皇帝は体調を悪化させる一方、ついに婚約式が執り行われる。
無理を押して出席した皇帝だったが、突然血を吐き倒れてしまった。
毒を盛った疑いで捕らえられたリンデンだったが、なかなか潔白が証明できない中で、貴族派がリンデンの失脚を目論む。
一時持ち直した皇帝が再び急変し、エリーゼが手術をすることとなる。
何とか一命を取り留め、さらには回復の希望を見出すことができたのだった。
13巻のあらすじを振り返ってみましょう。
皇帝派の逆襲
皇帝は順調に回復しつつあり、普段の生活を送れる程度には回復が見込めそうだ。
リンデンは皇太子としても息子としてもエリーゼに感謝し、褒美を約束する。
ミハイルもまた、深夜にこっそりと皇帝の病室を訪ね、エリーゼに感謝の意を述べるのだった。
これにより、すっかり容疑が晴れたリンデンは、貴族派も反する明確な理由を失い、事実上の皇帝として活動し始める。
エリーゼは伯爵の位と、一度限りどのような罪も免責されるという権限を与えられた。
その裏で、リンデンとクリスは本格的に貴族派の粛清を開始し、次々と派閥の貴族が些細な罪で捕らえれられていった。
さらには国家直営の銀行を設立し、貴族派の中心人物でもあるチャイルド家の衰退を目論む。
ついに貴族派はリンデンの討伐以外に生き延びる術を失ってしまったのだった。
チャイルド侯爵の急病
チャイルド侯爵が急に体調を崩してしまう。
ユリエンはエリーゼの診察を進めるが、皇太子を討とうとする彼らにエリーゼの診察を受けることなどできるはずもなかった。
仲の良くなったエリーゼを失いたくないユリエンは、どうにか皇太子の許しを得て、同じ道を歩むことはできないものかと伯爵に問う。
しかし、伯爵の恨みもまた根深いものであり、もはやリンデンと貴族派どちらかが血を流すまで終わらない争いとなってしまったのだった。
壊死性の膵炎を発症し、余命は数日から十日程と告げられてしまった伯爵だったが、おそれているのは、ユリエンやミハイルはじめ残された者たちの決して明るくない行く末のみだった。
貴族派の誤算
皇帝はすっかり容態が安定し、意識を取り戻すのも時間の問題だった。
その一方で、政局はいよいよ悲劇へのカウントダウンを始める。
前世の記憶からもう時間がほとんど残されていないことを知り焦るエリーゼだったが、リンデンとの時間を過ごし、あらためて最後の賭けに出ることにした。
エリーゼはミハイルのもとを訪ねるものの不在で数時間待つこととなり、偶然に貴族派がリンデン討伐の計画を練っている様子を聞いてしまう。
メルキト伯爵はよりによって大恩があるエリーゼに聞かれてしまったことに困惑するものの、仕方なく拘束し対処に追われることとなった。
伯爵の私情を抜きにしても、今エリーゼを殺してしまえば、貴族派は市民を完全に敵に回すことになる。
もはや皇室やクロレンス家がエリーゼの不在に気付く前にリンデンを討伐する以外に無いほど追い込まれてしまったのだ。
説得
事情を知ったミハイルが現れ、拘束され眠らされたエリーゼを見て激高する。
すぐにエリーゼの拘束を解かせ、今夜リンデンを討伐する旨を指示した。
目を覚ましたエリーゼはミハイルに改めて皇位に興味が無いのか確認する。
そもそもミハイルは皇位を目指しているわけではなく、母への想いを貴族派につけこまれているだけなのだ。
それを知っているエリーゼは、たとえ怒らせることになろうとも、悲劇を止めるために説得を試みようとリンデンのもとを訪ねた。
当然、貴族派への慈悲を願うエリーゼの提案は受け入れられなかったが、引き下がらずに外の方法で恨みを晴らすことができるのなら彼らの助命はかなうのかと問う。
エリーゼにまで怒りをぶつけたくないリンデンは一度帰るように頼み、彼女もそれに従った。
恨みにとらわれるリンデンの行く末を思い悩むエリーゼに、父の容態が急変したとユリエンが泣きついてきたのだった。
【13巻のまとめ】
皇帝は快方に向かい、リンデンへの疑いも晴れることとなった。
一方で千載一遇のチャンスを逃してしまった貴族派はいよいよ追い込まれる。
悲劇を回避すべくエリーゼはミハイルのもとへ向かうが、貴族派に見つかり捕らえられてしまった。
なんとか解放されたエリーゼは、改めてミハイルが皇位に興味があるわけではないことを確認した。
それを受けてリンデンに貴族派の助命を求めるが、当然よい返事は得られない。
もうすでにどちらかの血が流れなければこの政局が片付かない状況にまで陥っていた。
【13巻の見どころ】
この巻の見どころは、皇帝の回復によって疑いが晴れたリンデンが、皇帝派として本格的に政敵の粛清を進めていく場面です。
一方で、エリーゼは悲劇を回避するために貴族派との対話を試みるも、かえって捕らえられてしまう緊迫の展開が続きます。
ミハイルの苦悩やユリエンの葛藤も描かれ、各陣営の思惑が交錯する中で、リンデンの怒りと復讐心が一層深まっていきます。

次巻へ続きます。
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