兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎と一緒に居る時にワールドプロレスのプロレスラーに絡まれ、その総帥・アイアン木場も姿を現した。
過去に異種格闘技戦で静虎と死闘を繰り広げ、左目を失った因縁のある木場は、それ以来灘神影流を目の敵にしている。
木場は灘神影流に正式に宣戦布告し、ワールドプロレスからの刺客として壊し屋・オニ平がキー坊と決闘を果たす。
数多の寝技と関節技をマスターしたオニ平だが、キー坊の清々しい戦いぶりに共感して裏稼業からの引退を決意し、決闘はキー坊の勝利に終わった。
オニ平の技と強靭な肉体・闘争本能を持つ超格闘家・左門清正が刺客として灘神影流を狙うが、オニ平との特訓を経て死闘を制したキー坊。
しかし未だに灘神影流を目の敵にする木場は、自身の引退試合への挑戦権を餌に複数の刺客を差し向ける。
そのうちの一人、”人喰い”の異名を持つ高石はキー坊と意気投合するも、元力士のレムコがキー坊の前に立ちはだかった。
ドーピングや洗脳で悪魔と化したレムコとの激闘を制したキー坊だが、次に立ちはだかったのは相手を完膚なきまでに破壊する剛越流柔術の門下生、葵新吾。
剛越流柔術の宗家、茨幻舟は静虎ですら一目置く危険な相手であり、究極の当身である奥義・不知火は木場も伝授を請うほどの技。
強敵を相手に静虎はキー坊に新たな関節技の奥義・襷固めを授け、勝負に備えるのだった。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
新吾との戦いは先の読み合い
襷固めを習得するため、関節の可動域を広げるストレッチを取り入れるキー坊。
新吾との勝負が読み合いになるのは必至。
戦いの流れを何度もシミュレーションし、勝ち筋を探していく。
一方の木場は手下に静虎と喧嘩させてその実力を明らかにし、その様子を幻舟に見せて灘神影流の動きを見切らせる。
〈静虎の動きを見切る幻舟 [高校鉄拳伝タフ 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
新吾はキー坊との勝負の先に来るであろう木場との決闘を見据えてロシアン・サンボのチャンピオンとのスパーリングし、驚異的な関節の可動域を披露しながら難なく相手を破壊。
もはやキー坊に勝つのは火を見るよりも明らか、といったところである。
〈キー坊など眼中にない [高校鉄拳伝タフ 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊と静虎は剛越流柔術との対決に向けて覚悟を決め、決闘の場に向かうのだった。
キー坊vs葵新吾
幻舟と静虎が見守るなか、キー坊と新吾の勝負が始まる。
予想通り、勝負のカギは動きの読み合い。
目まぐるしく寝技の攻防が繰り広げられるが、新吾は余裕を見せながら灘神影流の奥義を誘う。
満を持してキー坊がオニ平をも倒した奥義・巨蛸固めを繰り出すが、驚異的な関節の可動域を誇る新吾には通用しない。
〈巨蛸固めが通用しない [高校鉄拳伝タフ 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
逆に新吾は投げ技でキー坊の後頭部を地面に叩きつけた後、必殺の蛇豪固めでキー坊を追い詰める。
ところが、後頭部を強打したことで意識が飛び、本能だけで戦うことで逆に力みがとれたキー坊は蛇豪固めから逃れることに成功。
〈意識が飛び脱力の境地へ [高校鉄拳伝タフ 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
さらに予測不能な動きで新吾を追い詰めていくが、相手を壊すことに躊躇したのか、決定打にはあと一歩届かない。
そうこうしているうちに意識をキー坊の意識が覚醒。
仕切り直しとなり、新吾は究極の当身奥義・不知火でキー坊を攻める。
絶対に負けられないという気合いと根性で耐えたキー坊は、父との特訓の通り寝技に持ち込み、奥義・襷固めで新吾を締め上げた。
〈奥義・襷固め [高校鉄拳伝タフ 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
亡き兄を溺愛していた父に認めてもらいたいがためにひたすら強さと勝利を目指す新吾もまた、負けられない想いでこれを凌ぐ。
新吾もダメージを負い、勝負は最後の攻防へ。
再び関節技の応酬となり、キー坊が新たな技を繰り出す。
新吾の悲鳴がこだまし、新吾の父の耳にも届くのだった。
〈新吾の悲鳴が響く [高校鉄拳伝タフ 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【11巻のまとめ】
いよいよキー坊と新吾が激突。
互いに負けられない想いを抱えながら互角の勝負を繰り広げ、激しい関節技の応酬からキー坊が新たな技で新吾を絞め上げる。
新吾の悲鳴がこだまし、その声は新吾が愛を求める父の耳にも届くのだった。
次巻へ続きます。
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