「ビスケットハンマー」で地球を壊そうとする悪の魔法使いアニムス。地球を破壊から守るために選ばれた姫と獣の騎士たち。アニムスを止めたうえで、地球をこの手で砕く野望をもつ姫:さみだれとその騎士:夕日。
12体目の泥人形も撃破し、アニムスとの最終決戦にも打ち勝った騎士団。
最期に待つのは、地球を自ら砕くさみだれ・夕日と騎士たちの戦いです。
最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
さみだれと夕日の裏切り
アニムスが死に、さみだれと夕日は騎士たちに宣言します。
さみだれ「今からあたしが地球をぶっ壊します」
〈さみだれと夕日の地球破壊宣言[惑星のさみだれ10巻](c)少年画報社/水上悟志〉
呆気にとられる騎士たちをよそに、さみだれがサイキックで構築した巨体は地球に向きを変え、殴りかかろうとしています。
さみだれを止めにかかる騎士たちと、その前に立ちはだかる夕日。
邪魔になりそうな風巻を気絶させ、夕日はこの日のために鍛えてきた掌握能力で騎士たちを圧倒します。
そして騎士たちが誰も夕日を越えられないと悟ったとき、夕日が決意したように口を開きます。
夕日「ぼくはあの子が好きなんです。だから、あの子を止めるのはぼくでありたい。他の誰でもなく…ぼくが…」
〈さみだれを止めたい夕日[惑星のさみだれ10巻](c)少年画報社/水上悟志〉
夕日ははじめからさみだれの無理心中を自分で阻止するつもりだったのです。
愛の説得
さみだれを止めるべく、夕日が1人で立ち向かいます。
さみだれも、本当は最初から夕日が自分を止めるであろうことには気づいていました。そのうえで自分に忠誠を誓ってくれた夕日に惹かれ、また仲間と過ごした日々を思うと自分にだけ未来がないのが悲しくて仕方なかったのです。
そんなさみだれが自分でもどうしようもない気持ちを夕日はすべて受け止めます。
そして、そんな夕日の覚悟に呼応するように夕日の超能力が進化を遂げ、八宵に変わって夕日が黒龍の騎士へと進化します。
〈黒龍の騎士へ進化する夕日[惑星のさみだれ10巻](c)少年画報社/水上悟志〉
パワーアップした力を振り絞り、他の騎士たちの助けも借りながら、夕日はさみだれに手を差し伸べます。
夕日「ぼくがついてる。地球の代わりにぼくがいく。ぼくの最期を君に捧げる。一緒に生きて、一緒に死のう」
〈夕日、愛の説得[惑星のさみだれ10巻](c)少年画報社/水上悟志〉
さみだれは泣きながら夕日の手を取りました。
さみだれ「ゆーくん、あたし、ゆーくんが好き。この地球より好き…」
こうしてさみだれは地球の破壊を思いとどまりました。
ほしのさみだれ
惑星を砕く者の物語が終わり、アニマは役目を終えます。
騎士たちに与えられた超能力や獣の従者たちもアニマと共に消えていきます。
それぞれの従者たちとの別れを惜しむ騎士たち。夕日と三日月も、最後に心行くまで決闘を楽しみます。
上空ではさみだれのサイキックで構築された巨体がバラバラに崩壊し、流星雨となって降り注いでいきます。その光景はまさに星の雨、「ほしのさみだれ」でした。
〈ほしのさみだれ[惑星のさみだれ10巻](c)少年画報社/水上悟志〉
エピローグ
そして10年後。夕日は父の後を目指して刑事になっていました。
南雲は探偵として個人事務所を開き、昴はその助手です。三日月は亡き兄半月の後を継いで裏稼業の警備会社。
花子は太朗の遺志を継いで料理店を経営し、茜はその店でバイト。
仲間との絆を覚えて別人のように明るくなった茜は、家族との関係も修復し、中学教師をしている雪待と付き合うことにも成功しました。
風巻は大学助教授、そして八宵は風巻と結婚して専業主婦となています。
さみだれは長い闘病生活を乗り越え、母の手による手術で病気を克服しました。
〈病気を克服したさみだれ[惑星のさみだれ10巻](c)少年画報社/水上悟志〉
10年前、超能力をもって地球の存亡を賭けた戦いをしていた彼らは、みんな少し大人になりました。
この先もずっと、未来は続いていくのです。
【最終巻のまとめ】
ザ・ハッピーエンド!
ゆーくんの説得も、獣の従者たちとの別れも、泣き所満載でした。
みんな幸せ。素晴らしい。
王道のバトルも、ギャグも、感動要素も、すべて盛り込んだうえで見事10巻で堂々の完結。
お見事でした。
また読みたくなったら、1巻からどうぞ。
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