廃校となった広島県の高校で見つかった1冊のノート。
そこには当時行われていた恐怖の「王様ゲーム」の様子が鮮明に記録されていた。
ノートの持ち主であった本多奈津子は意中の相手である健太朗とともに王様ゲームに抗っていたが、そんな奈津子を嘲笑うかのようにゲームを楽しむ佐竹舞。
クラスメイト達は次々と死に、さらに王様から届いた「それぞれがクラスメイトを最低1人殺せ」という命令がきっかけで殺し合いが加速する。
真冬に狙われた奈津子だったが、舞に助けられ健太朗と合流。
健太朗はみんなで協力して生き残ろうとクラスメイトを集めるが、それでも仲間を殺すものや自ら死を選ぶ者が出て死の連鎖が止まらない。
続いて来た「クラスメイトの眼球を2つ差し出せ」という王様からの命令を実行した奈津子は、健太朗にも実行させるために奔走する。
そんななか亜矢子が自ら犠牲に名乗り出てきたが、その亜矢子はなぜか舞のもとへ向かってしまった。
亜矢子に裏切られ動揺する奈津子。
健太朗と共に生き残ることはできるか。
4巻(完)のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
舞・佐馬進との命を賭けたゲーム
亜矢子に裏切られ動揺する奈津子。
そこに「服従確認」のメールが届いたことから、舞か佐馬進のどちらかが亜矢子の両目を抉って命令を実行したであろうことがうかがえる。
舞は奈津子を弄ぶように「裏山へ」というメールを送り、行く当てを失った奈津子と健太郎は従うことにした。
しかし裏山には別のクラスメイトの死体があっただけで、完全な無駄足に終わる。
タイムリミットが迫り焦る奈津子は自らの両目を抉ろうとも考えるが、見計らったかのように今度は舞が学校の理科準備室に呼び出してきた。
理科準備室ではまき散らされた灯油のにおいがしている。
待ち伏せていた舞と佐馬進は奈津子に2つのフラスコを差し出した。
どちらかが水、どちらかが劇薬入りのゲームで、奈津子が勝てば「景品」をくれるというのだ。
〈命を賭けたゲーム [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
さらに舞はゲームを盛り上げるために佐馬進にも奈津子が飲まなかった方を飲むように命令。
動揺を見せた佐馬進をひっかけ、無事に奈津子は水の入ったフラスコを引き当てた。
舞は絶望する佐馬進を見捨て、約束通りに奈津子と健太郎に景品として眼球2つを差し出す。
その眼球は理科準備室の壁に磔にして殺された亜矢子のものだった。
〈殺された亜矢子 [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
生き延びているのは数人だけ
舞はそのまま理科準備室の灯油に火をつけ、学校に火が燃え広がる。
舞はそのまま炎の中に姿を消していった。
〈炎の中に消える舞 [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
なんとか脱出した奈津子と健太郎の前に、生き延びていたサバゲー好きの哲也が姿を現す。
強かに生き延びていた哲也を疑う奈津子だが、健太朗は哲也を信用し、一緒に裏山へと向かう3人。
裏山の洞窟の奥で、ショックで言葉を話せなくなりながらも生き延びていた命(ミコト)とも再会したところで次の命令が来た。
「命令11 クラス全員 不要なことは犯すな。」
真意がくみ取れない4人はとりあえず協力して過ごすことにし、男女ペアで時間を過ごす。
〈哲也・ミコトと合流 [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
哲也は健太朗に「自分を殺してほしい。断れば奈津子を殺す。」と静かに頼むが、そのとき哲也に王様から罰が下った。
王様からのメールを見て錯乱したミコトが健太朗のもとに走り出す。
奈津子が追いついた時には、哲也とミコトの死体を前に呆然とする健太朗の姿があった。
〈一転して凄惨な光景に [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
友達を自分が殺してしまったと思い込んだ健太朗は、泣きながら奈津子に別れを告げて走り出す。
疲れとショックで奈津子はそのまま意識を失ってしまうのだった。
王様からの最後の命令
奈津子が目を覚ますとそこは保健室。
携帯に目をやると、健太朗から「屋上へ。」というメールが来ていた。
急いで屋上へ向かう奈津子だが、待ち受けていたのは全身に火傷を負った舞。
〈生きていた舞 [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
舞いわく、健太朗が奈津子を保健室に運んだ後に屋上から自殺し、その携帯を使って舞が奈津子を呼び出したようである。
そうこうしているうちに次の命令が下る。
「命令12 本多 奈津子、佐竹 舞を殺す。」
舞は王様の命令に従うために自ら屋上の淵に立ち、奈津子がそのまま舞を突き落として殺害。
〈舞を突き落とす [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
健太朗の死を信じたくない奈津子だが、王様から最後の命令が届く。
「命令13 本多 奈津子、王様ゲームを続けるか罰を受けるか選択肢しろ。」
また、もう1通謎のメールも届いていた。
「あなたと 出会えて とても幸せで これからも 想いは決して 変わりません。31END」
〈健太朗も死んだ? [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
自分以外の31人全員が死んだと解釈し、狂った奈津子は屋上から身を投げる。
しかし王様に生かされているのか、奈津子は一命をとりとめてしまい、その後広島県の高校に転入するのだった。
エピローグ
一連の奈津子の記録をノートで知り、恐怖におびえる若者たち。
と、そこに携帯がメールの着信を知らせる。
件名は「王様ゲーム」。
〈またゲームが始まる [王様ゲーム 臨場 4巻(完)](c)双葉社/金沢伸明・粟山廉士〉
また新たなゲームが始まったのだった。
【4巻(完)のまとめ】
王様に最後の1人に選ばれた奈津子は命令通りに舞を殺して生き残る。
愛する健太朗の死で絶望した奈津子はそのまま自殺を図るが、王様ゲームから抜けることはできないのか、死ぬことはできず回復後に別の高校へ転入することとなった。
肝試しで一連の記録をノートで知った若者たちは恐怖に包まれるが、そこにも王様からの一斉メールが届く。
ゲームがまた始まってしまったのだった。
次巻へ続きます。
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