滋賀県にあるスポーツ強豪校・星徳高校を突如として怪奇現象が襲い、生徒や校舎まるごと戦国時代にタイムスリップした。
わけも分からないまま足軽たちの襲撃を受けて次々と命を落とす生徒たち。
弓道部で日本史オタクの西野蒼は、同じ弓道部の瀬野遥に想いを寄せつつも、親友で遥の彼氏でもある生徒会長の松本考太と共に皆をまとめて生きて現代に帰る方法を誓い合う。
不安な夜を過ごし、翌朝に各運動部の有力者を集めてそれぞれ偵察に出た蒼と考太。
しかしその間に校舎が再び襲撃を受けてしまう。
急いで校舎に戻った蒼が見たのは、教室で生徒を脅迫しながら日本史の教科書の情報について拷問している実在した武将・蜂須賀小六郎とその主君である羽柴秀吉だった。
秀吉を前にした蒼たちの運命やいかに―。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
蒼が秀吉に宣戦布告
日本史の教科書に強い関心を示している秀吉。
その足元に殺された生徒たちの死体を見たアメフト部の高橋が金属バットを手に挑みかかるが、蜂須賀にはまるで歯が立たない。
剣道部の植田も斬られ、さらに蜂須賀の部下たちが押し寄せるピンチ。
恐怖に震える蒼だが、そこに主将・藤岡が率いる野球部のメンバーが増援に駆け付けた。
戦意を取り戻した蒼は秀吉に自分が日本史の教科書の内容を詳しく知っていることを明かしたうえで、「この城(学校)は落とせない」と宣戦布告するのだった。
戦局を立て直し、仲間たちと合流
蒼に興味を持った秀吉は、蒼たちが未来から来たということに半信半疑でありながらも主君である「御屋形様」のために幾つか首を持って帰るため、生徒たちを斬り殺していく。
高橋も蜂須賀に敵わず野球部のメンバーも押され気味になるなか、蒼はアメフト部と野球部の2人1組で戦うよう指示し、何とか戦局を立て直す。
消火器を噴射して隙を作り、退却した蒼たちはバリケードを築いて立て籠もっていた仲間たちに合流。
しかしそこに遥や考太の姿は無く、2人の安否はまだわからない。
合流した仲間から、軍師のような男が来たが恐怖で応戦してしまい、それが発端となって侵略が始まったことを知った蒼。
遥と考太の安否を確かめるため、今いるB校舎とは分断されたA校舎の捜索へ向かうのであった。
考太は福島正則と対峙
その頃、A校舎の昇降口では、考太が木刀を振りかざし、戦国武将の1人である福島正則と対峙していた。
薙刀のような長い武器に追い詰められ、考太も近くに落ちていた真剣を握り人を斬る覚悟を固める。
しかし渾身の一撃は正則を仕留めきることができず、逆に剣道を自分に教えた父との思い出が走馬灯のように脳裏に浮かぶのだった。
蒼が考太を救出
卓球部で両手にナイフを手にした戸田、野球部の藤岡と共にA校舎の昇降口を目指す蒼は、昇降口で正則と戦っている考太を発見する。
ちょうど考太が正則に追い詰められているところ。
考太を助けるために覚悟を決めて集中し、矢を射る蒼。
その矢が正則の右腕に命中、不意を突かれた正則の隙を突いて考太が正則の右腕を斬り落とした。
無意味に殺すつもりのなかった考太は正則に退却するよう伝え、蒼のおかげでその場の形勢が逆転。
自害するつもりだった正則も、自分が後に秀吉の七将になる人物であることを教えられ、まだここで死ぬ運命ではないと知って退却するのだった。
身を隠しながら抗戦する遥
正則に矢を命中させた蒼の雄叫びを聞いて、2人との再会を強く願う遥。
遥は他の女子2人とともに図書室に身を潜めていた。
そこに教師の山口が助けに来るも、扉を開けた途端に足軽たちに襲われてしまう。
山口が殺され窮地に立たされた遥たち、そこで一緒に隠れていた薙刀部の今井慶子が拾った槍で応戦する。
人を殺す罪悪感を押しつぶして足軽たちを殺した慶子は、その場を切り抜けた後に勝利への安堵よりも人殺しになってしまったことに動揺して床にへたり込むのだった。
蒼と遥に狙いを定める秀吉軍
その頃、秀吉と蜂須賀は校舎を攻め落とすべく、大丸太でB校舎のシャッターを突破しようとしていた。
そこへ片腕を失った正則が合流し、別の校舎で腕のある剣士と弓を使う者と戦ったことを報告する。
それを聞いた秀吉は蒼が別の校舎にいることを悟り、B校舎の突破よりも蒼の捜索を優先する。
蜂須賀もまた、自分を弓で狙った遥の捜索に狙いを定めるように。
秀吉と蜂須賀が去った後、逆に全員で武器を持って反撃に出る生徒たち。
ボクシング部の黒川が接近戦で圧倒し、先陣を切るのだった。
遥が秀吉に攫われてしまう
遥を捜索する蒼・考太・戸田・藤岡は図書室で遥が使っていたハンカチを発見するが、そこに遥の姿は無い。
図書室を離れ別の場所に隠れていた遥たち、しかし嗅覚に優れた蜂須賀に見つかってしまう。
慶子が槍を手に立ち向かうもあえなく蜂須賀に吹き飛ばされてしまった。
命乞いをしようとしたもう1人の女生徒は秀吉に斬られ、遥の悲鳴が校舎に響き渡る。
日暮れを迎え、退却を決め太鼓で合図する秀吉たち。
蒼たちは急いで太鼓の音を追うが、そこには秀吉たちに捕らえられた遥の姿が。
弓を構え威嚇する蒼、戸田も真っ先に斬り込もうとするが、秀吉はまるで動じない。
秀吉の目的は主君である信長の領地に勝手に城を築いた者たちへの仕置き。
蒼以外に興味のない秀吉は蒼にとって大切な存在である遥を人質にとって去っていく。
怒りに身を委ねた蒼は秀吉めがけて弓矢を放ち、殺意に満ちた矢が秀吉の顔をかすめる。
戦国の世に順応したかのような蒼の矢は、秀吉の心に強く印象付けられたのだった。
【2巻のまとめ】
生き残った仲間たちと協力して秀吉軍に立ち向かう蒼たち。
次々と犠牲者が出る中、武将・福島正則に追い詰められていた考太を救出することに成功する。
他方、遥は薙刀部の今井慶子らと共に身を潜めながら抗戦していたが、蜂須賀に見つかってしまった。
日暮れと共に引き上げている秀吉軍。
日本の未来を知る者として蒼に一目置く秀吉は、蒼にとって大切な存在である遥を人質にとって去っていくのであった。
次巻へ続きます。
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