仲間の一人・桃崎が拉致され、敵か味方か分からぬ集団と遭遇する中、巨大カブトムシの襲撃や不測の危機が続く。
睦美の機転と無雲の助けで難を逃れるが、今度は無雲の妹を救うため、致死性の巨大蚊が潜む社へ向かう。
到達直後、味方だったはずの者たちが裏切り、再び仲間の命が脅かされる事態に陥る。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
島民との対立と葵の病
甲斐を人質にとった京介と法嘩に無雲が「葵(無雲の妹)を助けたくないのか」と怒りをぶつける。
しかし京介と法嘩、さらに仲間の高校生である三下ミツオらはこの島に来たよそ者と昆虫たちが島の治安を乱したことを恨んでいる様子。
と、そこに漁師見習いの仲宗根 鏡と巫女見習いの宮杜 刻という女子、そして一派の主である婆々が仲裁に入る。
睦美たちは奥に通され、病床に伏せる葵の病状を確認。
おそらく、蚊の唾液により血が固まりにくくなり、壊血病に似た症状が出ているものと睦美は推理した。
助けるためには成分輸血が必要とあり、病院へ行って輸血パックを取りに行くこととなる。
向かうのは睦美、青山、京介、法嘩、鏡、ミツオの6人のみ。
睦美は病院に向かうまでの森で発破に血がベッタリとついているのを見つけ、何か危険が潜んでいることを悟るのであった。
裏切りと再出発
病院に無事に到着した睦美たち。
輸血パックを手に入れるが、ここで京介・法嘩・ミツオの3人は睦美と青山を酒で酔いつぶれさせ、名誉を挽回するために自分たちだけでパックを葵のもとに運ぼうとする。
もともと睦美に好意を抱いていた鏡は睦美に夜這いを仕掛けるが、先に目を覚ました青山が止めた。
目を覚まし状況を把握した睦美は、京介たち危険が迫っていると判断して後を追うのであった。
巨大ヤマビルとの遭遇
森のなかを急ぐ京介たちだが、ミツオが転んだ際にズボンに血が付いてしまう。
と、その匂いに引きつけられるように巨大なヤマビルが襲い掛かってきた。
追いついた睦美はヤマビルには呼吸が早くなった相手の炭酸ガスを狙って追ってくる習性があることを教えるが、ミツオがヤマビルに噛み付かれてしまう。
ヤマビルの硬い肌はナイフも通らず、血を吸われていくミツオ。
睦美は病院から持ってきた薄荷脳とエタノールを混ぜて即席の忌避剤を作ってヤマビルの相手を引き受け、ミツオを救出。
しかしミツオの傷は思った以上に深く、血液の凝固を阻害する成分を絞り出す前に出血多量で命を落としてしまったのだった。
葵の回復と新たな脱出計画
ミツオが死んだが、血液パックのおかげで蒼は一命を取り留めた。
葵はもともと嫌われ者の京介・法嘩・ミツオたちにも分け隔てなく接する優しい性格の持ち主で、過去に大ケガを負った際に島中の人から献血をもらったことで助かったことから、島のためにできることがしたいと願うようになったという。
葵が助かったことを喜ぶ一行だが、それでもできるだけ早く専門医に診せる必要はある。
睦美はトンボが動き出す朝の前に救命艇の用意をし、夕方にカブトムシが活動する前に脱出させる計画を提案。
もうすぐ夜が明けるとあり、まずは救命艇の準備を急ぐことに。
ところが救命艇は巨大なフジツボに取りつかれて沈んでおり、さらに巨大なガザミも寄って来ていて救命艇に近づくことができない。
睦美は甲斐からメディカルセンターの地下に巨ガニと巨エビの標本があったことを聞かされ、センターから持ってきたSDカードを渡されるが、今はゆっくりしている暇はない。
ひとまず救命艇は諦め、京介たちが使っている隠れ家へと身を隠すのであった。
通信手段の模索と睦美の焦り
隠れ家にあった電話は幸いにもアナログ式であり、電話線が切れていなければ通じる可能性があることに甲斐が気づく。
いま電話が通じない原因を調べるためには、島の反対側の山中にある基地局へ行く必要があり、睦美たちはトンボが大人しくなる夕方まで待つことに。
しかし睦美は昨日と違ってトンボの数がやけに少ないことに違和感を覚えていた。
そしてセミの大きな鳴き声から、トンボがクマゼミの鳴き声を嫌って別の場所に移動したという仮説を立てる。
トンボの少ない今がチャンスと判断した睦美は1人で偵察に行くことを決意し、心配した無雲と甲斐を加えて出立することに。
ところが皆を救うためには自分が何とかしないとという責任感がはやるあまり、睦美は大事なリュックを忘れてしまうほど冷静さを欠いていた。
睦美から忌避剤を託され隠れ家に残った千歳はそのことに気付き、睦美を心配するのであった。
アブラゼミとの死闘
睦美たちは無事に基地局に辿り着くが、機材に異常はない。
となれば、問題は山の頂上にあるアンテナに原因がある可能性が高い。
時間は既に夕方6時。
睦美は松明程度の灯りであればカブトムシを引き寄せることはないと判断していたが、予想に反して巨大なアブラゼミが寄ってきてしまう。
普通は昼過ぎまでしか鳴かないアブラゼミがこの島では集団で昼夜の区別もなく鳴いており、その音は共鳴室という器官を使わずとも既に大きな衝撃を伴っていた。
そのアブラゼミが睦美たちの眼前に迫り、さらに共鳴室を使って本気で鳴こうとしている。
この近距離で全力で鳴かれれば兵器並みの威力によって睦美たちが死んでしまうのはほぼ確実。
睦美はとっさの判断で近くにあった木の枝を拾って接近し、アブラゼミが鳴くために開いた腹弁の隙間から刺して共鳴室を破壊することに成功。
なんとかアブラゼミを倒すが、その死に際の鳴き声を聞きつけた他のアブラゼミが大量に寄ってきてしまうのだった。
滑落と再集結
大量のアブラゼミがパニックを起こして闇雲に飛び回るなか、必死に基地局を目指して避難する睦美たち。
睦美は急斜面から滑落してしまうアクシデントがありながらも無事で、偶然にも巨大なカブトムシが脱皮した抜け殻を発見する。
なんとか基地局に逃れることができたものの、睦美はどうしても今夜中に電話を復旧させるべきと、自分1人でもアンテナを目指すことを主張。
と、そこに後を追ってきた千歳たちが合流し、睦美の頭を冷ましたのだった。
セミを封じる作戦開始
電話の復旧に向け改めて状況を整理すると、問題は山の上にあるアンテナがセミの鳴き声で電波障害を起こしている可能性が高いという結論に至る。
そして島の状況は刻一刻と変わっていくため、脱出を急ぐためには夜明けまでにセミをどうにかする必要がある。
明るさを調整できるモノでセミたちだけをおびき寄せ、網でまとめて捕らえる作戦。
灯りと網は漁でも使うハロゲンライトと大型魚用の網を、場所は消防団のグラウンドとすることが決まり、鳴き声への対策としてはタンクに貯めた水を活用することに。
大量の保冷剤をつけたベストと、水を吸わせた紙おむつをヘルメット代わりに身につけ、準備は万端。
甲斐と千歳がアンテナ復旧、残る睦美たちがセミと対峙することにし、二手に分かれて電話復旧作戦が始まるのであった。
【2巻のまとめ】
甲斐を人質に取った京介たちと無雲が衝突するなか、睦美たちは蚊に刺されて重病となった無雲の妹・葵を救うため輸血パックを探しに病院を目指す。
裏切りと巨大ヤマビルの襲撃によってミツオが命を落とすが、輸血は成功し葵は回復する。
脱出のため救命艇を探すも、巨大な蟹やフジツボに阻まれ失敗。通信手段を求めて睦美たちは基地局へ向かう。
襲い来る巨大アブラゼミの死闘と滑落事故を乗り越え、仲間と再集結した睦美はセミの電波妨害を解決すべく捕獲作戦を決行する。
【2巻の見どころ】
この巻の見どころは、敵対する島民との対立や仲間の裏切り、さらに次々と現れる巨大昆虫との死闘が息もつかせぬ展開で描かれる点です。
血液パックの輸送を巡る仲間割れや、巨大ヤマビルによる命がけの救出劇は、人間の本性と絆を問いかけます。
終盤、巨大アブラゼミの音波攻撃との死闘や、電話復旧をかけたセミ封じ作戦は緊迫感に満ち、脱出への一歩となります。

次巻へ続きます。
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