一方アシトら1年生は夜練の成果を発揮し、東京V戦で守備陣として奮闘。
富樫がリスクを恐れぬコーチングで成長を見せ、チームは踏ん張りを見せる。
だが桐木は個人技に傾倒し、連携を欠いた隙を突かれ東京Vの鋭いカウンターを受ける展開へと追い込まれていく。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。
ハーフタイムの修正と新たな戦術
ゴールを襲った強烈なシュートは辛うじて秋山が防ぐ。
しかし完璧に崩されたアシトたちのショックは大きく、一転して試合は防戦一方の展開に。
何もできないまま相手に押し込まれ、何とかスコアレスのままハーフタイムを迎えることができた。
それでもアシトたち4人は下を向くのではなく、プレミアリーグのレベルの高さを受け止めて早速修正のために話し合う。
そこに秋山と小早川も加わり、横だけではなく縦との距離もコンパクトにするために、先輩であっても対応にアイコンタクトやコーチングをしていくことを肝に銘じる。
そして福田監督も選手たちに「全てはボールを奪いにいくための準備」と言葉を送り、後半からこれまでのサッカー観を変えるような戦術を授ける。
一方、絶対に勝たなければならないこの試合で主将を任されている桐木は一人席を外したまま、フラストレーションを溜め込んでいるのであった。
相手をハメる守備とアシトの覚醒
後半開始早々、立て直した守備陣は福田監督の言葉を信じ、相手にボールを持たせながらここぞというところでボールを奪う戦い方に切り替える。
ボールを奪うポイントを予め決めておき、そこに誘導してボールを奪ったら即攻撃に移るという、いわば相手を「ハメる」戦術。
アシトたちは小早川ほか先輩選手のコーチングへの対応が自分たちの予想を上回るほどスムーズで速いことに驚きながらも、集中して相手をハメることに成功。
なかでも敵味方の動きがよく見えるアシトは試合を支配する楽しみを味わい、福田監督と伊達ヘッドコーチも選手たちが自分らの期待を超えて成長していく姿を喜びながら見守る。
そしてアシトはさらに自分のイメージのなかでボールを奪える位置が色々あることに気づき、実践しながら守備の楽しさに目覚めていくのだった。
桐木の葛藤と最高のパスへの決断
守備が問題なく機能すれば、あとは攻撃。
頼みの綱の桐木は、いまだに味方FWを信頼せず個人技での突破を優先しようとするが、なかなかうまくいかない。
日本代表に選ばれなかったことへの悔しさと、この試合で結果を残して自分を認めさせなければならない焦り。
味方FWのレベルに合わせてパスのレベルを落とすことはできるが、それをすると代表レベルを目指す自分を殺すことになる―。
栗林なら自分も勝ったうえでチームも勝たせる。
自分はチームの勝利を優先してパスの質を落とすか、味方を切り捨てて個人技で突破するか、自分の美学を貫いて最高のパスを送り続けるか―。
悩みぬいた末に桐木が選んだのは、味方へ最高のパスを送ることだった。
その判断を見届けた福田監督も、エゴを捨てなかった桐木の心はまだ折れていないと評価し、桐木の交代を見送る。
そして桐木のパスに応えられない選手らは自分のふがいなさを感じながら徐々に奮起。
そんななか、伊達ヘッドコーチは桐木とほかの10人をつなぐバランサーとして、大友の投入を進言するのだった。
大友の投入と桐木の変化
普段は緊張でガチガチでも、ピッチに立てば落ち着いてチームの状況をよく見られる大友は、まさにバランサーとして適任だった。
味方の位置を細かく修正しつつ、自分を通じて桐木が一番いい場所でパスを受けられるように調整。
そして徐々に味方FWにも惜しいチャンスが増え始め、桐木もまた自分を頼って味方達が後ろから全面的にバックアップしてくれていることに気づく。
試合の始まる前から、この試合に臨む味方を「代表レベルにないメンバー」として無意識のうちに切り捨ててしまっていたことを悟り、桐木のプレーが変わった。
そして桐木から遊馬へ放たれたラストパスは、半歩届かない距離ではあったが、遊馬の利き足に合わせて蹴りやすいようにバックスピンがかけられており、ドンピシャで追いついた遊馬が強烈なシュートを突き刺した。
桐木も壁を破り、待望の先制点が生まれるのであった。
桐木の復活とアシトの進化
先制し、ここからまだ追加点を獲るべくイケイケになるエスペリオン。
桐木は改めて自分を支えてくれた後輩たちに軽く言葉をかけ、攻守ともに盤石の状態に。
そんななか、アシトはさらに自分の守備範囲ギリギリを見極めたうえで自分がゴールを奪う絵を描く。
そして自分のイメージ通りに相手をハメ、味方の動きも予測したうえで速攻のなかで自分がフリーで抜け出す。
それを見逃さなかった桐木からアシトへラストパスが通り、アシトもそれを見事にゴールに突き刺した。
アシトは「攻守をコンプリートしたサイドバック」への道を確かに登り始めたのであった。
【16巻のまとめ】
エスペリオンは東京V戦で前半苦しむも、守備を修正し相手を「ハメる」戦術に転じて流れを掴む。
アシトは敵味方の動きを読み守備の楽しさに目覚め、成長を遂げる。
一方、代表落選に苛立つ桐木はエゴとチームの狭間で揺れながらも最高のパスを選択し、大友の投入で味方との連携を取り戻す。
桐木の決断は遊馬のゴールを生み、さらにアシト自身も得点を決め、攻守に進化を示すのであった。
【16巻の見どころ】
この巻の見どころは、前半で崩されながらも守備を修正し、相手を「ハメる」戦術に切り替えたエスペリオンの変化です。
アシトが敵味方の動きを読み、守備の楽しさに目覚めていく姿は成長を実感できる場面です。
さらに、代表落選の悔しさに揺れる桐木がエゴとチームの間で葛藤し、最高のパスを選んだ決断は大きな見どころです。
大友の投入によってチームがつながり、遊馬のゴールが生まれる瞬間は胸が熱くなります。

次巻へ続きます。
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