平凡な毎日が突然終わりを告げた。
明石靖人は親友の青山との喧嘩が原因で学校をサボるが、このときに突如として全国の高校で生死を賭けた理不尽な選別ゲームが始まる。
巻き込まれた青山は重傷を負い救急車で搬送され、学校をサボったために難を逃れた明石のもとにも二宮金次郎像が迎えに来た。
二宮金次郎に促されるまま明石がたどり着いたのは、「ごみ箱」と称する巨大な立方体の中にあった学校。
持田 涙をはじめこの日学校に行かなかった不良たちが集められ、理事長を自称するセイン・カミという少年が「試練を潜り抜けた者に神の力を与える」と告げる。
最初の試練は豆まき。
5匹の鬼によって次々と生徒たちが死んでいくなか、明石と涙は丑三清志郎や原海(ハラカイ)、星川芽衣、柘植まさみといった仲間を得てゲームをクリアした。
次の試練に移るまでの休憩時間では、青山たち学校の出席者が試練に挑む様子が映し出される。
明石たち欠席者は、「出席者に対するアンチテーゼ」という位置づけのようだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
欠席者は「カミーズJr」
青山をはじめ、「神の子」と称される出席者たちに理不尽な選別をやらせているのは神小路かみまろ。
対して、明石たち欠席者の選別をセインが担当しており、明石たちは「カミーズJr」という呼び名が与えられた。
双方の選別が終わった際には「神の子」vs「カミーズJr」が予定されているようだ。
〈神の子vsカミーズJr [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
明石は青山との再会のため、試練を生き抜く決意を新たにするのだった。
次のゲームは3つに分かれる
明石たちの次の選別が行われる。
阿修羅のように3つの顔を持つサンタクロースが現れ、「いすとり」「すなとり」「あやとり」の3つのゲームが提示された。
それぞれ定員と最大合格者数がバラバラだが、明石たちは先着順でいずれかのゲームを選ぶこととなる。
〈次のゲームは3択 [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
明石はこれまでにできた仲間と争うリスクを回避するためいったん解散し、次のステージでの再会を誓い合う。
選択のタイムリミットまでの間、明石は涙との距離が徐々に縮まっていた。
結局、明石と涙は「すなとり」を選択、丑三も明石の選択に合わせて「すなとり」を選んだ。
目隠しでの「すなとり」ゲーム
ゲームマスターとして見猿(すなとり担当)、聞か猿(いすとり担当)、言わ猿(あやとり担当)の3匹が登場し、それぞれのゲームが始まる。
若手実力派人気バンド"100Years.After(通称100Y.A)"のメンバー4人も明石と同じすなとりを選択していた。
メンバーの1人のモーゼが見猿にちょっかいを出して怒らせ死亡、早速1人の死者を出してルール説明に入る。
8人ずつ4チームに別れて砂山崩しを行い、棒を倒した1チームが不合格となり死亡するゲーム。
〈すなとりのルール [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
黒板には「白イカはぺっしゃんこ」とのヒントがあり、早速各チームに分かれて代表者を1人決めることに。
明石のいる「南山」チームでは明石が名乗り出て、最初のゲームがスタートする。
ゲームが始まると共に小さな猿が代表者を目隠しし、視界を奪われた状態で砂を取ることに。
〈目隠しの追加仕様 [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
他方、「いすとり」では耳を塞がれ、「あやとり」では口を塞がれてゲームが行われるのだった。
ルールの落とし穴
思考を巡らせる明石は、同じチームのメンバーの声を受けてゆっくりと踏み出す。
棒を倒さないようにできるだけ少ない量の砂を取ればいい…と考えていたが、明石は簡単すぎるルールの落とし穴を本能で見抜き、思い切って砂を取った。
結果、取った砂の量が100gに満たなかった代表者が死亡し、明石が生き残った。
〈明石以外の代表者が死亡 [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
黒板の文字は「白(百から一を引いた99)以下はぺっしゃんこ(潰されて死亡)」という意味だったのである。
第2ゲームでは、言わずともこのルールを見抜いていた夏川めぐ(ナツメグ)が南山の代表に名乗り出て、威勢よく大量の砂を取る。
明らかな取り過ぎにより、不安になっていく南山のメンバー。
〈和を乱すナツメグ [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
明石はこの流れを受けて次から自分が担当し、まず100gの感触を掴むことに決めた。
死者を出しながらゲームは終盤へ
「北山」では乾物屋の息子である桐屋が100gを少し上回る絶妙な量を取ってのけ、以降のゲームも託された。
その他「東山」「西山」では代表者を順番に回すことに決める。
その後ゲームは5回まで進み、明石が徐々に感触を掴む一方、「西山」は2人死者を出す。
「北山」も頼みの綱の桐屋がギリギリを攻めすぎて失敗して死亡した。
そしてここでゲームマスターの見猿がゲームの進行を早めるために各山の砂を崩して回る。
続く6回戦。
「北山」では丑三が明石に語り掛けながら両手で思いっきり砂をぶちまけた。
〈丑三が豪快に砂をとる [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
これで桐屋が作ったリードは吹き飛び、「北山」にも緊張感が広まっていく。
7回戦では明石が100gの感触を掴むが、極限の集中で疲労がたまったのか、足元がフラついて砂のあるテーブルを倒しかける。
〈明石がフラつく [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
そして8回戦以降、明石が突然代表者から降りた。
「南山」のメンバーに一気に困惑が広がるが、周囲が一体となって各チームとも堅実にゲームを進めていく。
15回を終え、いずれのチームも残った砂は僅か。
互角のまま最終局面を迎えた22回戦。
〈余裕のない最終局面 [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
もう砂が取れなくなった「東山」では代表者があえて砂を取らず、自分の命を投げ出して1回スキップする。
23回戦ではどのチームももう砂を取るだけの余裕がない。
誰かが犠牲になるしかない場面で、「南山」では明石が、「北山」では丑三が名乗り出るのだった。
隠し玉を用意していた明石と丑三
まず「東山」が棒を倒して失格。
しかし公平性の観点から残りの3チームもこのゲームは続けなければならない。
「西山」は無理矢理砂を取ろうとした結果、棒を倒して全滅。
残る明石と丑三は手に忍ばせていた砂を落とし、見事クリアした。
〈手に隠し持っていた明石と丑三 [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
丑三は思いっきり砂をぶちまけたときに両手に砂を握りこむ念の入れよう。
対する明石は丑三の言葉からヒントを察し、立ち眩みを装って砂を忍ばせることに成功していた。
見猿はこのイカサマを「見えざるものは咎めざる」として認め、合計12人が生き残ったのだった。
〈12名がクリア [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
109個目の立方体
外の世界では1つの立方体で「神の子」の選別が終わり、高畑瞬、秋元いちか、天谷武、秋本クリストファー健人(クリス)、真田ユキオの5人が姿を見せる。(前作)
〈神の子5人 [神さまの言うとおり弐 3巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
「神の子」の立方体は全部で108個。
対するカミーズJrの選別は、誰も知らない日本海底にある109個目の立方体で行われているのだった。
【3巻のまとめ】
かみまろの試練を受ける出席者たちが「神の子」と呼ばれる一方、明石たちには「神の子」に対抗する存在として「カミーズJr」との呼称が与えられる。
「カミーズJr」の次の試練は「いすとり」「あやとり」「すなとり」の3つに分かれて行うもの。
明石は夏川めぐ(ナツメグ)と出会い、また丑三の機転もあって仲間を増やしながら「すなとり」をクリアした。
その頃、外の世界では最初に「神の子」の選別を終えた立方体から高畑瞬、秋元いちか、天谷武、秋本クリストファー健人(クリス)、真田ユキオの5人が姿を見せる。
「神の子」の選別は全部で108個の立方体で行われる一方、明石ら「カミーズJr」の選別は誰も知らない109個目の立方体で行われていた。
次巻へ続きます。
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参考神の不条理な試練に抗い、新たな神となれ『神さまの言うとおり弐』全21巻【ネタバレ注意】
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