される。
レッスン2「鬼退治」
「桃太郎チーム」と「金太郎チーム」に分かれ、それぞれ鬼ヶ島と大江山へ向かい、桃太郎と金太郎の一味と戦う。
開始前にメンバー各自の「戯」が覚醒しており、「戯」を用いた戦いを強いられる。制限時間は1日2時間で、敵を倒すまでは何日でも続く。
レッスン3「影踏み」
宿敵である「神の子」と戦うための準備をするため、一人一人、神の子の影を踏む。この試練では、『帰宅』のように殺し合うわけではない。
また、影を踏む所を目撃されたら死んでしまう。
「空中ケンパ」編
アシッド・マナの独断で明石・柴村の2人と神の子約100人が参加させられたゲーム。
ゲーム内容はケンケンパ。上空に設置されたK(ケン)とP(パ)の足場を「ケンケンパ」をしながら進んで行く。
決戦は地上634mの東京スカイハイタワーをぐるりと囲むように設置された足場を用いて行われる。
足場は時計盤になっており、中央にいる巨大案山子が手で時刻を示しており、足場を用いて正しい時刻を入力すると1名だけがたどり着けるゴールが出現。
生き残れるのは1~12時でそれぞれ1名の最大12名である。
「地獄変」編
マナがかみまろやカミの予定を勝手に変更して始めた選別で、かみまろが同人誌で予告したものをマナが勝手に考えて作った。
選別中、世界中の人々が怪物に襲われており、いくつかのステージをクリアし、最初にマナの指にとまった者が神になり、世界を救うことができる。
天邪鬼迷宮はすべてが逆のルールであり、「カギをあつめて突破したならおわり」というのも逆、カギを持たない状態でスタート地点に戻ればクリアとなる。
カギを持ったままスタート地点に戻ると追加遊戯に挑戦することになる。
第1ステージ 闇ルート『天邪鬼迷宮』
終了条件:カギをあつめて突破したならおわり
広大な迷路の中に複数の扉があり、扉に入ると選抜が始まり、生き残るとカギが手に入る。
天邪鬼という名のとおりすべてのルールが逆であり、ルールと逆のことをすることによって生き残ることができる。
第2ステージ 『三国ドロケイ』
ゲーム内容:ドロケイ
世界中の高校生を集めて行う選別。40人×30クラスの1つの学校が1つの国となり、太陽、月、星の3つの国に別れいずれかの国の王が死んだ時点でゲーム終了となる。
それぞれの生徒に「役職」とそれに応じた特殊能力・道具が与えられる。
第3ステージ 『神罰(ジャッジメント)ババ抜き』
ゲーム内容:ババ抜き
本来の最後のゲーム。神罰とババ抜きを掛け合わせたゲーム。
通常のババ抜き同様、手札がなくなったら「あがり」となり、最後に「JOKER」を持っている人が負け。
ただし一部のカードには神罰が書かれており、カードを引いた者はその指令に従わなければ神罰が下る。
延長戦 DICE(ダイス)
天谷が考案したゲーム。サイコロを振り、出た出目の数だけ殴る。
殴られる側は回避不能で殴られた数と同じ人数の人に関する記憶を失う。
10カウント以内に立ち上がらなければ負けとなり、死亡する。