兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎に鍛えられながら様々な格闘家たちとの戦いを通じて奥義を会得していく。
灘神影流と過去に因縁のあるアイアン木場に惜しくも敗れたキー坊だが、その木場がバーリ・トゥードの大会で秒殺され重傷を負った。
圧倒的な強さで大会を勝ち抜いたのはエドガード・C・ガルシアというキー坊と年齢の近い青年。
キー坊は決闘を経て戦友となったキックボクサーのギャルアッドもガルシアに壊され、キー坊はガルシアに激しい敵意を燃やすようになる。
そして木場に紹介された武術家の巣窟・黒竜寺で修行を行い、関節技の達人・朝昇との激闘を制し強くなったキー坊。
その頃、アイアン木場も静虎の懸命な治療のおかげで完全復活を遂げ、バーリ・トゥード大会でガルシアに再び挑む。
全力でガルシアを追い詰める木場だが、初めて闘う喜びを感じ始めたガルシアには及ばず、試合の後には帰らぬ人となってしまった。
盛大に開かれた木場の葬儀では、木場に捧ぐ「地上最強のホモ・サピエンス」を決めるトーナメントの開催が発表される。
優勝賞金に200億がかけられ、ガルシアを始め有名格闘家が一堂に会する大会。
静虎とキー坊のもとにも招待状が送られキー坊は参戦を熱望するが、息子の命を案じる静虎は心を鬼にしてまでキー坊を制止するのだった。
23巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
最強トーナメント、TDK開幕
ボクシングの世界ヘビー級統一チャンピオン・マーベラス・バークレーも優勝賞金獲得を目指して大会に参戦。
「The Tournament Dedicated to Kiba(木場に捧ぐトーナメント)」、通称TDKと呼ばれる大会の開催が宣言された。
〈TDKの組み合わせが決定 [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
[Aブロック]
ピーター・カーマン :立ち技の最高峰GP3年連続チャンピオン
栗須革了 :桁外れのパワーと体格を誇る「霊長類最強の雄」
エドガード・C・ガルシア :アメリカが作った最強の殺人マシーン
リカルド伊藤
[Bブロック]
朝昇
マーベラス・バークレー :ボクシングヘビー級の世界統一チャンピオン
河野正哉 :日本プロレス界のスター
高石養生
[Cブロック]
東修人:超巨漢。
キー坊
藤田剛三 :日本柔道界の至宝、無差別級チャンピオン
笹川エンゾウ:キレたら止まらない、「狂犬」の異名を持つ格闘家
[Dブロック]
マーク・ハミルトン :オールラウンドファイター、「最強に最も近い男」
ヒース・クランシー :ゴードンの実弟、「砂のヒース」
ゴードン・クランシー :バーリ・トゥード500戦無敗の伝説の柔道家
セルゲイ・クリシチョフ :アマレスフリースタイル金メダリスト
豪華メンバーによる最強決定戦、初戦の開催地は富士の裾野に設置された特別闘技場で始まるのだった。
キー坊に与えられた枷
静虎の制止も聞かず、家を勘当される覚悟で抜け出しトーナメントの場へと向かうキー坊。
静虎はそんなキー坊の行動を見透かしながらも黙って見逃し、代わりに手紙を忍ばせる。
高石と共に富士に向かう道中、父からの手紙に気づいたキー坊。
なかには父の思いを記す内容とキー坊へ送る少しばかりの旅費、そして「殺人術である灘神影流の奥義を公の場で見せたら武道家としてお前を殺す」と書かれているのだった。
〈静虎からの手紙 [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
Aブロック第1試合 ピーター・カーマンvs栗須革了
熱狂に包まれる中、TDKが開幕。
〈開幕試合は栗須vsピーター [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
初戦の試合はピーター・カーマンVS栗須革了。
ピーターが得意のハイキックで栗須に先制し、いたぶるように栗須に膝蹴りをかましていく。
一方的な展開となるが、栗須は持ち前のタフネスで耐えきりピーターの身体ごと持ち上げた。
そのまま力いっぱい振り回して地面にたたきつける必殺の円空投げがさく裂。
〈栗須の円空投げ [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
頭から強くマットにたたきつけられたピーターは失神し、栗須が派手なKO勝ちを収めた。
Bブロック第1試合 朝昇vsマーベラス・バークレー
Bブロックの初戦は朝昇VSマーベラス・バークレー。
〈朝昇vsバークレー [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
無名の朝昇と超有名なバークレーの戦いとなり、観客の応援は一気にバークレーへと向けられる。
朝昇にとってアウェーの戦いとなるが、バーリ・トゥードのルールでは朝昇の方が経験豊富。
朝昇は自慢の骨格外しなどでことごとくバークレーのパンチをいなし、組み付いて関節技を仕掛ける。
〈パンチをいなす朝昇 [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
バークレーもプロモーターと共謀して身体にオイルをたっぷりと染み込ませており、滑りながら脱出。
そのまま強烈な全力パンチを朝昇の後頭部に叩き込み、朝昇の眼球が飛び出そうになる。
〈後頭部に危険なパンチが [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ショッキングな光景となるが、朝昇は冷静に眼球を元の位置に戻し、戦闘再開。
視覚への影響が残るなか、朝昇はバークレーの渾身の右フックを食らいながらカニばさみで食らいつき、テイクダウンを奪った。
寝技になれば朝昇の独壇場。
目にもとまらぬ速さで膝十字を極め、バークレーの右膝を破壊した。
それでも年間50億円を稼ぎ出す自慢の右腕に懸けるバークレーに対し、朝昇は「(右腕を)ポキリと折ってやる」と宣言するのだった。
〈朝昇の骨折り宣言 [高校鉄拳伝タフ 23巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【23巻のまとめ】
木場に捧ぐ最強トーナメント、TDKが開幕。
静虎の制止を振り切って参加したキー坊だが、静虎から「灘神影流の奥義を公の場で使えば殺す」という縛りが与えられる。
著名な格闘家が集う大会が開幕し、Aブロック第1試合では"霊長類最強の雄"栗須が立ち技最強のGP王者ピーターに派手なKO勝ちを納めた。
Bブロック第1試合は朝昇vsボクシング世界統一王者のマーベラス・バークレー。
朝昇は優勝候補のバークレーのパンチをいなしタックルから寝技を極め、さらに黄金の右腕を折ってやると予告するのだった。
次巻へ続きます。
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