父に虐待され、母は薬物中毒で入院。
幼くして入所した児童保護施設でも性のトラウマを抱えながらも、ヤクザの所沢との出会いをきっかけにプロボクサーとなったリク。
目標は所沢が現役時代に持っていたOPBFのチャンピオンベルト。
幼少期のトラウマをバネにプロとなったリクは新人王戦の2回戦でライバルとなる同世代の天才ボクサー兵動から大金星を挙げて躍進。
同じライト級の三原や王者の椿らに合同合宿にも誘われ、ボクサーとしての輪も広がっていき、さらにハードパンチャーのガーベラにも勝ったことで日本ランク入りを果たした。
リクは三原の妹であるナズナと出会い、その同僚である伏黒に勝利してA級に昇格する。
続く試合では三原がベルトを賭けて元OPBF王者の柳に挑むが惜敗。
三原の先輩分の椿はOPBF王者となり、先に前へと進む。
リクは三原の敗戦に悔しさを噛みしめながらも、チャンピオンカーニバルへの挑戦権を賭けたA級トーナメントへの出場が決まった。
一方、プライベートでは苗代と同棲をはじめ、所沢もヤクザから足を洗う。
A級トーナメントにはどんな戦いが待っているのか。
リクと同世代にしてアジアのタイトルを持つボクサー、神代の試合に注目が集まるのだった。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
神代もA級トーナメントに参戦
神代と林田の一戦。
日本一のスピードを持つとも称される林田が圧倒するかに思われたが、神代の強烈なボディ1発でKO。
〈神代の強烈なボディ [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
神代は無事にA級トーナメントへの参戦が決定した。
神代に世界の壁を感じるリク
A級トーナメントの組み合わせが決定。
リクは順調に勝ち上がれば神代と徳佐公平の試合の勝者と当たり、決勝に進めば兵動と当たる可能性がある。
2か月後のトーナメントに向けて柳の公開スパーの見学に赴くと、同じく出向いていた神代に偶然出会う。
〈神代と遭遇する [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
リクの眼差しに呼応するかのように神代は突然殴りかかり、身体が勝手に反応したリクがカウンター。
しかし神代がジャブだけでリクを追い詰め、実力の差を見せつける。
〈神代がジャブだけで圧倒 [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
その場はトレーナーでもある神代の姉ユカリと苗代によって収められ、リクはボロボロになりながら越えるべき壁を実感するのだった。
初戦の相手は富豪ボクサーの水木
リクの初戦の相手である水木隆寛は各業界に幅広く進出しているMGグループの社長の子息で、金に物を言わせて世界有数の名トレーナー、キング・フレディを雇う強者。
〈フレディを擁する水木 [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
フレディは世界有数のカウンターパンチャーを量産してきたトレーナーで、元々の実力でもランク入りを果たしていた水木にとって死角はない。
フレディの教える必殺のカウンターは8年前に柳が世界戦でKO負けを喫した右のオーバーハンド「ボラード」。
〈必殺のボラード [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
独特なリズムから放たれる必殺のカウンターはリクにとっても脅威となるのは明白だった。
水木グループの嫌がらせ
馬場ジムとMGグループの戦いはもう始まっている。
馬場の利用する金融機関がMGグループだったことで、MGグループの取立人がジムを訪れる、
金が返せないことを知ったうえで、「水木の靴を舐めれば返済期限を延ばしてやる」と迫ってきた。
プライドを捨て去っている馬場は靴を舐め、取立人はその様子を笑いながらカメラに納める。
〈靴を舐めされられる馬場 [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
その様子を目の前で見ていたリクは、水木との戦いに気合を入れる。
対する水木も、金で買うことのできない勝利を求めてストイックに自分を追い込むのだった。
リクvs水木 A級トーナメント開幕
そして試合当日。
会場は水木のファンの女子たちによって席が埋まり、まるでコンサートのような様相を呈している。
〈完全アウェイ [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
リクにとって完全アウェイのなか、試合開始。
水木はフレディの指示通り、最初からボラードを解禁する。
対するリクも馬場の指示通りボラードをあえて受け、なんとか耐える。
〈あえてボラードを被弾 [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
身を削ってでも水木のパンチのリズムをつかみ、カウンターにつなぐ作戦である。
第2Rはリク陣営の作戦を見抜いた水木陣営が執拗にボディを攻める。
リクはすべて受けながらもカウンターを合わせ、激しい打ち合いに。
水木がギアを上げ、カウンターの技術でリクを圧倒しダウンを奪った。
〈リクがダウン [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
水木の戦うモチベーション
学生時代、金持ちというだけで不良に目を付けられイジメにあった水木。
不良がボクシングをかじっていると知り、力でやり返すために始めたのがきっかけとなり、ボクシングでみるみる力をつけていく。
〈不良への復讐で始めたボクシング [リクドウ 11巻](c)集英社/松原利光〉
1年後、カウンターを身に着けた水木は不良を返り討ちにし、力でねじ伏せ見下す快感を覚えた。
強い男を屈服させてたどり着く世界一の座にはどんな光景が待っているのか―。
それが水木のモチベーションだった。
【11巻のまとめ】
A級トーナメントが開幕。
リクの初戦の相手は富豪ボクサーの水木。世界でも有数のトレーナー、キング・フレディを擁するカウンターパンチャーである。
リクは水木のリズムを身体で覚えるためにあえてパンチを受け続ける作戦からカウンターを狙うが、水木の多彩な攻めによってダウンを奪われてしまうのだった。
次巻へ続きます。
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