「ビスケットハンマー」で地球を壊そうとする悪の魔法使いアニムス。地球を破壊から守るために選ばれた姫と獣の騎士たち。アニムスを止めたうえで、地球をこの手で砕く野望をもつ姫:さみだれとその騎士:夕日。三つ巴の戦いは終盤です。
残る泥人形は群れをなす姿を変えるマイマクテリオンともう1体のみ。
騎士たちは秋谷、半月、太朗が死亡。またアニマの目覚めによって南雲が霊馬の騎士へ、八宵が黒龍の騎士へ、そしてアニムスへ反抗を見せ始めた茜が神鳥の騎士へと進化しました。
最終決戦が近づいています。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
風巻のスランプ
風巻が掌握領域を使って作り出す泥人形のイメージが浮かばなくなり、スランプに陥ります。
そんな風巻の前に現れたアニムスとマイマクテリオンと茜。
マイマクテリオンは、自身の攻撃を遠慮なく受けてくれる唯一の存在である風巻の泥人形を気に入っていますが、「もっと強い奴と戦わせろ」と要求します。またアニムスはまだ風巻を仲間に誘い入れるのを諦めていません。
〈風巻の作る強者を求めるマイマクテリオン[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
思い悩む風巻がせっかく作り出した泥人形もさみだれとの修行であっさり木端微塵になりました。
夕日の祖父の死
夕日は、祖父が交通事故で死亡したとの連絡を受けます。久々に帰った実家で、祖父がずっと出せずにため込んでいた自分宛ての手紙などを発見し、やるせない気持ちがこみ上げてきました。
そんな夕日の前にアニムスが現れ、この地球を賭けた戦いについて、アニマがルールが変えたと告げます。
以前は
・「騎士が全滅する」or「姫(さみだれ)が死亡する」⇒ビスケットハンマーが発動する(地球が破壊される)
・「泥人形が全滅する」⇒アニムスが戦いに参加する
でしたが、
・「泥人形が全滅する」⇒ビスケットハンマーが発動する(地球が破壊される)
・「夕日が死亡する」⇒以前のルールに戻る
となったようです。
夕日の試練
祖父の死で心の整理がすんだ夕日。アニマは夕日を夢の世界へ誘い、試練を課します。
夕日の目の前には延々と続く階段。その途中には、東雲半月がいました。
〈階段を上る夕日の前に半月が[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
半月が以前見ていた予知夢(※2巻参照)の通り、2人は闘います。そして夕日がずっと練っていた掌握領域「天の庭(バビロン)」を発動させ、半月に勝利。先に進みます。
また、途中で秋谷稲近とも出会いつつ、夕日はそのままさみだれとアニマの待つ頂上へたどり着きます。
そこからは、地球を破壊するために宇宙にそびえるビスケットハンマーの姿が一望できました。
ここから地球とビスケットハンマーが見えるということは、ここは地球上でもなくビスケットハンマーの上でもない…?
〈ゴールから見えるのは地球とビスケットハンマー。つまりここは…?[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
強者を求めるマイマクテリオン
マイマクテリオンとの再戦の日が来ました。今回は夕日とさみだれを除いた騎士たちだけで戦います。
茜が新たに得た能力「時空静流」で仲間のスタミナを回復させつつ、騎士たちは連携して攻撃を加えていきます。風巻もひねり出した8体目の泥人形で攻撃しますが、マイマクテリオンにはまったく効かず、風巻の泥人形の不甲斐ない出来に激怒したマイマクテリオンは宣告します。
マイマクテリオン「10日待つ。その時また出来の悪い泥人形を出したら、私は戦場を放棄し、貴様らの家族交友者を殺す」
〈マイマクテリオンからの最終通告[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
10日後の決戦に向け、風巻は再び思い悩むことになりました。
決戦に向けて
風巻以外の騎士たちもそれぞれ決戦に向けて対策を練ります。
昴と雪待はよく会っている三日月と共に、掌握領域を重ね合わせた攻撃を練習します。
八宵は素早いマイマクテリオンを捕縛する練習として、夕日を仮想敵として実戦練習をします。
夕日にとっても、最後に待つ騎士団との戦いで「天の庭(バビロン)」がどこまで通用するか、実験を兼ねていました。結果は八宵に軍配が上がりますが、このあと八宵の誘いで2人は家に上がります。
そこで、黒龍の騎士を賭けて決闘したとき(※6巻参照)の八宵の告白の続きが話題に上ります。
八宵「お姫様と雨宮君、地球を壊そうとしているでしょう」
夕日「知ってましたか。まあ、でも、アニムスとの決着の後でですから、それまでは友達でいませんか」
八宵「…うん。いいわ。私からも一ついい?最後の場面で私が勝って二人を止められたら、私と付き合って」
八宵の決死の告白に呆気にとられる夕日。答えは保留しました。
〈八宵から夕日への思わぬ告白[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
また、風巻も無事スランプを抜け出したようです。
一方のマイマクテリオンは「人間とは何か」「自己とは何か」といった哲学について考えていました。
見え始めた希望「ブルース・ドライブ・モンスター」
そして10日後の決戦。今度はさみだれと夕日も参戦します。
昴・雪待・三日月の多重領域やさみだれたちが攻撃を重ねますが、いまいち有効打にはなりません。しかし、風巻が9・10・11体目となる泥人形を同時に錬成し、一気にマイマクテリオンを撃破します。
〈風巻の同時錬成でマイマクテリオンを撃破[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
泥人形は残り1体。
12人の騎士全員の多重領域ならば、次も勝利できる。絶望だけではなく、勝利のイメージが見えてきた騎士たちが空を見上げると、そこには絶望の象徴「ビスケットハンマー」に対峙するように、希望の象徴である対ビスケットハンマー用カウンター小天体兵器「ブルース・ドライブ・モンスター」の影が浮かんでいるのでした。
〈希望の象徴「ブルース・ドライブ・モンスター」[惑星のさみだれ8巻](c)少年画報社/水上悟志〉
【8巻のまとめ】
マイマクテリオン撃破により、騎士団たちにも勝利の希望が見えてきました。
鍵を握るのは、騎士団全員が力を合わせる多重領域。
ビスケットハンマーの対の存在となる「ブルース・ドライブ・モンスター」も姿を現します。
次巻へ続きます。
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