空手の大会に颯爽と現れ、あっさりと優勝した範馬刃牙。
その正体は東京ドームの地下に存在する禁じ手なしの裏闘技場のチャンピオンだった。
地下の闘技場では現役横綱やプロレスラーをはじめ、様々な闘技者が禁じ手なしの異種格闘技戦を繰り広げる。
チャンピオンである刃牙は”紐切り”を得意とする鎬昂昇・マウント斗羽と対戦し勝利。
しかし「地上最強の生物」と謳われる父、勇次郎にはまだまだ到底及ばない。
勇次郎はスペシャルマッチで愚地独歩に完勝。
敗戦し生死の境を彷徨う独歩を救ったスーパードクター鎬紅葉と刃牙が対戦する。
フィジカルエリートであると同時に人体を知り尽くした紅葉を相手に苦戦する刃牙。
しかし紅葉の人体実験の犠牲となった患者たちのため奮闘し、剛体術による一撃必殺で逆転勝利を収めた。
9巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
過去に想いをはせる刃牙
紅葉に勝利して1か月後。
勇次郎への挑戦を目前にして、刃牙は富士の樹海でトレーニング。
幼いころに修業を行ったこの地で過去に思いをはせながら瞑想する。
範馬刃牙、13歳
13歳の頃の刃牙は、既に少年課の刑事も一目置く存在だった。
1人暮らしをする家の周囲には刃牙に目を付けた不良たちの悪戯書きがびっしり。
刃牙に恨みを持つ不良たち100人を相手にしても物おじせずに真っ向から立ち向かう強さも兼ね備えていた。
瞬く間に集団の頭を2人潰し、乱闘が始まっても1度に4人を相手にしつづけ、次々と倒していく。
〈不良100人と喧嘩 [グラップラー刃牙 9巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
結局集団と正面から殴り合い、37人倒したところでタコ殴りにされて刃牙がKOされた。
傍で張っていた刑事に助けられると、刃牙は「50人以上はイケると思ったンだけどな」と自らの弱さを嘆いて去っていった。
刃牙の対集団戦の極意は、幼いころ洞窟で勇次郎が見せてくれた戦い方だった。
自ら生き血を被って大量のコウモリを相手にし、同時に四方からくる敵を倒し続けた勇次郎。
〈父の教える集団戦の極意 [グラップラー刃牙 9巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
「全世界の50億人とケンカしたって倒されない」と豪語する父には刃牙はまだまだ及ばなかった。
超豪邸から自立
刃牙が帰った先は超高層ビルの自宅。
刃牙の帰りを整列して出迎える執事と部下たち。
大富豪である母の管理下で超一流の設備、コーチに英才教育を施されていたが、父に追いつくためには生半可なトレーニングでは無理だと荒れる刃牙は自己流のトレーニングを始めることを宣言する。
〈自立宣言 [グラップラー刃牙 9巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
中学の番長格たちとケンカ
刃牙の通う中学では体育会系の全国大会を制した5人が幅を利かせている。
レスリングの脇本、相撲の柴田、空手の西田、拳闘の平尾、柔道の村上。
刃牙はその5人に正面からケンカを挑む。
所詮中学のレベル。
刃牙は5人とそれぞれの得意分野で闘うことを仕掛け、まずはレスリングで圧倒。
〈それぞれの得意分野で対決 [グラップラー刃牙 9巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
続く空手ではトップクラスのスピードを誇る初弾を何発か被弾するも、すぐに慣れて正面から殴り勝った。
刃牙をターゲットにする謎の男
他方、大金を報酬に掲げて刃牙にあてがう強敵を探す栗谷川という男。
「刃牙を倒せば100万円」。
この男もなかなかの手練れだが、この男の真意は一体…?
〈この男の真意は…? [グラップラー刃牙 9巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
【9巻のまとめ】
刃牙の幼年編がスタート。
13歳の頃の刃牙は不良集団を相手に真っ向から喧嘩するも途中でKOされてしまう。
大富豪である母の管理下で英才教育を受けていたが、より強くなるために自立することを宣言し、家出した。
中学校では敵なしの存在だが、そんな刃牙に100万円もの懸賞金をかけてまで対戦相手を探す男が現れる。
この男の真意とは―。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考格闘漫画界の巨塔の原点『グラップラー刃牙』全42巻+外伝【ネタバレ注意】
続きを見る