平凡な毎日が突然終わりを告げた。
明石靖人は親友の青山との喧嘩が原因で学校をサボるが、このときに突如として全国の高校で生死を賭けた理不尽な選別ゲームが始まる。
出席した生徒たちは「神の子」として神小路かみまろが選別する一方、明石をはじめこの日学校に行かなかった不良たちはセイン・カミという少年が選別。
結果として、明石、丑三清志郎、夏川めぐ(ナツメグ)、柴村影丸、蓬莱やえの5人が特殊能力「戯」を手に入れ生き残った。
しかし最終試練を終えた明石が拠点に戻るとセインが姉のアシッド・マナによって殺されており、急展開を迎える。
マナは独断でレッスンを引き継ぎ、明石と柴村を「神の子」に合流させて上空で行われる「ケンケンパ」のゲームを開始。
明石は柴村や仲間となった天馬 遊らとともに合計8人が「空中ケンパ」を生き残った。
その頃「神の子」の試練でも最終局面を迎え、かみまろに反逆を試みた高畑瞬と天谷武が罰として上空から突き落とされるも丑三が救出する。
マナは続いて合図と共にバケモノが地上世界にも放ち、「地獄変」をスタート。
この世界を救えるのは試練を生き残った者のみ。
パニックのなか明石は「天邪鬼迷宮」に挑み、クリアするが、親友の青山は命を落としてしまった。
一方、丑三、瞬、天谷の3人もそれぞれの目的のためゲームへの合流を目指す。
生き残った明石たちが進んだ次のステージでは世界中の選別を生き残った生徒が集められており、3チーム対抗の「三国ドロケイ」が始まる。
「月の国」チームの王となった明石は絶対皇帝リリィ率いる「太陽の国」、占い少女ファトマ率いる「星の国」と争うこととなった。
ドロケイで捕まった者は牢屋に転送され6時間ごとに処刑、いずれかの王が死んだチームが敗北というルール。
ゲームはまだ始まったばかりである。
15巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
管制塔を巡り三つ巴の闘いに
明石・ハンナ・ジェイクが見つけた奇妙な塔は、管制塔だった。
「星の国」が秋葉原、「太陽の国」が池袋にあることがわかり、この塔にチームのオペレーターを配置すればゲームが有利になる仕組みである。
と、ここに「星の国」の斥候としてユキオが到着する。
〈敵となったユキオと再会 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「星の国」ではファトマの予知絵によって既に先遣隊200人がこの管制塔に向かっており、ユキオは明石を逃がそうとする。
ところが「太陽の国」からも部隊が戦車で攻め込み、三つ巴の乱戦となった。
〈太陽の国も参戦 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
明石が捕まる
捕獲ではなくプレイヤーを殺しまわる「太陽の国」のサノヴァ・シックスであるオスメス・CB(カスタムボーイ)・ダンデライオン。
反撃を試みる明石だが、あえなくオスメスに捕まり、牢屋に転送されてしまった。
〈明石が捕まる [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「太陽の国」の牢屋で王であるリリィとの対面を果たす明石。
リリィもまた、このゲームを終わらせるため、仲間の想いを背負って戦う強い信念をもった男である。
明石を助けに「星の国」の特攻隊長であるメルト・カルカヴァンが「太陽の国」の拠点に単独で攻め入る。
しかしリリィの護衛であるミケにやられてしまい、明石と同じく囚われてしまった。
そんな明石を助けるべく、「太陽の国」に所属するナツメグがチームを裏切って動き出す。
〈ナツメグと再会 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ファトマの予知絵の秘密
明石との再会を内心で喜ぶナツメグに明石が仲間へのメッセージを託した。
そして牢屋の中ではメルトが目を覚まし、自分が「星の国」の王であるファトマの兄であることを明かす。
〈メルトはファトマの兄だった [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ファトマの占いの能力は超一流だが、精神的に未熟なファトマの通訳・世話係としてサポートを強いられてきたメルト。
メルトは周囲の期待がすべてファトマに向いていく環境で、ファトマに強い嫉妬と憎悪を抱いていた。
ファトマの予知絵は高い的中率を誇るが、従えば死ぬ「死を呼ぶ予知絵」だった。
〈死を呼ぶ予知絵 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「月の国」「星の国」の共闘へ
一方、明石が捕まったあとの管制塔周辺の乱戦では、ジェイクが自ら犠牲となってユキオとハンナを逃がした。
ユキオは明石を助けるために「星の国」と「月の国」の共闘を提案する。
その共闘はファトマの予知絵にも描かれてしまい、「従えば死」の意味を知らない「星の国」はその作戦を実行に移していく。
〈星と月が共闘 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ナツメグは同じ「太陽の国」に属するやえを引き入れ、明石を助けるために「月の国」のカギ使いを捜しに出る。
時を同じくして「星の国」の拠点に「太陽の国」の部隊が急襲を仕掛け、ユキオが指揮を執って防衛する間に「月の国」から援軍を呼ぶことで対抗することとなった。
〈防衛の指揮をとるユキオ [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ハンナや「星の国」の数名を引き連れて「月の国」に到着し、軍略担当のイパネマやオペレーターのいちかがすぐさま作戦を立てる。
既に管制塔はすべて「太陽の国」が占拠し、全体で見れば「太陽の国」が圧倒的に有利な状況。
ここから明石の救出と「太陽の国」の殲滅作戦が本格的に始まった。
敗北寸前に現れた救世主たち
援軍を待つ「星の国」の拠点ではユキオが何とか持ちこたえながら勢いを押し返していく。
そして援軍が到着し逆襲を仕掛けていくが、サノヴァ・シックスのオスメスとC・Bが合体からの強力な攻撃で襲い掛かってくる。
なんとか王であるファトマを連れて脱出を図る一方、援軍とは別働隊で管制塔の奪取と明石の救出を狙う「月の国」。
しかし全ての動きは「太陽の国」に読まれ、別働隊も待ち伏せ攻撃に遭ってしまった。
敗北感が広がるなか、諦めなかったハンナが単独で敵の包囲を抜け、運命に導かれるようにナツメグと出会う。
〈2人が出逢い明石救出へ [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ナツメグはやえの協力のもとでカギ使いであるハンナを牢屋まで案内し、明石の救出を狙う。
しかし「太陽の国」の護衛であるミケが再び立ちはだかり、やえが殺されてしまった。
脱出を図ったファトマたちも「太陽の国」の増援によって包囲され、明石の救出も失敗目前。
〈「太陽の国」の勝利目前 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
誰もが「太陽の国」の勝利を信じかけたとき、上空をかける流れ星がはじけ、丑三・天谷・瞬の3人がフィールドに乱入した。
ここからゲームの流れが大きく変わっていくのだった。
〈救世主たちが乱入 [神さまの言うとおり弐 15巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
【15巻のまとめ】
「太陽の国」が圧倒的な武力で優勢に立ち、明石が捕らわれてしまった。
「従えば死」というファトマの予知絵に隠された意味も知らず、「月の国」は「星の国」と共闘して反撃と明石の救出を試みる。
しかし作戦は失敗し、「太陽の国」の勝利は目前。
そのとき上空から丑三、瞬、天谷が降り立ち三国ドロケイに乱入。
これをきっかけに流れは大きく変わっていくのだった。
次巻へ続きます。
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