富士山麓の街で起こったアウトブレイク。静かに死にゆく街で、懸命にに生きようとする人々の姿を描く！
富士の見える町、横走市にある横走中央病院の医師・玉木。 ある日、駐屯する自衛隊の隊員・滝原、肉屋・中畑の2人が重篤な状態で立て続けに担ぎ込まれる。
似たような病状であったが、滝原は安定するも中畑は死亡。そのうえ滝原は、玉木の知らぬ間に自衛隊病院へと転院させられる……。
医療サスペンスの新星が、あり得べき危機をシミュレートする、警告の書。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
上場、あの富士山さんを意識する！？
三里三中の中学２年生、上場は女子バレー部部長の青田の着替え姿を覗こうと、友達とグルになって、上の階の窓からケータイ片手に命綱を付けて盗撮に挑んでいた。
しかし、上場が見たものは青田の下着の色ではなく、幼稚園時代からの幼馴染にして全長１８１㎝の富士山牧央のスポーツブラジャーから大きな胸がはみ出しそうな姿だった。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
そして、上場の命綱が抜けてしまい２階から転落してしまう。
上場は保健室で友達と手当を自分でしながら、新聞で女子バレー部の富士山さんの写真が大きく載った記事を見て、それからずっと考え込んでいた。
同じクラスの男子憧れの青田の下着姿をケータイに収められていたら、今頃オレは男たちのヒーローだったのに…。
でもそれを阻んだのが、富士山さん。 狙っていたわけじゃないのに、上場の頭からは富士山のセクシーショットが離れないのだった。
上場、富士山さんにコクハクする！
上場は、友達に富士山さんは異性としてアリかナシを確かめるために、遠回しに聞いてみた。
「あの富士山だったら萌えないよな、そっちの性癖以外じゃないと１７５㎝以上はナシ！」とバッサリ切り捨てられる。
ケータイを落としたことに気づいた上場は、友達と別れ、学校中を探しまわる。
そこへ富士山さんが現れ、「これあんたの？」とケータイを渡される。
富士山は上場に対しては暴力的だし、足もデカいし、犬にも吠えられる。
さらに富士山がまだ首の座っていない子どもにまで「すごくおっきいよ、あのおねーさん」とまでイジられた際、上場はその巨体で幼子を殴るかと勝手にヒヤヒヤしたが、富士山はその子に対して、「うん、大きいよ！」と明るく振舞い、上場はその姿に思わず心を射抜かれてしまった。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
セクシーショットの件もあり気持ちが前のめりになって、ついに上場から「俺たち付き合わね？」と告白。
すると富士山さんは「いいよ！」と即答。
想定外の快諾に改めて本気かどうか聞き直す上場だったが、富士山の返事は変わらず、こうしてとんとん拍子で彼女ができたのだった。
富士山さんと上場の夏休み
富士山さんと上場は、晴れて密かに付き合い始めることに。
合同練習をしているバレー部で上場たちが怠けていると、女バレキャプテンの青田から「怠けてないで、倉庫からハンドル持ってきて！」と怒られた。
そして、倉庫に行くと普段クラスも違い接点が部活でしか持てない富士山さんがいないかと考えつつ、電気をつけると、倉庫ではちょうど富士山が湿布を貼り替えるためにシャツをまくっているところだった。
昨日の告白が無かったかのように振舞う富士山さんに不安を覚え、上場は本当に自分と付き合うのかもう一度確認すると、富士山さんは「そーだよ」と答えてくれた。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
そのまま上場は富士山さんの元から離れず、富士山もその上場に身を任せる。
だが上場が富士山の湿布の臭いをかぐと、汗臭さをかがれたくなかった富士山のパンチが炸裂するのだった。
富士山さんと見守りケータイ
夏休みに入り、前は率先して部活をサボっていた上場だったが、突如、部活を励むことに。
友達とのカラオケとプールの誘いもよそに、１人バレーの練習をしていた。
部活しか富士山さんとのつながりがないからだ。
一方、富士山さんも監督に怒られながらも練習に励んでいた。
あるとき、富士山さんが水を飲んでいると、上場も隣にやってきて水を頭からかぶった。
そして、そっと自分のケータイ番号を書いた手紙を渡して、富士山さんのケータイ番号も聞こうとすると、「ケータイ持ってない。欲しいとか親に頼んだことないから」とバッサリ。
そして、上場のHな妄想が崩れていくのだった。
富士山さんはそんな上場をよそに、「家の電話でもいい？」と聞くが、上場は「いいわけないじゃん！」と怒って立ち去ってしまう。
上場は、家に帰って富士山さんの胸の写真を見ながら、ゴメンと謝りたいと後悔するが、ケータイが無ければすぐに謝ることもできない。
一方の富士山は親に「ケータイが欲しい」とねだってみる。
すると父親はあっさりOK。
父がそのまま機種も選んでくれると聞いて大喜びする。
翌日、富士山はこっそり上場を呼び出して、ケータイを見せるとなんと子供や老人が使う「見守りケータイ」だった。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
そんなことはつゆ知らずの富士山は「赤外線どーやるの？」と、のほほんと上場に聞いていた。
そして上場から電話もメールも親以外とできないことを伝えられると、思いっきり落ち込んでしまうのだった。
富士山さんと秘密の神社
夏休みに入り、友達の高木と三好と3人で部活にプールに忙しい日々の富士山さん。
スカート捲りをしながらはしゃいでいたが、ちゃんとパンツの下は水着を着て対策はバッチリ。
しかし、プールが中止になってしまい、がっかりして帰ろうとすると、上から紙が降ってきた。
上場からの手紙だった。
そこに書かれていたのは「地図」で呼び出された場所は神社。
上場は「ケータイ駄目だったから、これから毎日部活の帰りこっそりここで落ち合おうぜ」と伝えられる富士山さん。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
「木陰は涼しい～」と横になって休んでいる富士山さんに上場がセミの抜け殻を背中に仕込んでいたずらすると、富士山さんはびっくりして飛び起きる。
すると、制服のシャツがはだけて水着姿に。
上場はその姿にびっくりして見惚れ、富士山さんもその上場のリアクションを見て赤面。
2人で照れてしまうのだった。
花火大会に向けて
友達と花火大会の話になり、フクザツな心境になる富士山さん。
友達のマキは彼氏と行くらしいが、富士山さんは上場と付き合っているのはまだ内緒なのだ。
いつもの神社で上場と待ち合わせすると、突然上場が階段をダッシュしてきた。
それにつられて富士山さんもダッシュし、思いっきり上場を抜き去る。
そして2人は花火大会の話になるが、2人とも友達と行くと伝え、「向こうで何か目印になって会えないかな？」と考える上場。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
そこで考え付いたのが、富士山さんの身長そのものだった。
それを富士山さんに伝えると痛烈な「蹴り」が上場に入った。
夏休みのプールにて
花火大会を次週に控え、学校でプールが開かれた。
上場は富士山さんの水着姿にくぎ付けだった。
男子の間では、富士山さんの友達、三好が人気だった。
一方、三好も男子のことをチクビの色で判別して、チクビは唯一無二だとはしゃぐ。
そんななか、デリカシーのない副校長が富士山さんに「あなた大きいって聞いてたけど、本当に大きいわね！」と大声で話しかけると、みんなの注目の的になってしまった。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
そんな言葉をよそに富士山さんは「両親も大きいんで」とのほほんと返した。
そして緊張の糸が張り詰めていたその場が一気に和むのだった。
2人の距離が縮まる瞬間
花火大会に着ていく浴衣をせっかく着ようとお母さんに着つけてもらう富士山さんだったが、身長のおかげで丈が短くなってしまい、結局、普段着になってしまった。
三好は浴衣なのに、普段着でいいと、強がる富士山さん。
富士山さんと三好と会場へ行くと、そこで上場がバッタリと出会う。
上場は友達とはぐれたととぼけていると、三好も「高木を探しに行ってくる、すぐに戻る」と駆け出して行った。
三好はなかなか戻らず、上場と富士山さんは2人きりでお祭りを回ることに。
なんだかデートみたいだ。
2人で金魚すくいをすることにした。
富士山さんは金魚すくいが下手で、上場に笑われてしまう。
そこに水槽のヌシ、デカい金魚が現れる。まるで富士山さんみたいだ。
ムキになった富士山さんは、髪の毛を結んで臨戦態勢。胸元が開いた富士山さんを眺めて上場はハッとする。
上場は富士山さんに金魚すくいのコツを伝授すると、見事にヌシをすくうことに成功した！はしゃいだ富士山さんは大きくコブシを突き上げると、その反動で近くにいた子どものかき氷をこぼして泣かせてしまう。
かき氷まみれになった富士山さんのパーカーを洗うため、近くの水道に向かい洗っているとおしりが見えそうになる。
金魚すくいのおじさんが大きいヌシと小さい金魚をカレシとカノジョに例えて小さい方をおまけでくれた。
なんだかうれしそうな富士山さん。
花火を見ながら、富士山さんの手に触れそうになる上場。
そこに高木と三好の姿が。
上場も友達と合流。
人波に押され富士山さんの手が上場の手に触れる。
気づいてないのか、富士山さんは知らんぷり。
しかし意識はしているよう。
「富士山さんは思春期」1巻©双葉社/オジロマコト
心臓の鼓動が高鳴る中、2人はついに手をつなぐのだった。
【1巻のまとめ】
三里三中の2年生、上場は友達とグルになってみんなの憧れ女子バレー部の青田の下着姿を盗撮しようとするが、そこを阻んだのが富士山牧央、全長１８１㎝のブラジャーからはみ出そうな胸だった。
その姿が忘れられず上場は富士山さんにコクハクする。富士山さんの答えはYesだった。
それからというもの部活をサボっていた上場は、練習を励むようになり、富士山さんと共に秘密の交際をしながら一緒の時間を過ごすようになる。
「みまもりケータイ」しか持っていない富士山さんとは毎日、神社で落ち合うのが約束。
夏休みの花火大会では友達の目を盗みながら、上場は大勢の人波に紛れて富士山さんの手を握ることに成功する…！！！
次巻へ続きます。
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