家庭を顧みずに仕事に没頭して妻・遥と息子・将太に家出された警察官・沢村久志。
ある日、後輩の西野と共に生きながら空腹の犬に喰い殺された女性の事件を担当することになる。
犯人像として浮かび上がったのはカエルのマスクを被り、レインコートを着て雨の日に殺人を行い、雨雲を追って去る殺人鬼「カエル男」。
猟奇的な殺人は止まらず、やがて、その被害者が全員「幼女樹脂詰め殺人事件」の裁判員制度による裁判員だったことが判明する。
そして息子を連れて家出した沢村の妻もその1人であり、警察の捜査の手をすり抜けるようにして沢村の妻と息子もカエル男によって拉致されてしまった。
沢村は身内が狙われていることから正式な捜査班から外されていたものの、西野と共に独自の捜査でカエル男を追うが、建設現場の屋上でカエル男と対峙した際、カエル男は自分をマークしていることを知る。
さらに、カエル男は沢村の目の前で西野をも屋上から突き落とすのであった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。
1人で犯人を追う覚悟を固める沢村
沢村の目の前で落下し、西野が命を落としてしまった。
自分が捜査に協力させていたせいで巻き込んでしまったと責任を感じる沢村。
上司の関端は沢村の気持ちに一定の理解を示したものの、規則を破って勝手に捜査をしていた沢村は本庁に連行されることに。
だが覚悟を決めた沢村は腹痛を装って逃走し、警察よりも早く自分がカエル男を捕まえることを決める。
そしてコネのある道具屋へと赴き、自分の貯金から大枚をはたいて闇取引で拳銃を手に入れた。
「ミュージアム」2巻©講談社/巴亮介
沢村の逃走を知った本庁は沢村を重要参考人として手配しつつ、カエル男の捜査を急ぐのであった。
犯人は重度の日光アレルギー?
カエル男の発言や行動を思い返しながら、カエル男が自分を標的にしていたことの意味を考える沢村。
犯行はいつも雨の日で常にレインコートを着ており、西野が突き落とされたときは雨が止むと同時にそのまま立ち去って行った。
その不自然な行動に違和感を覚え、沢村は犯人が太陽光に対して重度のアレルギーのようなものを持っているのではないかと考える。
珍しく程度の重いアレルギーであれば治療できる病院も限られるため、その患者情報を得ようと沢村は病院へと急いでいく。
一方、沢村のことを信じ続ける関端はチームをまとめ、1人で犯人を追っているであろう沢村の消息を掴むために注力するのであった。
容疑者を特定
沢村の読み通り、日光に対するアレルギーは「光線過敏症」というれっきとした症状があった。
「ミュージアム」2巻©講談社/巴亮介
病院の医師を訪ねて聞き込みを行う沢村だが、患者情報は個人情報でもあり、捜査令状も無い状態ではなかなか協力を得ることができない。
それでも話を続けて重度の光線過敏症を抱え、男性や背丈、話し方の特徴などで絞り込んでいくうちに、医師がその情報に該当する患者に思い当たる節があることを確信した沢村は、強硬手段で拳銃を突きつけ、その患者のカルテを入手。
患者の名前は「霧島 早苗」。
医師によれば霧島は10年以上前に起きた未解決の「資産家夫婦バラバラ殺人事件」で両親を失っており、精神的にトラウマを抱えているという。
だがそれを聞いた沢村は、霧島が両親をも手にかけていた生粋の殺人鬼だと悟り、医師に口止めをしたうえで単身で霧島の自宅へと急行するのであった。
容疑者宅に踏み込む沢村だが…
妻と息子の無事を信じ、拳銃を手に霧島の自宅に足を踏み入れる沢村。
資産家とあって自宅は豪邸だが、散らかった部屋からはカエルの覆面やこれまでに殺害された被害者たちとの関連を裏付ける証拠が続々と見つかった。
「ミュージアム」2巻©講談社/巴亮介
沢村の部屋にも監視カメラが付けられており、モニターに映る自分の部屋を見て言葉を失う。
だがその隙を突いた霧島がバールで沢村に殴り掛かり、激しいもみ合いに。
霧島は言葉巧みに沢村の動揺を誘い、すかさずバールで殴打して沢村を気絶させる。
そして計画通り、沢村は監禁されてしまうのだった。
監禁部屋で始まる脱出ゲーム
沢村が目を覚ますと、そこは狭い密室になっていた。
ドアにはパスワード式の電子ロックがかけられ、簡易ベッド、トイレ用のバケツ、妻と息子を模したマネキンがあるだけ。
「ミュージアム」2巻©講談社/巴亮介
息子のマネキンはジグソーパズルを抱えており、それを完成させればパスワードへのヒントになるようだ。
きっとどこかに仕掛けられたカメラ越しに霧島が監視していることを見越しながら、沢村は脱出に向けて試行を巡らせることとなる。
天井付近を通る配管を通して飲み物と不味いハンバーガーは定期的に差し入れられ、時間をかけてでもパズルを解くほかない状況。
丸一日ほどかけて取り組んでいくうちに、そのパズルが息子の描いた家族の絵であることが判る。
刑事として家族をないがしろにしたまま殉職した父親のこと、その父と同じように家族に向き合わなかったことへの後悔など、様々な想いが頭のなかを駆け巡る。
必死に冷静さを取り戻しながらパズルを解いていくと、息子の書いた絵のほかにアルファベットの「E」「A」「T」が浮かび上がってきた。
「ミュージアム」2巻©講談社/巴亮介
他方、沢村の消息を追う関端らは道具屋に接触し、沢村がアレルギーや病院についても調べていたことを突き止める。
そして沢村が訪れた病院で聞き込みを行い、沢村の足跡を着実に追っているのであった。
【2巻のまとめ】
警察組織を離れ、個人で必死に「カエル男」を追う沢村は、「カエル男」は雨の日でなければ行動できない理由があるのではないかと考え、重度の日光アレルギーかもしれないと仮説を立てる。
専門家を訪ね歩き、病院の医師までも脅して手に入れた情報から、資産家の両親を中学生の時に猟奇殺人犯に殺された被害者遺族と思われていた霧島早苗が、自らの手で両親をも「芸術」と呼ぶ殺人の犠牲にした犯人だと沢村は確信。
家族の無事を信じて霧島の家に踏み込む沢村だったが、もみ合いの末に一撃を受けて意識を失い監禁されてしまう。
目を覚ますと狭い部屋に監禁されており、脱出するためにはジグソーパズルを解かなければならない。
不味いハンバーガーなどが定期的に差し入れられるなか、必死に冷静さを取り戻しながらパズルを解いていくと、完成図となる息子の書いた絵のほかにアルファベットの「E」「A」「T」が浮かび上がってくるのであった。
次巻へ続きます。
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