ゴールデンカップスに移籍した凡田だが、パ・リーグの打者の洗礼を浴びて苦戦を強いられることとなる。
生え抜きで似たような年齢・成績の投手である印西とライバルとなり、凡田が地元開幕投手の座を射止めるが、味方打線の援護で勝利したものの凡田自身はピリッとしない内容だった。
印西もまたシーズン最初の先発では黒星を喫し、共に不甲斐ない出来の2人に地元TV局の老山アナとその娘の恵が鋭く切り込んでいく。
そしておじさん顔の凡田に好意を寄せる恵は、凡田はFAの複数年契約でモチベーションが下がっているのが不調の原因だと指摘するのであった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
足りないのはハングリー精神?
もともとおじさん顔の選手が好きで、今回は凡田に惚れ込んでしまった恵。
恵はさらに母の受け売りで凡田がFA選手として高額の年俸をもらっているがゆえにハングリー精神が足らずパフォーマンスが落ちたとも指摘。
気持ちを入れて投げることについて意識し始めた凡田は、次は中7日で投げることに。
代わりに印西が中5日で投げることとなるが、その日は印西の娘の誕生日。
まずは印西に気合いが入るのであった。
野球は家族のためか自分自身のためか
娘の前で気合い十分の印西は6回途中3失点と好投し、チームも勝利。
取材に対して娘のために頑張ったと答える印西だが、それを見た恵は「野球は家族のためにやるものなのか」と不満げな様子を見せる。
そんな恵に対して凡田は「野球は本当は自分のためだけにやるもの」とアドバイスし、それがさらに恵の心を掴んだのだった。
ペースがつかめない凡田
一方の凡田は意識的に気持ちを入れて投げるが、投手が打席に立たないパ・リーグではひと息つくタイミングがない。
4回を無失点に抑えたものの疲れが見え始め、5回には意図的に抜いて投げてみることに。
相手の打ち損じにも助けられて5回も切り抜けたものの、明らかに疲れが見えた6回には3ランホームランを打たれて負け投手になるのだった。
自己暗示で気合を注入
金太郎が3歳になり、双子の姉弟の裕子と春樹が半年を迎えた。
野球で一家を養っていくために気合いが入るが、一般家庭と比べれば今の契約での収入だけで養っていけるのは明白。
シングルマザーの母を持つ恵には「野球は自分のためだけにやるもの」と説いた凡田だったが、「今家族がいなくなったら野球ができるか?」と印西に問われると答えに詰まってしまう。
いつしか凡田にとっても家族がモチベーションになっており、「負けたら家族と離ればなれ」という自己暗示で投げてみることに。
試合の前には金太郎が交通事故にあいそうになりショックを受けてしまったという連絡があり、気が気でなくなった凡田は、より気合いを入れてマウンドへ上るのだった。
またもピリッとしない投球内容に
初回から味方打線の援護で6点をリードする楽な展開となるが、相手チームのアッパースイングの強芯に捕まり、4回までにずるずるとソロホームラン4本を献上してしまう。
5回までリードを保って投げきれれば勝利投手の権利を得るが、投げきれるかどうか微妙な内容。
そんな様子を見かねた4番のマーズは凡田に声をかけ、「生きたボールなら外野フライ止まりだが、今のお前のボールは死んでいる」と指摘する。
いずれのホームランも2アウトランナー無しの場面で狙い打ちされており、伸びるストレートがない以上、フライを打たれないためには大きく曲がる変化球で攻めるしかない。
そのマーズは3番のブルーノと共にソロホームランで凡田を援護し、再びリードは4点に。
このまま5回も投げることになった凡田は2勝目を掴むことはできるのか…。
【2巻のまとめ】
印西は娘の誕生日に気合を入れて先発し初勝利を飾る。
ハングリー精神が足りないと指摘された凡田も印西のアドバイスにより、家族を想いながら自己暗示で気合を入れて2度目の先発に臨んだ。
しかしまたもピリッとせず、ストレートが狙い打ちされるために大きく曲がる変化球で攻めるしかない状況に。
味方打線の援護でリードはしているものの、5回を無事に投げ抜くことができるのか微妙なのであった。
次巻へ続きます。
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