父がエリーゼを連れ帰り、リンデンは当分離れ離れとなるが、帝国はついに共和国を打ち破り、戦争は終結へと向かう。
皇帝はエリーゼの医師としての価値を認め、法改正によって皇后と医師を兼務できるよう取り計らった。
ついにリンデンが帰国すると、すっかりトラウマを克服したエリーゼの自身への想いに触れるのだった。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。
すれちがい
リンデンはエリーゼの想いを直接確認したかったが、ことごとく邪魔が入り、再び会うことができずにいた。
秘書官に任命されたクリスが有能で次々と仕事を持ってきてしまう。
何とか合間を縫ってエリーゼのもとを訪ねるものの、彼女もまた忙しい日々を送っていた。
そんな中、リンデンとミハイルの継承権争いが目前に迫り、皇帝派と貴族派の対立は激しさを増していく。
一方でエリーゼもまた、リンデンになかなか会えないことに葛藤していた。
意を決して彼のもとを訪ねるものの、不在であることがわかり、茶葉を届けて疲労を気遣うのだった。
それを知ったリンデンはエリーゼに会うためにクロレンス家へと向かう。
レンとクリスの邪魔が入るものの、ついにエリーゼと会うことに成功し、互いの想いを確かめるのだった。
悲劇
ミハイル率いる貴族派にとって、エリーゼの存在は脅威的だった。
彼女自身民衆から圧倒的な支持を集め、それに伴い本来ミハイルが持っていた絶大な支持率は急速にリンデンに傾きつつあった。
しかし、ミハイルは派閥の一人であるメルキト伯爵にくぎを刺す。
愛するエリーゼに危害を加えることだけは許すつもりがなかった。
元々皇帝派と貴族派の対立は、リンデンの母である皇后レベッカと、ミハイルの母であるマリエンの対立に起因する。
レベッカが貴族派の策略にはまり、リンデンの姉を道連れに自ら命を絶っていた。
今日もリンデンはうたた寝の際にこの悲劇を夢に見るのだ。
戦勝式典
リンデンが病院を訪ねると、エリーゼは風邪をひきながらも仕事を続けていた。
説得によりようやく休息を取る気になったエリーゼをリンデンは自身の執務室に連れていく。
二人きりの空間で、リンデンは初めて言葉にしてエリーゼへの愛を伝えると、エリーゼもそれに答え涙を流すのだった。
そしてついに戦勝式典の日を迎える。
エリーゼは戦功序列三位として、レンと揃って名誉ある勲章を授与され、子爵位と封土も与えられることとなった。
リンデンと並び立つと民衆は沸きあがり二人の幸せを祈る。
そこでエリーゼは初めてリンデンへの愛を直接言葉にする。
感極まったリンデンは民衆の前にも関わらず唇を交わすのだった。
新たな悲劇の予感
ミハイルは式典の二人の姿を思い出すと訓練にも身が入らない。
うっかりケガをしてしまった為、病院を訪ねエリーゼの手当てを受けた。
ミハイルはエリーゼに今日は一段ときれいだと告げる。
珍しい態度に違和感を感じるエリーゼだが、そのうち食事でもしようと約束すると、ミハイルは笑顔で去っていった。
一方、ここのところなかなかエリーゼに会えないリンデンは苛立ちを募らせる。
仮病を使ってまでエリーゼを呼び出し、仲を深めようとするのだった。
帰路に就くエリーゼは皇宮に向かうチャイルド侯爵とユリエンに出会う。
ミハイルの母でもある妹のマリエンに会いに来たのだ。
貴族派ではあるものの、前世と違いエリーゼとの関係には改善がみられる。
前世ではリンデンの手によってみな粛清されてしまった貴族派だが、エリーゼは少しでも犠牲者を減らしたいと考えていた。
しかし、エリーゼの想いとは裏腹に、リンデンの復讐は着々と準備が進みつつあるのだった。
【10巻のまとめ】
ついにリンデンとエリーゼは互いの想いを初めて言葉で伝えあう。
そんな中、戦勝式典が執り行われ、エリーゼは勲章と子爵位を授かった。
さらに忙しさを増すエリーゼになかなか会えないリンデンは苛立ちを募らせるが、あの手この手で徐々に関係を深めていく。
一方で、貴族派に対する復讐の準備は着実に進められていた。
【10巻の見どころ】
この巻の見どころは、リンデンとエリーゼが多忙の中で互いの想いを初めて言葉にして確かめ合う感動的なシーンです。
戦勝式典でのエリーゼの勲章授与と子爵位獲得は、彼女の功績が認められた瞬間であり、民衆の祝福が二人の絆を一層強くします。
一方で、忙しさからすれ違う二人の葛藤や、リンデンの焦りが丁寧に描かれ、リアルな恋愛模様が展開されます。
さらに貴族派への復讐準備が進み、新たな緊張感が物語を引き締めています。

次巻へ続きます。
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