平凡な毎日が突然終わりを告げる。
突如として始まった全世界の高校生たちの命を賭けた選別試練。
全国の学校に「だるま」が現れゲームが始まり、前作の高畑瞬らが巻き込まれる一方で、学校を欠席した明石靖人の前には「二宮金次郎尊徳」の像が現れ、セイン・カミが取り仕切るオーディションに挑むことになる。
「かみまろ」と名乗る神が始めたこのゲーム。
果たして明石や瞬たちの運命は―。
死の因果に薄い一般人が突然に生き残りを懸けた不条理に巻き込まれるサバイバル・シチュエーション・ホラーの流れを汲む作品「神さまの言うとおり」の第2作です。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
運命を分けたサボリ
いつもと変わらない高校生活を送る明石靖人。
サッカー部で親友の青山とふざけ合うが、幼いころに交わした「2人で世界一のパサーとストライカーになる」という約束のことで喧嘩になる。
世界一のストライカーを目指す青山に対し、「大学ではサッカーをやらない」と明石が口にしたのが発端だった。
〈明石の一言で青山と喧嘩に [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
大会の予選、勝負のかかった大事な場面で明石がPKを獲得したが、蹴る勇気が出なかった明石は足が痛いフリをし、青山が代わりにPKを蹴った。
結果、足を滑らせた青山が大きくはずし、全国大会に行けず、スカウトの目にも止まらなかった。
自分自身に後悔を抱えながらサッカー人生に見切りをつけた明石は、青山と仲たがいをしたまま学校をサボり出ていく。
〈学校をサボる明石 [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
入れ違いで教師が入ってきた。
ここから平凡な日常が突然終わるとは、まだ誰も知る由も無かった。
「だるま」を生き延びた青山
教師の頭が突然破裂し、中からだるまが姿を現す。
〈だるまが突然姿を現す [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
何の説明も無しに始まる「だるまさんがころんだ」。
わけもわからぬままクラスメイト達が死んでいくなか、青山は必死に頭を回転させる。
背中の「おしたならおわり」のボタンに気づいたころには残された時間は少なかった。
青山は床に転がっていたサッカーボールをだるまめがけて蹴り込む。
〈青山がだるま目掛けてシュート [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「世界一のストライカーになる」という夢を乗せたボールは見事、だるまの背中のボタンにヒット。
ゲームが終わりクラスメイト達が歓喜に包まれるが、ゴールを決めた青山以外はみな死の罰を受けた。
〈唯一生き残った青山 [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
青山は一転して絶望に包まれ、次のゲームに参加するのだった。
明石が目にした親友の姿
その頃、明石は喧嘩したわだかまりを解くために学校に戻ろうとするが、校門は閉ざされ、中に入ることができない。
そうこうしているうちに「学校の中から銃声と悲鳴が聞こえる」という近所の人の通報で警官隊がかけつけ、体育館に突入する。
体育館からは巨大なまねきねこの死骸と、ネズミの着ぐるみを着ながら生存を喜ぶ生徒数人の姿が。
その中には青山の姿もあったが、重傷を負っていた。
必死に声をかける明石に対し、青山は弱弱しく「サッカーしよう…」と投げかけ、救急車で搬送されていくのだった。
〈青山と再会 [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
迎えに来た二宮金次郎
帰宅後、全世界の高校で同様の事件が起きているとニュースで知る明石。
警視庁に勤める明石の父親は明石を心配し、外出禁止を言い渡す。
〈刑事を務める明石の父 [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
しかしどうしても青山に会いたい気持ちが勝る明石。
すると家のチャイムが何度も鳴り出した。
明石が玄関から出ると、そこには二宮金次郎がいた。
わけもわからぬまま固まる明石に、「迎えに来た。乗りな。じょいなす」とだけ告げる。
〈迎えに来た二宮金次郎 [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
金次郎はこの日、学校に来なかった生徒たちの家に次々と現れていた。
父の言いつけを破ってでも青山との再会を望んだ明石は金次郎の誘いを承諾。
金次郎は明石を乗せて空高く飛び立ち、通行人を次々と撃ち殺しながらどこかへ向かう。
〈金次郎が向かった先は…? [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
他方、他の家では、引きこもりの榎田 拓海は自宅警備員であることを美化して堂々と主張し、金次郎を納得させた。
金次郎は拓海の記憶を消し、その場を去るのだった。
不良たちが集められた先は「ごみ箱」
各地から同じように金次郎に乗った生徒たちが集められる。
ついた先は「ごみ箱」と表現された巨大な立方体。
その中に吸い込まれていくと、そこには学校があった。
〈学校に集められた不良たち [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
同じく連れてこられた少女 持田 涙と出会い、自己紹介するのも束の間。
この学校の理事長を自称するセイン・カミという少年がアナウンスを始めた。
〈理事長のセイン・カミ [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
セインいわく、学校をサボった不良たちがここに集められており、試練を潜り抜けた者に神の力を与えるとのこと。
神の力の見せしめとして1人がまず殺されたのち、巨大な「くすだま」が出現する。
最初の試練が発表されようとしていた。
〈最初の試練は…? [神さまの言うとおり弐 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
【1巻のまとめ】
平凡な毎日が突然終わりを告げた。
明石靖人は親友の青山との喧嘩が原因で学校をサボるが、このときに突如として全国の高校で生死を賭けた理不尽な選別ゲームが始まる。
巻き込まれた青山は重傷を負い救急車で搬送され、学校をサボったために難を逃れた明石のもとにも二宮金次郎像が迎えに来た。
二宮金次郎に促されるまま明石がたどり着いたのは、「ごみ箱」と称する巨大な立方体の中にあった学校。
持田 涙をはじめこの日学校に行かなかった不良たちが集められ、理事長を自称するセイン・カミという少年が「試練を潜り抜けた者に神の力を与える」と告げる。
さっそく、最初の試練が発表されようとしていた。
次巻へ続きます。
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