多重債務者の冴えない青年・梶隆臣はひょんなことから凄腕のギャンブラー・斑目貘と出会い、行動を共にするようになる。
さらに梶は命すら対価にするギャンブルや、それを成立させるために立会人を派遣する中立の秘密組織「賭郎」の存在を知ることに。
裏社会に根を張る賭郎の立ち会いのもと、賭郎の会員権と1千万円を賭けてQ太郎と言う老人とゲームをすることになった貘と梶。
金をもってQ太郎の所有するビルから脱出できれば勝ちという内容だったが、実は本物の銃を持った傭兵に追われ、負けたら命を取られる危険なものだった。
それでも貘は冷静に梶を導きながら傭兵を返り討ちにすべく、逆に待ち伏せの罠を仕掛けるのであった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
貘の待ち伏せを受けQ太郎も本気に
二手に分かれて挟み撃ちを狙いに来る傭兵たち。
しかし貘と梶は鋼鉄線のトラップを全て解除したように思いこませながらあえて一部だけ残し、功を焦った傭兵1人がトラップに引っかかった。
脚を切断された傭兵は身動きが取れず、もう1人も貘と梶が挟み撃ちして投降させる。
この短い間にここまでの策を張り巡らせた貘。
自分が戦っているのがかつて伝説のギャンブラーと呼ばれた「嘘喰い」であることを知ったQ太郎は、賭郎の頂点に立つという野望のために遊びではなく本気になる。
残りの傭兵1人には「遠慮せず殺せ」と命じるのであった。
廃ビルの悪魔・ロデムが投入される
傭兵3人を無力化して装備を整えた貘と梶は、さらにビル内を探索して物資を集めにかかる。
しかしQ太郎はここで最終兵器を投入。
傍に控えていた側近マルコに注射を射ち、凶暴な別人格の怪物・ロデムを呼び起こした。
「このビルにおる奴らを皆殺しじゃ」
その命令を受けるや否や、文字通りドアを飛び出していくロデム。
ロデムは脚を負傷して動けない傭兵、屋上に拘束された傭兵に次々とトドメを刺し、屋上の外壁から一気に貘たちの目と鼻の先まで突入。
その圧倒的な暴力と命を賭けるスリルを前に、貘は思わず「楽しい」とつぶやきながら梶と逃走を図る。
ロデムは難なく残る傭兵を片付け、別室から様子を監視しているQ太郎の指示を受けて貘を追いかけるのであった。
マルコとロデム
傭兵時代に軍の機密情報に触れていたQ太郎は、投薬により脳をいじって人体に眠る能力を極限まで引き出す実験を自分の子・マルコで再現し、マルコは知性や倫理観と引き換えに全てを凌駕する暴力を手に入れた。
そしてある日を境にマルコはこれまでのストレスか実験の副作用からか、「注射」という行為をトリガーに別人格の怪物・ロデムが誕生。
Q太郎はこうして意のままに操れる暴力を手に入れたのである。
かつて「屋形越え」に敗れた貘
暴力は権威や権力を支える重要なファクターでギャンブルの世界でも交渉や不正への抑止力として必須のもの。
かつて貘も勝利を重ねるほどに巨大な暴力を従えるようになった過去があった。
その際に貘は賭郎のトップである”お屋形様”切間 創一に勝負を挑む「屋形越え」にチャレンジ。
貘は自分の命も含めて全てを賭け、お屋形様は賭郎の実験を賭けた勝負だが、歴史上「屋形越え」が成功に至ったことは一度もない。
賭けの内容は「このビルの上空を横切る飛行物が30分以内に来るか来ないか」というもの。
「来る」方に賭けた貘は大小合わせて100機以上の飛行物を事前に用意していたが、結果として貘は賭郎側が事前に仕込んでいた私兵たちに全て封じられ、「屋形越え」に失敗。
あっさりと勝ったお屋形様は興を削がれたように「僕の気が向いた時に取り立てるよ…君の命…でも忘れるかもしれない。そんなつまらない命…」と言い残して去っていった。
こうして貘は命以外の全てを失い、いま再びこの賭郎勝負の場に戻ってきた―。
貘をよく知る妃古壱はふと、「屋形越え」で全てを失ったのも貘の壮大な作戦のうちなのではないかと感じるのであった。
ロデムに追い込まれるも貘にとっては想定内
Q太郎側の兵の動きから、どこかに発信機が仕込まれてどのフロアにいるかがバレていると推理した貘は、それを逆手に取って仕込まれている可能性の高いバッグを放置してQ太郎のいる部屋を乗っ取る策を練る。
しかしその動きを完璧に察知したQ太郎はロデムに対して的確に貘を追う指示を出した。
Q太郎の部屋には事前に貘がペン型盗聴器を落として音声を拾っており、その落とし物をあえて拾った妃古壱を通じてQ太郎の出方を掴んでいた貘はとっさに次の作戦に切り替える。
そして6階でロデムを迎えうつこととなった。
自分も盗聴していたことを匂わせながらQ太郎の動揺を誘い、Q太郎は何か罠が仕掛けられているとは知りながらもロデムの暴力を信じて突撃を命令。
ロデムは傭兵の死体を利用して廊下の隅の瓦礫に仕掛けてい爆発トラップや鋼鉄線のトラップを防ぎながら詰めてくる。
ついに追い詰められた貘と梶。
ところがこの状況さえも貘の手の内なのであった。
形勢逆転
貘が仕掛けていた爆発トラップは殺傷を狙ったのではなく、薬品を浴びせてロデムの動きを封じるのが目的。
まんまと誘われたロデムは視力を奪われ、Q太郎はまだロデムが動けるうちにとロデムを突撃させる。
対する貘は銃をロデムに発砲。
そのとき主人格であるマルコの脳裏にはこれまでの過酷な実験や悲運な人生が走馬灯のように蘇り、マルコからQ太郎へののカメラや通信も途絶えた。
これで残るはQ太郎本人のみ。
敗色濃厚と知ったQ太郎は「立会人である妃古壱を殺せば1千万を失うだけでこのゲームは無かったことになる」とよからぬことを考えるが、そもそも妃古壱も確実な取り立てを行える圧倒的な武力の持ち主。
と、そこに梶と別行動を取った貘が単身で姿を現した。
敗北を認めるQ太郎に対し貘は銃を武器にQ太郎から全ての財産を吐き出させ、さらに「このビルから出ていくのはアンタの方だ…アンタがこのビルから生きて出られるか試してやるよ」と宣言。
完全に形勢が逆転するのであった。
貘がロデムを操りQ太郎を追い込む
命拾いしたQ太郎はこのビルのどこかにいる梶を狙えば再び形勢逆転できると考え、傭兵の死体から武器を回収しに向かう。
そこで生きていたロデムとも再会し安心するQ太郎。
しかしロデムはその圧倒的な武力でQ太郎に襲い掛かってきた。
まだロデムは視力が完全に回復しておらず、耳を塞いだイヤホンにはQ太郎の声を完璧に真似た貘からの指示が飛んでいる。
そもそも貘がトラップでロデムに浴びせたのは塩素系と酸性の洗剤を混ぜた簡素な有毒ガスであり、ダメージは軽いもの。
貘があのとき撃ったのは電灯であり、暗闇でQ太郎へのカメラと通信を絶ったうえで、ビル内の診療所を物色して見つけていた即効性の筋弛緩剤をロデムに注射して無力化していたのである。
元の人格に戻ったマルコに声をかけつつ耳を通信機で塞ぎ、筋弛緩剤の効果が切れる頃に梶が空の注射器で再びロデムを呼び起こし、いまQ太郎自身をターゲットに。
命からがら逃げるQ太郎は階段でロデムを撒こうとするが、ロデムは視力が回復していないのに的確に追ってくるのであった。
【2巻のまとめ】
貘がかつて賭郎トップのお屋形様との勝負「屋形越え」に敗れた伝説のギャンブラーであることを知ったQ太郎は、賭郎の頂点に立つという野望のために遊びではなく本気になる。
Q太郎は息子にして側近のマルコに注射を射ち、別人格である廃ビルの悪魔・ロデムを発現させて投入。
全てを凌駕する暴力を持つロデムが貘たちを追うも、貘はロデムを無力化するどころか自分の配下として操り、完全に形勢逆転。
敗北を認めるQ太郎から全ての財産を吐き出させつつ、さらにロデムにQ太郎を追わせるのであった。
次巻へ続きます。
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