医師でありジャズピアニストでもある産科医の鴻鳥サクラは自身も孤児として育ちながら、赤ちゃんが無事に生まれることを最優先し家族の幸せを願いながら常にベストを尽くす。
同僚として働くのはサクラの研修医時代からの付き合いであるベテラン助産師の小松、サクラの同期で無愛想な四宮たち。
1巻では飛び込みでの出産受け入れ、望まぬ妊娠で赤ちゃんを育てられない母親、切迫流産による緊急の帝王切開、浮気した夫から淋病を移された妊婦、身体に傷をつけたくないと帝王切開を拒むストリッパーの妊婦のエピソードが収録。
2巻では妊娠に悩む高校生妊婦、無脳症で一度は赤ちゃんを諦めた妊婦のエピソードを収録。
3巻では四宮を変える原因となった妊婦の喫煙リスク、日本でのライブツアー中に出産することとなったジャズ歌手のエピソード、助産院で産むことのメリットとデメリットが収録。
そして次は交通事故に巻き込まれて緊急搬送されてきた妊婦の話から始まります。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
母体と赤ちゃん、どちらかしか救えない究極の選択
交通事故に遭い頭を強打した妊婦の手術。
幸いにもおなかの赤ちゃんは無事だが、このまま分娩を誘発すれば母体の脳圧が上がって母体が助かる見込みはなくなってしまう。
患者である母体の命と赤ちゃんの命、どちらを最優先とするかで救命医の加瀬とサクラの意見が割れ、ひとまず母体の容態を見ることとなる。
事故を聞いて患者の夫が駆け付けるが、「奥様の意識が戻らない可能性が高い」と聞いて呆然。
さらに容体が急変したときには母体と赤ちゃん、どちらの命を助けるのかという究極の判断を迫られることとなる。
やりきれない思いとまとまらない考え、悩む夫をよそに母体の容態が急変し、心停止に。
スマホにあった妻の妊娠中の動画で妻が赤ちゃんのことを「自分の命より大切なもの」と言っていたことから、夫は赤ちゃんの命を優先することを決断した。
その決断で加瀬とサクラが迅速に処置を施し、赤ちゃんは無事に出産、そして妻は帰らぬ人となってしまう。
産まれたばかりの、妻に似た赤ちゃんを抱きしめながら妻の死を看取る夫。
不安でいっぱいだが、赤ちゃんを自分の手で育て上げることを胸に誓う。
病院から出産に際に用意されたへその緒は2つ、その1つは妻の棺に入れられたのであった。
夫からのDVという呪縛
産科医には様々な患者が来る。
浮気を重ね夫以外の子ができたのではないかと心配する妊婦、ピルを処方して生理の周期をズラしたい患者、そして今回サクラのもとにある夫婦が診察に訪れた際、サクラは妊婦の首にアザがあるのを発見する。
夫のDVを疑ったすぐにサクラは助産師指導という名目で妊婦だけに話を聞く機会を作り出し、小松が探りを入れることに。
本人は言葉では否定するが、夫からDVを受けていると見て間違いなさそうである。
サクラたちはソーシャルワーカーの向井に連絡しつつ妊婦にDVに関するパンフレットなどを渡して帰すが、夫のDVはエスカレートしてさらに傷が増えていく。
向井や小松が諭しても「夫は普段はとても優しい。主人を怒らせてしまう私が悪い」と自分を責める妊婦。
「子供が産まれたら変わってくれる」と信じている様子だが、冷静に考えればその期待は薄く、説得には時間をかけるしかない。
ところが事態はさらに悪化。
DV関連のパンフが夫に見つかってしまい、意を決して「一緒に病院に行って心の診察を受けてほしい」とお願いしたことで夫が激昂、殴られたことで鼻骨と肋骨が1本折れた状態で妊婦が救急搬送されてきたのである。
夫と一緒に幸せな生活を築くという願いが叶わないと悟った妊婦はサクラたちに助けを求め、母子シェルターに入ることを決意する。
夫にも家族にも居場所を伝えず、新たな場所で安全だが孤独な生活を選んだ妊婦。
「妻に会わせろ」と威圧してくる夫に対し、サクラは「夫と赤ちゃんの父親、今のあなたにはそのどちらの資格もない。奥様が悩み苦しんだ結果、出された答えです。お引き取り下さい」と毅然とした対応を取る。
妊娠中はDVが起こりやすいが、その妊娠中に夫のDVから逃れられるケースは珍しい。
この妊婦はその後、シェルターで無事に女の子を出産したという報告が上がるのであった。
ワクチンさえ打てば防げる風疹
先天性風疹症候群により先天性白内障と心室中隔欠損症という障害を抱えた少女・ハルカはサクラがお産で取り上げた子の1人で、「ベイビーのようなジャズピアニストになりたい」という夢を持っていた。
風疹はワクチン注射1本あれば防げるものの、その注射を怠ったせいで妊婦が感染してしまうとハルカのように障害が残ってしまう怖い病気。
小さな会社を営むハルカの父は風疹のワクチン接種の大切さを説くために会社の負担で社員たちに麻疹・風疹混合ワクチンの予防接種を受けさせることを決断する。
そして後日、誕生日を迎えたハルカたちがベイビーのライブに来ていると知ったサクラは、ハルカへのバースデープレゼントとして最前列の席を用意し、さらにハルカと一緒にデュエットをするサプライズを演出する。
目が見えなくとも憧れのベイビーと一緒にピアノを弾ける喜びを味わったハルカ。
耳の良いハルカはベイビーの正体がサクラであることに気づき、次の診察でサクラに会った際に「次はもっと上手く弾くからね」と次の機会を約束するのであった。
【4巻のまとめ】
交通事故に巻き込まれて緊急搬送されてきた妊婦の手術では、母体と赤ちゃんのどちらの命を優先させるかという究極の選択を迫られる夫の苦悩を描く。
さらに妊娠中に夫のDVという呪縛から逃れることができた妊婦、ワクチンさえ打てば防げる風疹の啓蒙エピソードを収録。
次巻へ続きます。
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