父に虐待され、母は薬物中毒で入院。
幼くして入所した児童保護施設でも性のトラウマを抱えながらも、ヤクザの所沢との出会いをきっかけにプロボクサーとなったリク。
目標は所沢が現役時代に持っていたOPBFのチャンピオンベルト。
幼少期のトラウマをバネにプロとなったリクは新人王戦の2回戦でライバルとなる同世代の天才ボクサー兵動から大金星を挙げて躍進。
同じライト級の三原や王者の椿らに合同合宿にも誘われ、ボクサーとしての輪も広がっていき、さらにハードパンチャーのガーベラにも勝ったことで日本ランク入りを果たした。
リクは三原の妹であるナズナと出会い、その同僚である伏黒に勝利してA級に昇格する。
続く試合では三原がベルトを賭けて元OPBF王者の柳に挑むが惜敗。
三原の先輩分の椿はOPBF王者となり、先に前へと進む。
リクは三原の敗戦に悔しさを噛みしめながらも、チャンピオンカーニバルへの挑戦権を賭けたA級トーナメントに挑む。
初戦で世界でも有数のトレーナー、キング・フレディを師に持つ水木との激闘を制したリク。
2試合目では神代が勝ち上がり、反対のブロックでは劉と兵動が準決勝へ駒を進めた。
あと2回勝てば日本タイトルへの挑戦権が手に入るところまできた。
リクには徐々に応援してくれる人が増え始め、三原もまたリクを支援する決意を固めるのだった。
13巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
神代とガーベラの力比べ
リクのジムに顔を出し始めた三原のアドバイスで、リクはプロとして応援してくれる人たちへの立ち振る舞いを学んでいく。
他方、リクと2回戦で対戦する神代は柳のジムを訪れ、再び喧嘩騒動を起こそうとしていた。
神代が柳に一方的に殴りかかろうとしたところをガーベラが止めに入り、腕相撲で白黒つけることとなる。
〈神代vsガーベラ [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
剛腕のガーベラに負けず神代は全身を使ってガーベラの左腕を折りながら勝利。
その強さはガーベラがプレッシャーに負けて思わずパンチを繰り出してしまうほどの物だった。
〈神代に軍配 [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
トラウマを抱えるナズナ
兄をボクシングの道から引き離したいと願うナズナはリクのジムへと足を運ぶ途中、苗代と遭遇する。
ナズナはリクが幼少期に殺人を犯していることを知って以降リクに犯罪者を見るような眼を向けており、苗代はそれを嫌っていた。
険悪な空気が流れながらも一歩も引かない苗代の強い眼差しによって自分の抱える秘めた衝動が押さえきれなくなったナズナは思わず苗代にキスし、痴漢行為を働いてしまう。
〈苗代を襲ってしまうナズナ [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
過去に強姦されたトラウマからレズビアンになったナズナは、リクと三原の関係を壊さないために自分を受け入れようとする苗代を見て自分が強姦魔と同じことをしているという強い自責の念に駆られる。
パニックを起こして自殺を図るナズナだが、そこに通りがかったリクによって助けられ、涙ながらに謝罪の言葉を繰り返すのだった。
リクvs神代 A級トーナメント準決勝第1試合
リクと神代、2人の対決の日が来た。
試合開始の前に神代が放ったローブローをリクが防ぎ、お返しとばかりに右フックをお見舞い。
〈ゴング前から火花が散る [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
互いに闘志を燃やしながら試合に臨む。
馬場の指示は「殴るべき瞬間が来るまで神代の拳を絶対にもらうな」というもの。
互いに相手の急所を知っている者同士、パンチを刺すきっかけを探り合う慎重な立ち上がり。
第1R終了の10秒前の合図とともに同時パンチが交差し、リクが先制。
〈リクが先制 [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
ここから神代が猛攻をしかけ、リクの意識が一瞬飛ぶ。
三原をはじめとする後援会の声援に背中を押されてすぐに持ち直したリクも反撃し、第2Rから互角の戦いを見せ始めた。
しかし打ち合うごとに笑いながら殴る神代が勢いを増していき、リクからダウンを奪う。
〈勢いを増す神代 [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
決着をつけるためにさらにテンポを上げる神代。
すかさず馬場が「逃げろ!」と指示を出し、何とか第2Rを持ちこたえた。
インターバルの間に何もできない悔しさを爆発させるリク。
〈対照的な表情の2人 [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
その表情を見てリクにまだ冷静さが足りないと踏んだ馬場は「好きなだけ逃げて殴られて来い。神代の拳を引き出して自分も引き出してもらえ」と送り出す。
その意図もわからぬまま第3Rを迎え、神代に一方的に攻められるリク。
しかしいつの間にかリクの鼓動は高鳴っているのだった。
〈リクの中で何かが変わる [リクドウ 13巻](c)集英社/松原利光〉
【13巻のまとめ】
準決勝ではリクと神代が激突。
神代の勢いとパンチ力に圧倒されるリクだが、馬場は神代に殴られることでリクが覚醒することに賭けている。
何もできず一方的に攻められる展開、しかしリクの中で何かが変わり始めていた―。
次巻へ続きます。
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参考ドン底の人生で見出した自分の生きるべき道はボクシングだった『リクドウ』全23巻【ネタバレ注意】
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