ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋にいた中学生の西や美少女の岸本らとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
破壊的な威力を持つ近未来の武器を手にわけもわからぬままゲームが始まり、次々と人が死んでいくなか玄野がねぎ星人を追い詰め、ゲームの経験者で近くに潜んでいた西が仕留めた。
ゲーム終了時点で生き残っていた者は五体満足で部屋に帰還を果たし、「ガンツ」から採点を受けて元の世界へと解放される。
ガンツから支給されたスーツさえあれば、元の世界でも怖いものなどない―。
そう感じ始める玄野の家に行くアテのない岸本が上がり込み、加藤に一途な思いを寄せる岸本との同棲生活が始まった。
そんななかまたあのゲームが始まり、「田中星人」がターゲットとなる。
新たに集められた暴走族などのメンバーと共に挑むことになるが、玄野がスーツを家に置き忘れてしまい生身で臨むうえ、途中でスーツが故障した西がまさかの命を落とす事態となってしまう。
「あと10点で自由になれたのに…」というのが西の遺言だった。
残ったメンバーを加藤が必死にまとめ、残りのターゲット撃破に向かうも、市街地で包囲され犠牲者が出てしまう。
一方、暴走族にパシられる生身の玄野は、偵察に向かったとあるボロアパートで田中星人たちに囲まれ、そのボスに遭遇してしまうのだった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
祖母と少年も助けられず
加藤たちが祖母と少年を助けに向かうが、間に合わず。
田中星人2体をそれぞれ撃破したものの2人が死ぬ前に助けることはできなかった。
ゲームのカウントダウンは残り15分。
これ以上死人を出さないよう、時間内にターゲットの撃破を目指すしかないのであった。
玄野がボス撃破に成功
その頃、アパートで田中星人たちとそのボスに囲まれ窮地に陥る玄野。
「死んでたまるか」と何度も自分に言い聞かせながら銃で自分の足元を撃ち、アパートの床ごと崩落させて脱出に成功する。
外で待機していた暴走族、そして駆け付けた加藤たちも合流し、全てのターゲットを倒したと息をつくのも束の間。
上空から急降下してきたボスが暴走族の身体を掴んで急上昇し、空中でその頭を食いちぎった。
再び地上に舞い降りたボスは玄野に狙いをつけ、今度は玄野の肩を掴んで急上昇していく。
空中で身体が引きちぎられそうになった玄野。
何とか銃で抵抗しながらボスの口元に伸びていた謎のチューブを引き抜くと、ボスは苦しみながら落下を始めた。
落ち際に玄野が銃でボスを仕留め、民家の屋根をクッションにして無事に生還。
制限時間内にゲームをクリアし、みな最初の部屋へと帰還を果たすのだった。
ガンツに自分の居場所を見出す玄野
ガンツによる採点が発表され、田中星人1体につき5点が与えられる。
岸本:5点
加藤:5点
北条:10点
そしてボスを倒した玄野はトータル38点を獲得。
しかし帰り際、加藤と一緒に住むことができそうかどうか探りを入れる岸本を見て、玄野は複雑な思いを抱えることに。
そして加藤への嫉妬をそのまま岸本にぶつけてしまい、岸本が玄野の家を出ていった。
岸本とも別れ、また退屈な学校生活に戻った玄野は、次第に自分が輝ける場所であるあのゲームを心待ちにするようになるのだった。
元の世界でのペナルティ
元の世界へ生還を果たした暴走族の男は、ガンツの銃の威力を現実世界でも試しながら、気に食わない相手にそれを向けて楽しんでいた。
この銃さえあれば自分は最強、そう思いながら敵対するチームに単独で喧嘩を仕掛ける男。
引き金を引こうとすると頭の中に警告音が鳴り響くが、それも無視して撃とうとしたとき、男の頭の中で小さな爆発が起こり、そのまま絶命。
ガンツの世界のことは他の人間に知られてはいけないというルールを破ったことによるペナルティなのであった。
3度目のゲームが始まる
勢いで岸本を追い出してしまいながらも、未練タラタラの様子。
対して、加藤はようやく貯まったバイト代で弟の歩と共に部屋を借り、家を出た。
喜ぶ弟を見ながら、もう2度とガンツのゲームに行きたくないと願う加藤。
しかしその願い虚しく、また悪寒と共にゲームが始まる。
今度の部屋ではほとんどが初心者であり、その中でテレビ出演歴もある仏僧が説法を説いていた。
加藤がいつも通り皆に事情を説明するなか、仏僧に従って念仏を唱える者、半信半疑の者、みな反応はそれぞれである。
他方、準備万端の玄野は岸本が加藤にしか目がないことを悟り、ひとり部屋の奥にある洗面台へ。
玄野が失恋に涙を流しているところを見た勝気な美女が、玄野に母性本能をくすぐられたのか興味を持った様子。
そうこうしているうちにガンツから合図の音楽が流れ、またゲームが始まるのだった。
【5巻のまとめ】
何人かが犠牲になるが、玄野がボスの撃破に成功、ゲームクリアとなる。
ガンツのゲームの中に自分の輝ける居場所を見出し始める玄野だが、岸本が想いを寄せる加藤に嫉妬し岸本を家から追い出してしまった。
幼い弟の歩を養うため、もう二度とゲームには参加したくないと願う加藤、しかしそんな願いを裏切るかのように3度目のゲームが始まった。
集められた多くの初心者を必死に束ねようとする加藤だが、TV出演歴もある仏僧を筆頭に信じない者、半信半疑である者、反応はそれぞれである。
岸本への失恋のショックが癒えない玄野は部屋の奥の方で佇み、そんな玄野に母性本能をくすぐられた勝気な美女が声をかけた。
果たして今度のゲームはどんな展開が待っているのか―。
次巻へ続きます。
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