将也は転入生の硝子の耳が聞こえないことをからかい、クラスメイトと共に嫌がらせをエスカレートさせていった。
しかし硝子へのいじめが大人に知られた途端友人にも裏切られ、孤立してしまう。
6年経ち自殺を決意した将也は、最後に硝子に会いに行くことにする。
硝子と再会できた将也は、結果的に自殺を思いとどまって硝子と友達になりたいと考え、クラスメイトの永束や硝子の妹である結弦の力を借りながら硝子と少しずつ距離を縮めていく。
しかし将也は硝子に会いたい気持ちと、自分には会う資格が無いのではという、過去の行いへの後悔との狭間で思い悩んでいた。
将也は硝子のために小学校時代の同級生に会わせることを決意。
硝子は小学校時代に硝子と親しくしようとしていじめられ転校していった佐原と再会し、改めて友達になることが出来た。
一方、小学校時代から硝子のいじめに加担していた植野は将也に好意があるため、硝子を敵視している。
小学校時代の友人たちとの再会を通して、将也と硝子はお互いに距離が縮まっていることを再確認。
しかし硝子やクラスメイトと遊園地へ来た将也は普通の友達になれたような感覚に陥るが、植野と硝子はまたしても喧嘩別れになってしまう。
一方、硝子と結弦の祖母が亡くなった。
硝子の家庭でぎくしゃくしていた親子関係も、様々なことを乗り越え、少しずつ変わり始めていた。
夏休みに入り、将也たちは映画製作を進めることとなる。
将也は友人と過ごす夏休みを噛みしめていたが、川井に過去をバラされたことがきっかけで喧嘩別れし、また孤独になってしまった。
そして硝子と花火大会へ行った帰り、自分がいると将也が不幸になると思い詰めた硝子がマンションのベランダから飛び降りを図っている姿を見つけ、必死に助けようとした結果、将也が硝子の代わりに川に落ち、意識不明となって入院。
硝子は自分が壊した関係を取り戻すため、映画作成を再開させるべくみんなに声をかけていった。
そしてそれぞれが再び映画に向き合い始める。
一方、将也も無事に病室で意識を取り戻すのであった。
最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。
一緒に生きていく
意識を取り戻した将也は、目覚めたばかりにもかかわらず病院を抜け出し、夢で見た橋の上にいる硝子を追いかけるように橋まで走った。
橋の上には本当に硝子がいた。
硝子のことを分かったつもりになり、知らずに追い詰めていたことを謝る将也。
硝子は泣いている。
でも将也は硝子に死んでほしくない、一緒に生きてほしいと伝える。
硝子は笑顔で受け入れた。
そこへ将也の母、結弦、硝子の母が来て、意識が戻った将也の姿に安堵する。
その後、将也と将也の母、硝子の家族で食事へ。
母同士もお酒の力を借りて打ち解け、仲良くなっていた。
完成した映画
将也は高校の文化祭に出席することに決めた。
硝子に連れられて行くと、永束を中心にみんなで作った映画が上映されていた。
硝子にも分かるように、音声はなく字幕付きだった。
衣装や小学校でのロケ、脚本等みんなの力で完成した映画を観て将也は感動し、思わず歓声を上げる。
すると、そこにいたみんなが将也に気が付き、永束や真柴、川井、佐原、植野が気恥ずかしそうに話し掛けてきた。
将也はみんなに感謝し、喧嘩別れした際の暴言を詫びる。
そしてこれからは友人としてもっと親しくなりたいと伝え、仲直りした。
みんなで作った映画は予選を通過し、公開選考会へ参加することに。
映画は酷評だったが、島田にも再会出来て気分は良かった。
帰りにみんなでファミレスへ行き、他愛もないことで笑い合うのだった。
卒業、それぞれの進路
高校卒業が近づいてきて、それぞれ進路について考え始める。
佐原と植野はファッションの道へ、硝子は理容師を目指す。
硝子が上京すると聞いて、将也は心配し反対したものの、自分のやりたい目標へ向かって進むみんなを見て、硝子のやりたい道を応援すべきだと思い直す。
そして将也も実家を継ぐため、理容師を目指し進学することに決め、硝子と夢に向かってお互い頑張ろうと励まし合う。
卒業間際、植野から将也が川に落ちた時に助けたのは島田だと聞かされる。
将也も、いつかまた島田と話したいと感じるようになっていた。
成人式
成人式の日、久しぶりに集まった映画製作のメンバーと近況を報告し合う将也。
みんなそれぞれの夢に向かって頑張っていた。
式が終わり、硝子と小学校の同窓会会場へ向かう。
過去の苦い思い出はあるが、高校生活を仲間と過ごした将也は、あの頃とは変わっていた。
みんなと向き合うことで辛い過去が思い起こされるかもしれないが、生きている限りこれから変えられる可能性だってある。
将也と硝子は緊張しながらも、手を取り合って一緒に会場の扉を開けるのだった。
【最終巻のまとめ】
意識を取り戻した将也は硝子に一緒に生きていこうと話す。
高校を卒業し、それぞれの道に進み始めた映画製作のメンバーたち。
将也と硝子も成人式で小学校の同窓会へ参加する。
あの頃と変わった2人で、手を取り合って扉を開けた。
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