デブでオタクのカズキ、イケメンで情報収集担当のサイケ、運転・機動担当のタケオの3人は被害届の出せない悪党だけを狙う窃盗団、通称「バックスカーズ」。
サイケの同窓で振り込め詐欺グループに属していた洋介との内通を皮切りに次々と熟練したテクニックと連携で金を盗み出していく。
親から虐待され、少年院でも酷いイジメを受けながらも強く生きてきたカズキの夢は、犯罪集団の金を横取りしていつか日本を買収し、恵まれない子供たちの将来を守ることにあった。
チャイニーズマフィアのヤンの協力を得て、行くあてのない少女ユイカを引き取り世話することとなったカズキたち。
カズキは窃盗で得た金でサイケの兄の借金を返済するためにヤクザの宮島のもとを訪れると、宮島はカズキが「バックスカーズ」の一員で裏稼業界の頂点に立つ六龍天の関わる詐欺店舗をも襲うと知り、カズキのことを気に入るようになった。
宮島との繋がりができたカズキ達は一攫千金を狙い、カズキたちは洋介を説得して味方に引き込み番頭の加藤を追う。
カズキは何とか六龍天の1人である安達に行き着くが、作戦の代償は重く、捕まったサイケとタケオは重傷を負い、洋介は粛清された。
六龍天の怖さを思い知ったカズキだが、高田と組んで安達潰しに向けて動き出す。
カズキは加藤が営む詐欺店舗にプレイヤーとして潜入し、山奥での詐欺研修が始まる。
6人のうち3人しか合格できない地獄の研修でそれぞれが才能を発揮し出すなか、カズキは最終日に驚異的な演技力の幅を見せ、周囲を驚かせるのだった。
6巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
カズキの過去
カズキが少年院に入ったのは、虐待に耐えかねた妹のアヤミが母の恋人を刺し殺してしまったのが原因。
〈妹の罪を被ったカズキ[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
妹を殺人犯にしたくなかったカズキは自らその罪を被って妹を守ったのである。
アヤミは行方をくらませた兄を想う頃、カズキはいま詐欺に加担しようとしているのだった。
合格を勝ち取る
詐欺店舗の研修の合格発表。
杜、毒川、カズキの3人が不合格となり、洋介が右腕を切り落とされたときのビデオを見せながら口外しないように脅迫したうえで解放されることに。
〈拷問ビデオを見せられる不合格組[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
しかし脅迫役の蛯名兄弟がカズキのことを加藤に報告し、カズキがバックスカーズの一員である可能性に気づいた加藤は急遽、カズキを合格させる。
こうしてカズキの潜入は最初の関門を突破したのであった。
〈カズキの正体に気づいた加藤[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
洋介は生きている
サイケは無事回復し、ヤンの全面協力のもと洋介の敵討ちに燃える。
しかしその洋介は死んではいなかった。
加藤らに捕まり処刑された際、実は右腕を切り落とすだけで殺さないことが決まっていたのである。
〈洋介はまだ生きている[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
洋介の拷問ビデオを見てその可能性に気づいていたカズキは、洋介を助けるために加藤に張り付くことを決意する。
対する加藤はカズキを自分の傍に置きバックスカーズについて探ろうとするのだった。
〈腹の探り合い[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
単独行動に出るカズキ
研修を勝ち抜いたカズキたち4人は早速加藤の運営する詐欺店舗に配属される。
副支店長のゲーテ・アゲハと共に動き出す。
〈副店長のアゲハ[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
アゲハのもと来栖と南ニュータウンでの偵察に出たカズキは、そのうちの1軒が巨額横領事件で金を貯め込んでいた家であることを突き止める。
詐欺と言わずに大金を狙うチャンスを得て、カズキは加藤の了承のもとその家に窃盗に入ることを決めた。
もちろん、加藤はカズキを泳がす作戦である。
〈詐欺ではなく窃盗に作戦変更[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
来栖と2人で窃盗に入るカズキ。
バックスカーズで鍛えた知識と技術を総動員し、見事に家から大金の入った金庫を盗み出した。
カズキはこのまま来栖を仲間に引き込もうとするが、説得ができないとみるや金を持ち逃げ。
カズキは大金を山中の見知らぬ人の墓に隠し、加藤との交渉に出るのだった。
〈持ち逃げした金で交渉を試みる[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
安達を直接狙うサイケとヤン
一方その頃、安達のことを探るサイケとヤン。
キャバクラで情報を集め、安達が姿を現すであろう格闘技イベントを狙う。
2人はイベント会場の近くで待機し、安達を拉致する作戦。
〈安達を待ち伏せする2人[ギャングース 6巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
しかし何者かが嗅ぎまわり狙っているという情報は安達の耳にも届いているのだった。
【6巻のまとめ】
研修の合格を勝ち取ったカズキは、粛清された洋介がまだ生きていることを確信し、助けるために加藤から居場所を探ろうとする。
一方の加藤もカズキが「バックスカーズ」の一員であることを見抜き、腹の探り合いが始まった。
カズキは詐欺の計画を変更して金持ちの家から大金の入った金庫ごと盗み出して持ち逃げし、その金を材料に加藤と交渉を図る。
一方、サイケとヤンの2人は安達を直接狙うべく、安達が出席する格闘技イベントで待ち伏せ。
しかし狙われている情報は安達の耳にも届いているのだった―。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考悪党だけを狙う窃盗団、社会の底辺を生きる青少年のリアルを描く『ギャングース』全16巻【ネタバレ注意】
続きを見る