今は亡き伝説の女優・淵透世の娘・淵累は、亡き母とは似ても似つかない醜い容姿が原因で周囲の人間から心無い仕打ちを受け続けてきた。
そんな累はある時、母が遺した一本の口紅に「口づけをした相手と顔を入れ替える力」があることを知る。
その力を使って舞台に立った累は、母譲りの演技力を発揮して芝居の楽しさや美貌から得る喜びを覚えると同時に、母も他人の顔を奪って生きていたのだと直感する。
美しさを手に入れるため他人の顔を奪って女優として名声を得ていく累、しかしその秘密を知る者が現れー。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。
母からの口紅
淵 累(ふち かさね)の母はとても美しい女優だったが、まだ幼いかさねを残して亡くなった。
かさねは母に似ずとても醜い顔をしている。
かさねはまだ母が生きていた頃、母から赤い口紅の話を聞いていた。
本当に辛い時に使うようにと。
学芸会
かさねは小学校でその風貌からいじめられていた。
学芸会の劇でも主役を押し付けられたにも関わらず、練習には参加させてもらえなかった。
しかしかさねは上手く出来ればクラスメイトに見直してもらえるかもしれないと頑張る。
当日、舞台上でのかさねの演技は素晴らしく、クラスメイトはかさねを見直し始めていた。
その様子を見た西沢イチカは気に食わず、かさねと役を交代することを提案する。クラスメイトもイチカを恐れ、同意する。
役の交代を知らされたかさねは、やはりこんな風貌では努力しても報われないのだと実感する。
イチカの美しい顔に嫉妬したかさねの脳裏に母の言葉が蘇ると、かさねはその言葉に従うように赤い口紅を塗り、イチカにくちづけをした。
そしてかさねが鏡を見ると、かさねの顔はイチカの顔と入れ替わっていた。
かさねはイチカを閉じ込め、イチカとして舞台に出演した。
かさねは周囲からの態度が、いつもの自分への態度と全く違うことに衝撃を受ける。
それと同時に、母もこの口紅を使って他人と顔を入れ替えていたのではないかと気が付く。
イチカに顔を返すことを躊躇うかさね。
だが2人が揉めた拍子にイチカは屋上から転落、かさねは唇をナイフで裂かれてしまう。
翌朝、かさねの顔は元に戻っていた。
だが昨日の出来事は夢ではない。
かさねは口紅を利用し、美しい誰かの顔を奪いながら生きていくことを決めた。
演劇部部長
高校生になってもかさねはいじめられていた。
演劇部部長の五十嵐 幾(いがらし いく)はかさねの演技に感銘を受け、かさねを助ける。
幾はとても美人で性格も良く、演劇でも主役だった。
かさねは幾に救われるが、次第に自分との差を感じ憎くなる。
そして幾の美貌への嫉妬から、かさねは舞台本番前に幾に睡眠剤を混入して眠らせ、口紅を使い幾と顔を入れ替えた。
幾の顔を手に入れ、舞台上で素晴らしい演技を魅せるかさね。
顔が変わることで卑屈だった自分から離れて自信に溢れ、周囲から賞賛の目で見られることに快感を覚えた。
本番後、かさねは再度口紅で口づけすることで顔を元に戻し、一連の出来事を幾に悟られないよう振舞う。
幾とこれ以上接触するのはリスクでしかないため、かさねは演劇部を退部しつつ、母のように顔を変えて生き続けるための方法を考えるようになるのであった。
羽生田との出会い
かさねは母の十三回忌で不仲の叔母と喧嘩になとり、母の部屋に逃げる。
そこへ羽生田 欣互(はぶた きんご)と名乗る男性が訪れ、かさねの母・透世も18歳から口紅で顔を入れ替えて生きていたと話す。
羽生田は母の秘密を知りながら女優の活動を支援していたことを明かしつつ、その娘であるかさねも同様に演劇部で口紅の力を使ったことに勘付いたのである。
かさねは羽生田に誘われ初めてプロの舞台を観劇し、出演していた美しい女性に見惚れる。
しかしその女性は明らかに演技力不足。
かさねはもし自分が演じていたらと想像を膨らませるのだった。
【1巻のまとめ】
美人で伝説的な女優である母・淵透世の元に生まれた醜いかさねは、その風貌からいじめられていた。
亡き母の口紅で他人と顔を入れ替えられることに気が付いたかさねは、その力を使って美人と顔を入れ替え舞台で演じ始める。
そんなある日、母の秘密を知りながら女優としての活動を支援していた羽生田 欣互(はぶた きんご)と名乗る男性がかさねの前に現れた。
かさねをプロの舞台女優に引き合わせた羽生田、果たしてその目的とはー。
次巻へ続きます。
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