生きる義務を放棄し、自殺を繰り返す「常習指定者」たちが送られる島、通称「自殺島」。
主人公のセイは自殺未遂の末、病院のベッドからこの島へと送り込まれた。
そこに待っていたのはセイと同じ自殺未遂者達。
死ねなければ生きるしかないサバイバルが始まり、グループで協力して生活のサイクルができるなか、冬に備えてセイは自分の力で生きるため、1人で山に入り鹿を追うことに。
弓を作り、思考錯誤で挑戦した狩りで鹿を仕留めたセイは、命への感謝の気持ちが内側から湧き上がり、数多の命の上に立ってこの島で生き抜く強い意志を固めた。
さらにこの島に先住している男に出会ったセイは、鹿の肉と引き換えに肉の保存の仕方など生活の知恵と共に1匹の子犬を譲り受け、その子犬「イキル」を猟犬として共に狩りを続ける。
他方、リョウは亡き恋人を想い本土で死ぬために島からの脱出を図るも失敗、心身ともに衰弱し、かつてのように皆を引っ張るのではなく1人で生活するようになってしまう。
グループの治安は確実に悪化するなか、セイは自分について回るようになったケンを仲間に加え、さらに真っすぐな言葉でリョウを立ち直らせた。
その翌日からリョウは再び生活を共にするようになり、治安も改善に向かう。
頼れるリーダーが帰ってきたのであった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
新たな女性が加わることに
突き漁でいくらかの魚は獲れたものの、水温は下がってきている。
またセイはに入る決意を固め、リョウの復帰と共にグループは安定を取り戻した。
しかしその一方で自殺者も増え始めていた。
そして弓を作りたいというケンのために材木探しをすることにしたセイは、港に佇む色気のある女性と遭遇する。
島の別のグループから来たというこの女性にセイは親切に対応するが、セイたちのグループに新たな波紋を呼ぶことになるのだった。
サワダから逃げてきた売春婦
新たに加わったナオという女性はケンとも顔見知りの売春婦であり、サワダという暴君が仕切る別のグループから逃げ出してきたという。
風紀を乱すであろうナオに早速女性陣が反発するが、別のグループの情報収集を兼ねてナオを迎えることに。
そしてケンも欲求を抑えきれずナオに性欲をぶつけ、ナオに奉仕しながら一緒に生活しようとする。
ケンのことをあまり好いていないナオは誰も頼らず強く生きることを決意していたが、暴君サワダが自分を手放さずに追ってくるかもしれないと内心では怯えているのだった。
イノシシ狩り
それからセイたちは仕掛け漁をしている際、見慣れない男たちが海岸からこちらの様子を伺っているのを目撃する。
なにも言わずに去っていった彼らとその裏にいるであろうサワダに少しずつ不安が募るなか、さらに畑もイノシシによって荒らされてしまう事件が発生した。
セイがハンターとしてイノシシ狩りに挑戦することなり、畑に残っている作物を餌にしてボウシと2人で待ち伏せ作戦を開始。
以前はセイのことを自分と同じ「持たざる者」と考えていたボウシは改めてその非礼を詫び、セイも共に自分に出来る事をしよう、と受け入れた。
そして夜、誘い出されてきたイノシシのうち1匹を射たセイ。
その場で仕留めることはできず山へ逃げられてしまうが、翌朝からセイはイキルとケンと共にイノシシの血を追うことに。
イキルの嗅覚を頼りに山へと入ったセイたちは無事に弱って倒れているイノシシを発見する。
猟犬として成長したイキルが吠えてイノシシを威嚇。
不慣れなケンは最後の力を振り絞ったイノシシの突進に危うく巻き込まれそうになるが、最後はセイが仕留めた。
早速イノシシを解体し、肉にありつく2人。
その味は最高に旨かったが、ケンはナオにも分けてやりたい、守ってやりたいと相当入れ込んでいる様子なのであった。
ナオが引き金となってサワダ派との対立へ
翌日、セイとケンがイノシシを担いで皆のもとに戻ると、サワダのグループの男たちにナオが連れ去られようとしているところに出くわす。
その場はケンが弓で威嚇したことで男たちは引き下がっていったが、次に来るときはサワダも確実に乗り出してくるだろう。
サワダは最初は食糧の確保や生活の安定に向けて頼れるリーダーだったが、腹が減れば人を焼いて食べる暴君と化し、絶対的な恐怖でグループを支配しているらしい。
ナオを差し出して争いを回避したいと考える者もいるなか、リョウは対話の可能性を信じてナオのことをひとまず静観することにするのだった。
性同一性障害だったトモ
早朝、川へ顔を洗いにいったセイは、彼女のワンピースをこっそり盗んで身に纏っていたトモを発見する。
涙ながらに取り乱して逃げ出すトモは、自分が性同一性障害で心は女性であることを告白し、化け物として周りから奇異の目で見られ家にも居場所がなくなったことが自殺のきっかけだったことを明かす。
それでもセイは「トモは僕の友達だ。僕の友達はバケモノなんかじゃない」とありのままを受け入れた。
そして皆の前でカミングアウトすることを薦め、トモをありのまま受け入れてもらえなければ自分がここを出るとまで宣言。
セイの言葉に背中を押されたトモは、皆に自分の心が女性であることを告白。
戸惑う者もいたが、女性陣は薄々気付いており、トモを温かく受け入れた。
カイだけはトモを女性としてカウントすることで戦力や労働力が減るなど思いやりに欠ける発言をする。
以前はカイに性的マイノリティであることを相談していたトモは、ある女性が最近カイといつも一緒におり心酔しているのを見て、「ちょっと危ないかも」とこぼす。
セイはその真意を間もなくして知ることになるのだった。
サワダが直接乗り込んできた
漁を再開したリョウたちの前に、ついにサワダが直接乗り込んできた。
サワダの姿を見て血相を変えたケンは、サワダの手下たちが迫る前に学校に戻り、ナオと共に隠れる。
ちょうど学校にいたカイは、恐怖に怯える女性に寄り添いながら、「君はもう充分がんばったよ。君が逝ったら僕もすぐ逝くよ」といった言葉をかけながら自殺へと背中を押していた。
他方、サワダと初めて対面したリョウは対話を試みるが、サワダは「オレは完全に自由だ。オマエも好きにやれ」とあくまで自分の好きなように行動することを宣言。
リョウたちのグループの女性にも物色するような視線を向けながら、サワダは「また来る」といって去っていった。
この島に嵐が近づいているのだった。
【5巻のまとめ】
結束を深めだしたセイたちの前にナオという売春婦が現れる。
サワダという暴君が支配する別のグループから逃げてきたというナオを迎え入れたことでサワダに目をつけられることとなり、争いの火種が生まれてしまった。
この島に嵐が近づいているのであった。
次巻へ続きます。
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