ゴールデンカップスに移籍した凡田だが、パ・リーグの打者の洗礼を浴びて苦戦を強いられることとなる。
生え抜きで似たような年齢・成績の投手である印西とライバルとなり、凡田が地元開幕投手の座を射止めるが、味方打線の援護で勝利したものの凡田自身はピリッとしない内容だった。
印西もまたシーズン最初の先発では黒星を喫し、共に不甲斐ない出来の2人に地元TV局の老山アナとその娘の恵が鋭く切り込んでいく。
そしておじさん顔の凡田に好意を寄せる恵は、凡田はFAの複数年契約でモチベーションが下がっているのが不調の原因だと指摘。
一方の印西は娘の誕生日に気合を入れて先発し初勝利を飾り、ハングリー精神が足りないと指摘された凡田も印西のアドバイスにより、家族を想いながら自己暗示で気合を入れて2度目の先発に臨んだ。
しかしまたもピリッとせず、ストレートが狙い打ちされるために大きく曲がる変化球で攻めるしかない状況に。
味方打線の援護でリードはしているものの、5回を無事に投げ抜くことができるのか微妙なのであった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ストレート勝負が裏目に出て最悪の結果に
前日の試合ではリリーフ陣総動員で引き分けだったため、この日はできるだけ先発の凡田を引っ張る方針のゴールデンカップス。
投球内容のよくない凡田を見かねたトクは、変化球の多投で逃げまくるピッチングをするようにアドバイス。
ストレートが通用しないことを感じていた凡田はトクのアドバイスを受け入れ、そこから無失点のまま8回まで投げ抜いた。
そして9回裏も凡田がマウンドへ。
このまま無失点に抑えて防御率を下げたい凡田だったが、2アウト満塁のピンチを背負ったところで今日ホームランを打たれている3番・尾野を迎える。
家族のことを頭に浮かべて気合を入れ、変化球をエサにしながら裏をかいたストレート勝負を挑むが、詰まらせた当たりの打球はレフトスタンド最前列に飛び込み、まさかの満塁ホームラン。
土壇場で同点、引き分けとなったうえに凡田の防御率は逆に上昇してしまうのだった。
凡田とトクが針のむしろに
凡田の防御率を下げてやりたいという親心から9回のマウンドへ送ったトクは、采配ミスを悔やんでいた。
傍から見れば山梨県人会の繋がりが招いたミスとも考えられ、早速老山アナがいち早く代弁するかのようにテレビで痛烈に批判する。
いつもなら老山アナが先んじて切り込むことでガス抜きの効果が期待できたのだが、この批判によって山梨県人会の存在が大々的に拡散されてしまい、逆にファンの怒りを煽ることになってしまった。
世間の目がいっそう厳しくなる中、2軍で好調な左投手を昇格させるために、向井監督は凡田ではなく印西を2軍に落とすことに。
これは山梨県人会の温情ではなく、凡田をあえて落とさないことでトクと凡田を批判にさらさせ、試練を与えるための采配なのであった。
復活のヒントは2段モーション
2軍で昇格のチャンスを自力で掴み取らなければならなくなった印西は、入団の頃からずっと一緒に取材してきてくれた老山アナにヒントを求める。
老山アナの亡き夫であるカメラマンの鉄至なら確かな眼と記録した映像でよくアドバイスをくれたため、藁にもすがる思いの印西。
老山アナは夫が撮っていた昔の映像を渡し、印西は一時期禁止されていた2段モーションにヒントを得る。
そしてその後2軍コーチに配置転換されたトクと、それについて降格してきた凡田と共に再起を図ることとなるのであった。
恵と家族のような付き合いに
一方、気分転換に1日オフをもらった凡田は家族サービスとし、双子の面倒を見ている間にユキが金太郎を球場の遊園地に連れていく。
目を離したすきに金太郎が迷子になってしまうが、偶然居合わせた恵と意気投合し無事だった。
翌日から練習を再開した凡田は、印西から共有された2段モーションの映像からタメを作ることを学び、フォーム改造に着手する。
そして再びオフの日には金太郎を連れて球場の遊園地に出かけた凡田は恵と遭遇。
恵と金太郎が意気投合していたことを知り、さらに父性に飢えている恵のために家族と同じように接するのであった。
【3巻のまとめ】
変化球に頼りながら粘りを見せる凡田だったが、結局はストレート勝負が裏目に出て試合をぶち壊してしまった。
程なくして凡田はトクと一緒に2軍に落とされることとなり、そこで印西と復帰に向けてもがくこととなる。
印西が昔やっていた2段モーションの映像を老山アナから入手し、凡田はフォーム改造に着手するのだった。
次巻へ続きます。
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