桜木が水野と矢島を指導した10年後が舞台。
桜木らのノウハウを引き継いだ龍山高校は進学校へと一気に成長したが、教職員らが影で「女帝」と渾名される龍野久美子が理事長代行となってからは有名私立大学の合格実績がさらに上がる一方で東大合格者は年々減少し、ついにゼロとなった。
この低迷に桜木は龍山高校の理事となり、既存の特進クラスとは別に「東大専門コース」略称「東大専科」を設置すると独断で宣言し、自身の弟子にして龍山高校初の東大合格者であり、現在は桜木の下で弁護士を務めている水野にその担当を命じる。
早瀬菜緒(はやせ なお)と天野晃一郎(あまの こういちろう)を迎え入れた東大専門コースは、彼らに様々な受験テクニックや勉強法を教えていく。
時代や受験の方式も変わるなか、今一度東大合格者を増やすための戦略が始まる―。
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登場人物紹介
桜木建二(さくらぎ けんじ)
本編の主人公で、中卒で元暴走族という異色の肩書を持つ弁護士。大検を経て独学で弁護士の試験に合格して虎ノ門に弁護士事務所を開設する一里塚として龍山高校の再建に臨み、見事に1年で水野を東大に合格させることに成功。龍山高校再建の成功から自身の経営している弁護士事務所の経営再建も成し遂げており、龍山高校の他にも学校再建を行ったことから「学校再建の救世主」と呼ばれ、さらに自身の持つテクニックを全面に出した進学塾の経営も始める。
柳鉄之介(やなぎ てつのすけ)
特別進学クラス講師として最初にやってきた数学のスペシャリスト。かつては東大の進学実績で名高かった伝説の私塾「柳塾」の塾長。「高校数学の鬼」と呼ばれ、受験生から恐れられていた。
鍋明美(なべ あけみ)
特別進学クラス講師としてやってきた英語のスペシャリスト。
太宰府治(だざいふ おさむ)
特別進学クラス講師としてやってきた国語のスペシャリスト。基本ネガティブだが、スイッチが入るとエンジンがかかる。名前は講師とタレントを兼任する林修に憧れてつけた芸名。
高原浩之(たかはら ひろゆき)
龍山高校の教頭。桜木が龍山高校を再建したときからの同僚。
宮村沙知子(みやむら さちこ)
龍山高校の国語教師。桜木が龍山高校を再建したときからの同僚。基本的に桜木のことを応援している。
水野直美(みずの なおみ)
前作にて龍山高校再建のきっかけとなった東大合格第一号。東大卒業後に弁護士となり、桜木を補助している。龍山高校理事となった桜木の命で「東大専門コース」の担当となり、生徒の早瀬菜緒と天野晃一郎を東大に合格させる使命を帯びる。
早瀬菜緒(はやせ なお)
龍山高校3年東大専門コースの生徒。現代っ子らしくノリが軽く、「努力できない脳」の持ち主。実家は両国で料亭を営んでおり、弟がいる。
天野晃一郎(あまの こういちろう)
龍山高校3年東大専門コースの生徒。慎重で「努力できる脳」の持ち主。中学高校と受験に失敗し、裕太という優秀な弟にコンプレックスを抱えている。
小杉麻里(こすぎ まり)
龍山高校3年難関大コースの生徒。成績は文系クラスでトップ。当初は東大受験は浪人のリスクがあるからと拒絶し、一橋大学か早稲田大学の法学部を志望すると言っていた。しかし難関大コース担任・田村梨江子の説得を受け東大受験を決意する。教科書を読み込むだけで成績が伸びる宇宙人タイプ。
藤井遼(ふじい りょう)
龍山高校3年難関大コースの生徒。成績は理系クラスでトップ。東大志望だが自信過剰で、桜木が嫌いだから東大専科には入らないとはっきり言う性格の問題児。
矢島勇介(やじま ゆうすけ)
前作で水野と共に東大合格を目指し、一度浪人しながらも東大に合格。東大卒業後に経済産業省の官僚となったが、自分には向いておらず辞めてしまい2年ほど世界を放浪したあと、アフリカで難民の救援活動をしていると語る。
龍野久美子(たつの くみこ)
龍山高校理事長代行。通称「女帝」。学園の全権を握っているため、教師達から恐れられている。龍山高校の東大合格者がゼロ人になった凋落の元凶と言われている。学校を売却しようと考えたり、通信制高校にしようとする、エリート教育校を目指すなど、教育方針がコロコロ変わりながら桜木と対決し続ける。



















