球界の盟主と呼ばれる名門球団モップスの一員となった夏之介は、婚約者のユキと入籍し子供も生まれ、公私ともに新たな環境での選手生活を送ることになったが、チーム事情による過度の酷使で肘を壊し、トミー・ジョン手術を受けることに。
まるまる1シーズンを棒に振ってリハビリを続けた末、失点はするものの試合を壊さない、クオリティ・スタートのできる投手として評価されることとなる。
中継ぎではなく「先発ピッチャーとしてやっていきたい」との思いを抱き始めた凡田だったが、次シーズンのモップスでは先発として残る余地はなく、FA宣言。
古巣のスパイダースと仙台ゴールデンカップスの2球団が名乗りを上げ、移籍条件としてはスパイダースの方が若干上だったが、自身との対戦経験が少ないパ・リーグ相手の方が勝ちを狙いやすいとの判断から、ゴールデンカップスへの移籍を決めた。
年齢的にもベテランの域に達した凡田の新たなシーズンが、パ・リーグの舞台で始まる―。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
パ・リーグの打者の洗礼
ゴールデンカップスに移籍し、久米島でキャンプインした凡田。
しかしチーム内の紅白戦ではメッタ打ちにあい、2回持たず8失点、このチームに加入している五利とのカウントの途中で代えられるという散々な状況となる。
監督の向井、ピッチングコーチのトク、凡田は何れも山梨県出身とあり、仙台パーフェクTVの女子アナウンサーである老山は県人会の繋がりなどにもずけずけと踏み込んだ質問をしてくる。
が、この老山アナもまた山梨県出身であり、球場での取材モードを離れればゴールデンカップスの元監督にして現シニアディレクターの早乙女の弟子という立場。
老山アナは早乙女のアドバイスを受けて、男には聞けないような質問や言いにくいことに女の目線・考え方からあえて踏み込むこと取材スタイルを武器にしていた。
そんな老山アナから見ても、ゴールデンカップスの山梨県人会の後輩である凡田の出来は今のところ最悪。
オープン戦ではセ・リーグの打者相手には抑えるものの、パ・リーグの打者に通用するかには疑問符がつくのであった。
生え抜きの印西と地元開幕投手の座を争う
ゴールデンカップスには生え抜きの先発である印西もおり、凡田と今シーズンの本拠地初戦の先発の座を争うこととなる。
2人とも昨シーズンの成績は24登板で9勝8敗、防御率は印西の方が若干良いが、凡田の方が2つ若いという関係。
印西は出身は長野県だが、仙台の地で代々県議務める名士の娘と結婚して婿入りし、引退後は県議と噂されるほど地元からの人気も厚い。
そんな印西もオープン戦での調子は上々であり、出身の長野県を離れて家庭を築いた仙台の地での開幕投手になるべく気合が入る。
一方の凡田はパ・リーグのチームとのオープン戦が悪天候でことごとく中止となり、ぶっつけ本番でシーズン開幕を迎えることになってしまった。
3番打者のブルーノと4番のマーズのコンビ相手にも凡田は柵越えを連発される一方、印西は2人をゴロに仕留める仕上がり。
そんななか、ブルペンコーチの菊水は地元の開幕投手にかかるプレッシャーを考慮して開幕は印西ではなくより高年俸の凡田にすべきと進言。
印西は地元開幕投手を逃したことに気を落とすものの、そのプレッシャーが凡田に重くのしかかることになるのであった。
味方打線の援護で何とか初勝利を飾る
ぶっつけ本番でのパ・リーグの打者相手の先発。
凡田はいきなりツーベースを許し、その後もあれよあれよと4回6失点。
打ち取ったと思った当たりが抜けたり、フライが思ったよりも伸びる、空振りと思ったのに当てられる感覚に戸惑いながらも、味方打線の援護もあって1点リードのまま5回2アウトに。
ピッチングコーチのトクはあえて凡田を叱責する意味を込めてここで降板させ勝ち星に与えないようにしようとするが、ブルペンコーチの菊水は懲罰的な交代には反対。
結果として凡田はそのまま何とか5回を投げ切り、チームも5人の継投で逃げ切ったことで勝ち星がついたのだった。
慧眼の娘が凡田と印西を分析
本拠地第2戦の先発マウンドに立った印西は、5回6失点となり凡田と同じ出来となる。
しかしこの日は味方打線の援護が及ばず、印西は敗戦投手に。
地元ファンの前で不甲斐ないピッチングを見せた印西は老山アナから厳しい質問責めにあうが、その場に老山アナの娘である恵が乱入。
恵は印西に対して老山アナからの受け売りからか、「モチベーションが下がっていたから打たれた」と鋭く指摘。
目が良い恵はさらに、印西の球筋がいつも以上に垂れていたことや、凡田は球が伸びるタイプだが伸び方がまだ足りないと証言する。
球が垂れる投手は上手くハマればゴロを量産できるが、この日は垂れすぎたことで低めの球がボールに。
一方の凡田もボールの回転数が足りなかったことで伸びがイマイチであり、迫力が無かったようである。
母の受け売りで選手とも距離を縮める恵はおじさん顔が好みと言うこともあって凡田に接近を試みるが、凡田が結婚していると知ってショックを受けてしまうのであった。
【1巻のまとめ】
ゴールデンカップスに移籍した凡田だが、パ・リーグの打者の洗礼を浴びて苦戦を強いられることとなる。
生え抜きで似たような年齢・成績の投手である印西とライバルとなり、凡田が地元開幕投手の座を射止めるが、味方打線の援護で勝利したものの凡田自身はピリッとしない内容だった。
印西もまたシーズン最初の先発では黒星を喫し、共に不甲斐ない出来の2人に地元TV局の老山アナとその娘の恵が鋭く切り込んでいく。
そしておじさん顔の凡田に好意を寄せる恵は、凡田はFAの複数年契約でモチベーションが下がっているのが不調の原因だと指摘するのであった。
次巻へ続きます。
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