6年前、大学の漫画研究会に所属していた園田と近野は、互いに殺人鬼という秘密を共有しながら表向きは何気ない日常を過ごしていた。
その中で、近野が初めて人を殺した相手が11歳のときに自分の身体的特徴である虹彩異色症を他のクラスメイトと共にイジってきた親友であるという秘密も明らかに。
そしてある高級リゾートホテルのモニターのバイトに参加した園田と近野。
運営側スタッフや世界中から集められたモニターと島でひと時のバカンスを過ごすはずだったが、スタッフの中には日本の復讐支援団体「朝食会」からヘルペス・メンチョの2人が潜入していた。
2人からターゲットとして近野が狙われるも、ちょうど島は大地震に見舞われて復讐は一時中断。
一行は津波から逃れるために地下の固く閉ざされた扉の先へと急ぎ、通訳兼ガイドのオーウェンが波に流されるも残る12人は奥深くに広がっていた謎の地下空間へと行き着く。
出口はなく、いつ助けが来るかもわからない状況のなか、言葉の壁のある集団でのサバイバルが始まり、まずはチームを分けて空間内に建っていた施設を手分けして探索することに。
地上は壊滅的な被害を被っていることが監視カメラの映像で判明し、本格的に終わりの見えないサバイバル生活が始まった。
メンチョやダニエル医師、サンドラ(モニター)、ブルーノ料理長らの過去が明らかとなる一方、モニターとして参加していたマルコが何者かに背後から刺されて重傷を負う事件が発生。
犯人を炙り出すため、園田は自分が疑われるのを覚悟であえて包丁をくすね、誰が自分に罪をなすりつけようとしてくるかを見極める策に出る。
誰が何の目的でマルコを襲ったのか、園田は恐怖よりも取材への好奇心が勝って笑みをこぼすのであった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
治療中のマルコが毒殺される
マルコとビリーの親は裏組織で権力を持っており、4年前からチンピラだった2人はよくツルんでいた。
何者かに刺されたマルコを心配するビリーだったが、そのマルコの容態が数日のうちに急変し還らぬ人となってしまう。
一部の皮膚はただれており、毒物かウイルスによるものの可能性もある死にざま。
ダニエル医師によれば2日ほど前から幻覚症状のようなものも訴えていたようだ。
毒に精通する近野は世界最凶のドラッグ「クロコダイル」を引き合いに、毒物で皮膚や筋肉が壊疽したものと推理。
ではこの毒物を仕込んだのは誰なのか―。
パニックが起こるなか、ニーナは次々とメンバーたちが秘密を抱えていることを言い当て場の空気を変えるのだった。
予知能力を持つニーナの過去
6年前、13歳だったニーナは当時から予知などの不思議な能力を持ってクラスメイト達から気味悪がられていた。
そしてドイツ版のこっくりさんのゲームで「ハンナが1週間以内に死ぬ」という予言を引き出し、その予言通りにハンナは1週間後に遺書も残さず自ら命を絶ってしまった。
ハンナの両親が当時離婚調停中でハンナ自身がノイローゼ気味だったそうだが、今となっては死の真相は闇の中。
それ以来「ニーナの呪い」と揶揄されて完全にクラスから孤立したニーナ。
呪いの力など持っていないが、本物の予知能力は今も健在なのであった。
疑いの目が園田と近野に向けられる
この地下からは誰も逃げられないと不穏な言葉を発するニーナ。
一行は冷静さを取り戻し、ダニエル医師はマルコの輸血用パックに毒物が仕込まれていた可能性が高いと判断。
つまり犯人は毒物に関する専門知識を持っている人物-。
疑いの目が近野、医師であるダニエル、そしてドラッグ中毒であったビリーに向けられるなか、ブルーノ料理長はここでキッチンから包丁が1本無くなっていることを皆に打ち明けた。
そのまますぐに全員で一部屋ずつ荷物をチェックすることとなり、包丁を持っていた園田、そして園田とずっと行動し毒物の知識もある近野が容疑者として拘束されてしまうのであった。
近野が親友を殺した日の真相を語る
近野はヘルペスとメンチョに助けを求めるが、そもそも2人は復讐代行のターゲットとして近野を狙う立場。
依頼に従うかどうか判断するため近野に楓が死んだ日の真相を問いただすと、近野はようやく重い口を開いた。
自分の目の事をイジらないでほしいと訴えた近野に対し、楓は逆切れした結果、喘息の発作が出たという。
楓が持っていた常備薬の代わりに、近野は少し苦しみを与えてやろうといつからか持ち歩いていた強力なステロイド剤を吸わせる。
すると楓は悶絶しながら柵の方へと歩いていき、屋上から転落して死んでしまった。
近野が自宅から薬品を持ち出したことについては薬剤師である父が裁判で偽証したおかげで公になることはなかったようだ。
話を聞いたヘルペスとメンチョは、近野が信じられるかどうか判断がつくまでいったん近野を殺すのを保留にするのであった。
ヤニスの過去
結婚詐欺である男性を死に追いやってしまい、その男には幼い娘がいたことを知って強い罪悪感を抱えることとなったサンドラ。
今はブルーノ料理長と傷を舐めあうように親密になりつつあったが、成金のヤニスはそんなサンドラを口説こうと必死に言い寄っていた。
容姿も能力もパッとしなかったヤニスは2年前に完全歩合制の不動産業界の営業マンとなり、かなり強引な営業で金を荒稼ぎ。
自分の罪悪感と孤独感をかき消すために高価な装飾品を身につけ、恨みを買いながらのし上がってきたのであった。
今度はサンドラが惨殺されてしまう
ヤニスはサンドラにつれない態度をとられていたが、そのサンドラが行方不明になってしまう。
手分けしてサンドラを捜索するなか、ニーナは「この街には4つの大きな悪意が存在する。このままここにいたらもっと大勢の人が死ぬ」と予言。
園田と近野が拘束されるなか、一行は鍵のかかった謎の部屋の扉がいつの間にか開錠されていることに気付き、中に足を踏み入れる。
するとそこには無惨にもバラバラにされたサンドラの遺体と、「誰も逃れることはできない。自らが犯した罪からは。~ギニーピッグ~」というフランス語のメッセージが血で書かれていた。
園田と近野はいったん釈放され、犯人探しが始まるのであった。
ヘルペスの過去
ヘルペスこと本名・設楽 真は元小説家であり、デビュー作が文学賞の新人賞を受賞、さらに9年前に出した自身2作目の長編ミステリー小説も栄誉ある文学賞にノミネートされ、売れっ子の階段を駆け上がろうとしていた。
しかし実兄の友和が9歳の女子小学生を殺害する事件を起こし、さらにその事件がヘルペスの作品の内容に酷似していたことから増刷や次回作も全て白紙に。
家族の個人情報も全てがネットに晒されて大炎上し、ヘルペスは理不尽で行き場のない怒りを抱えたまま数年後には心療内科の研修医となった。
あれから出版社に就職した友人からもう一度ミステリー小説を書かないかと誘われたこともあったが、兄のしでかした事件の重さを鑑みて二度と小説の筆を執ることはないと誓うヘルペス。
それが今はサンドラが何者かに惨殺され、まるでミステリー小説のような展開。
ヘルペスは元作家として犯人探しに気合が入るのであった。
園田が真犯人に迫る
犯人からのメッセージがフランス語で書かれていたことから、疑いの目はフランス語が話せるブルーノ料理長、ヤニス、タチアナに向く。
英語とフランス語の通訳ができるサンドラがいなくなったことでコミュニケーションもしづらくなるなか、ヘルペスはダニエル医師がボロを出したのを見逃さなかった。
園田の日本語に反応を見せたことから、ダニエル医師が日本語を理解していることをヘルペスが看破。
間を置かずに園田が包丁でダニエル医師を脅迫し、場を支配する。
園田の見立てでは被害者はモニターの人間ばかりで、どう考えても運営側の人間が怪しい。
そしてヘルペスとメンチョが運営とは言え朝食会の人間だったことから、残る怪しい人物はダニエル医師とブルーノ料理長。
ダニエル医師の首に包丁を突きつけながら、ブルーノ料理長に白状するよう迫るのであった。
【5巻のまとめ】
刺されて重傷を負っていたマルコが何者かに毒を盛られてトドメを刺され、その疑いの目が園田と近野に向いていく。
拘束された近野はヘルペスとメンチョには自分が過去に親友を殺した日の真相を話し、殺された親友の父から復讐依頼を受けていた2人は近野が信じられるかどうか判断がつくまでいったん近野を殺すのを保留にした。
そして園田と近野が拘束されている間にモニターのサンドラが何者かに惨殺され、疑いは晴れることとなる。
冷静沈着なヘルペスと園田が真犯人に迫り、運営スタッフがそもそも怪しいとにらんだ園田はダニエル医師とブルーノ料理長が黒幕と推理。
ダニエル医師の首に包丁を突きつけながら、ブルーノ料理長に白状するよう迫るのであった。
次巻へ続きます。
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